長年自分を苦しめてきた過去の事件の真相を追い続ける羅宜寧(ルオ・イーニン)。しかし、その動きを察知した者によって、彼女を社会的に抹殺しようとする新たな罠が仕掛けられます。羅家の送別会を舞台に、絶体絶命の危機に陥る羅宜寧でしたが、そこには予想外の協力者の姿が。果たして彼女は、自らの潔白を証明し、長年の策略を打ち破ることができるのでしょうか。知恵と勇気、そして兄妹の絆が試される、緊迫の物語が繰り広げられます。

「安寧録~海棠に降る光~」あらすじネタバレ10話

いやー、今回の第10話は、ずっと胸につかえていたものがスッと取れるような、見事な展開でしたね! 羅宜寧(ルオ・イーニン)の聡明さと、彼女を陰で支える羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の連携プレーが光る、まさに神回と言ってもいいんじゃないでしょうか。それでは早速、手に汗握る第10話の展開を振り返っていきましょう!

物語は、羅(ルオ)家に滞在していた程琅(チョン・ラン)が暇乞いをするところから始まります。彼のための送別会が開かれることになるのですが、その裏では二つの大きな動きが。

一つは、羅宜寧(ルオ・イーニン)による過去の真相究明。以前、一心斎で起きた火事について、彼女は兄・羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の仕業ではないかと薄々感づいていました。問い詰めると、慎遠はあっさり認めますが、「これは羅家のためだ。君は知れば知るほど危険になる」とだけ告げ、深く詮索しないように諭します。兄を信じる宜寧は、それ以上は追及しませんでした。

そしてもう一つ、こちらが今回のメインディッシュ! かつて喬月嬋(チャオ・ユエチャン、作中では小娘とも)が流産した際、幼い宜寧がその原因だと濡れ衣を着せられた事件。宜寧はその真相を暴くため、当時の診察記録を持つ医師を密かに屋敷の近くまで呼び寄せていました。これで証拠は揃う…かと思いきや、この動きはとっくに喬月嬋(ユエチャン)サイドに察知されていたんです! しかも、宜寧の後をつける怪しい影に、慎遠も気づいていました。

案の定、追い詰められた喬月嬋(ユエチャン)は、娘の羅宜秀(ルオ・イーシウ)と結託し、先手を打ってきます。彼女たちが選んだ舞台は、程琅の送別会。なんと、役者(伶人)を買収し、宜寧の私物であるかのように見せかけた腰帯を彼に渡させ、さらに宜寧本人を薬で眠らせて部屋に閉じ込めるという卑劣な罠を仕掛けたのです!

侍女がわざとらしく怪しい素振りを見せ、まんまと罠にハマった父・羅成章(ルオ・チョンジャン)が部屋に踏み込むと、そこには服の乱れた役者が! 父が激怒し、羅家の名誉が地に落ちる…その瞬間、役者の隣から姿を現したのは、なんと羅慎遠(ルオ・シェンユエン) ! 彼は宜寧が狙われていると察し、身代わりとなって部屋にいたのです。

そこへ駆けつけた宜寧が、冷静に役者を問い詰めます。役者は証拠として蘭の刺繍が施された腰帯を突きつけますが、ここからが宜寧の真骨頂!

「お父様、その腰帯の蘭の葉をよくご覧ください」

彼女に促され、羅成章が腰帯をよく見ると…! なんと、それは宜寧の母のものではなく、喬月嬋の物だったのです! 昔、羅成章が二人に贈った腰帯は、宜寧の母のものは葉が六枚、そして喬月嬋のものは七枚。この決定的な証拠によって、役者の嘘は暴かれ、すべての策略が喬月嬋によるものだと明らかになりました。

往生際の悪い喬月嬋が言い逃れようとしますが、宜寧の準備は万端でした。彼女は、喬月嬋の流産が自分のせいではなかったことを証明する証人として、例の医師や李媽媽(りまま)、張五爺(ジャン・ウーイエ)を次々と呼び寄せます。彼らの口から、長年にわたる喬月嬋の陰湿な嫌がらせの数々が暴露され、ついに羅成章も、愛する妻の恐ろしい本性を知ることになったのです。泣き崩れてこれまでの貢献を訴える喬月嬋でしたが、時すでに遅し。羅成章の心は、完全に冷え切ってしまいました。

『安寧録~海棠に降る光~』第10話の感想

長きにわたって羅宜寧(ルオ・イーニン)を苦しめてきた喬月嬋の悪事が、ついに白日の下に晒された今回は、見ていて非常に胸がすく思いでした。特に印象的だったのは、羅宜寧の用意周到な計画と、土壇場での冷静な対応力です。ただ反撃するだけでなく、相手の策略を逆手に取り、決定的な証拠を突きつける手腕は見事というほかありません。そして、そんな彼女の危機を黙って見過ごさず、身を挺して守った羅慎遠の存在も大きいでしょう。二人の間にある静かで強い信頼関係が、この逆転劇を生んだのだと感じます。父・羅成章がようやく真実を知ったものの、これまで娘の言葉に耳を貸さなかったことを思うと、少し複雑な心境にもなります。この一件で、羅家の力関係や人間模様がどう変化していくのか、今後の展開から目が離せません。

つづく