ケンカで怪我をした陳麦冬(チェン・マイドン)の見舞いに訪れた荘潔(ジュアン・ジエ)。素直になれない二人は口論の末、麦冬が強引な行動に出てしまう。気まずい空気が流れるも、ある出来事をきっかけに二人の距離は急速に接近。ついに想いが通じ合ったかに見えたが、荘潔(ジュアン・ジエ)が語った現実的な将来への考えが、二人の間に新たな影を落とす。一方、荘潔の仕事には大きな進展が。その裏には麦冬の知られざる協力があった。甘さと切なさが交錯する、大人の恋が大きく動く回。

「春色の恋人」あらすじネタバレ11話

前回から気になっていた陳麦冬(チェン・マイドン)と荘潔(ジュアン・ジエ)の関係が、ついに、ついに動きました!でも、ただ甘いだけじゃないのがこのドラマの深いところ。早速、今回のエピソードを振り返っていきましょう!

物語は、麦冬がチンピラとのケンカで顔にアザを作ってしまったところからスタート。孫がやられたと知ったおばあちゃん、黙ってなんかいません!なんと鎌を手に単身で相手の家に乗り込むという武勇伝を披露(笑)。おばあちゃん、強すぎます!

そんな騒動を知った荘潔(ジュアン・ジエ)は、心配になって果物を持って陳家へお見舞いに。でも、麦冬はまだご機嫌斜め。ソファにふてくされて座る姿は、なんだか捨てられた子犬みたいで、こっちまでキュンとしちゃいます。

そこで麦冬、いきなり爆弾発言を投下!

「俺のこと、少しは気になったことある?」

不意打ちの質問に、荘潔(ジュアン・ジエ)は「気になったことはある」と認めつつも、「二人の将来は考えたことない」と強がってしまうんですよね。この素直になれない感じが、もどかしい!カチンときた麦冬は「それなら思わせぶりな態度をとるな!」と彼女を責め立てます。まるで眠っていた猫が突然爪を立てるように、冷たい言葉が荘潔の心を引っ掻きます。

気まずくなって帰ろうとする荘潔の手を、麦冬がぐいっと掴んで引き寄せ…まさかのキス!でも、これは合意の上じゃない、ちょっと強引なキス。驚きと怒りで、荘潔は麦冬の唇を噛んで、怒って帰ってしまいました。でもね、一部始終を見ていたおばあちゃんは、二人の関係が進展するかも!と、むしろ嬉しそう。このおばあちゃんの存在が、本当にいいスパイスになっていますよね。

その後、荘潔は親友の王西夏(ワン・シーシア)とビデオ通話しながらも、昼間のキスのことで頭がいっぱい。自分の感情に臆病になっていることに気づき、自己嫌悪に陥ります。

場面は変わって、駅のホーム。荘潔が友人の季仝(ジートン)を見送っていると、そこに偶然(いや、絶対わざと!)居合わせた麦冬が!二人が親しげにハグ寸前までいったのを見て、麦冬の嫉妬心はMAXに!

彼は電車から荘潔を力強く引きずり下ろすと、「俺の女だ」とでも言うように、今度は情熱的なキスを…!一度目とは違い、荘潔も今度は彼を拒まず、深く求め合うように長いキスを交わす二人。ああ、ついに心が通じ合ったのね!と、テレビの前で思わず声が出ちゃいました。

この一件で、二人の距離は一気に縮まります。麦冬が荘潔のために手料理を振る舞うシーンなんて、もう最高!不器用だけど、愛情がたっぷりこもっていて、見ているこっちが照れてしまいます。

でも、幸せな時間も束の間。二人の関係について真剣に話し始めると、空気が一変します。

荘潔は、これまでの辛い経験から、常に冷静に物事を判断する癖がついてしまっていました。彼女は麦冬にこう告げます。

「あなたのことは本当に好き。でも、それと同じくらい上海での生活も好きなの。私は、あなたと上海、どちらかを選ばないといけない時が来たら、最も合理的な選択をする」

うーん、切ない!大人だからこそ、恋にすべてを捧げるような燃え上がることはできない、という荘潔の言葉。あまりにも現実的で、あまりにも正直な彼女の言葉に、麦冬は平静を装いながらも、心の中では大きなショックを受けます。

そんな中、荘潔が進めていた製薬工場との契約が、なんと成立!実はその裏で、麦冬が工場長に口利きをしてくれていたことを知ります。かつて工場長が麦冬に恩を受けており、その恩返しとして協力してくれたのでした。

その事実を知った荘潔は、嬉しさのあまり麦冬の元へ駆けつけます。彼の首に親しげに腕を回し、リップクリームを塗ってあげながら甘い言葉をささやく、最高の雰囲気!…だったのですが、その瞬間、部屋から出てきたのは、なんと麦冬のお母さん!一番見られたくないであろう瞬間に、まさかのご対面!

これからどうなっちゃうの!?という最高の引きで、第11話は幕を閉じました。

『春色の恋人』第11話の感想

今回のエピソードは、甘さと苦さが絶妙に混ざり合った、まさに大人の恋愛の真骨頂でした。二度のキスシーンは、一度目の衝突と二度目の融和という対比が見事で、二人の感情の揺れ動きが痛いほど伝わってきます。特に、嫉妬に駆られた麦冬が荘潔を電車から引き寄せてキスをする場面は、彼の不器用ながらもまっすぐな愛情が爆発した名シーンだと思います。しかし、ようやく心が通じ合ったかと思いきや、荘潔の口から語られるあまりにも現実的な価値観には、胸を締め付けられました。「あなたと同じくらい上海が好き」というセリフは、恋愛だけに生きられない大人の女性のリアルを突きつけられたようで、深く考えさせられます。ただ好きだけでは乗り越えられない壁がある。そんな二人の恋の行方を、これからもじっくりと見守っていきたいと強く感じさせる回でした。

  • 陳麦冬(チェン・マイドン)の母
  • つづく