遠い地方へ異動となったユーホンと、彼を待ち続けるシャオニンの遠距離恋愛が始まります。寂しさを乗り越え、シャオニンは仕事で目覚ましい成長を見せ始めました。一方、ユーホンも慣れない土地で困難な債権回収に奮闘し、一日も早くシャオニンの元へ帰ることを誓います。そんな中、マネージャー代理となったラオ・ジンと恋人のジャオ・ファンガンの関係にも、ある出来事をきっかけに大きな変化が訪れようとしていました。離れていても互いを想う気持ちと、すぐそばにある幸せの形が描かれる、心温まるエピソードです。
「この結婚は社内秘で」あらすじネタバレ28話
ユーホンが去ってしまい、心にぽっかり穴が開いたようなシャオニン。彼の後任としてラオ・ジンがマネージャー代理に就任し、会議が始まってもどこか上の空です。そりゃそうですよね、愛する人が遠くに行ってしまったばかりなのですから。
その頃、当のユーホンはというと、遠く離れた山奥で焦げ付いた貸付金の回収に奔走していました。一筋縄ではいかない相手ばかりで、彼の新しい仕事は前途多難なスタートを切ります。一方、シャオニンの同僚だったジャオ・ファンガンも新しい仕事を探しながら、恋人ラオ・ジンのために美味しい手料理を振る舞う日々。口には出さないものの、自分を心から大切にしてくれる存在がそばにいることに、ラオ・ジンは家庭の温かさを感じていました。
さて、我らがユーホンはただ者ではありません。債権回収に行き詰まるかと思いきや、相手の弱点を的確に見抜く才能を発揮し、次々と交渉をまとめていきます。すべては一日でも早くシャオニンの元へ帰るため。その想いは行動にも表れ、ある日の午後、シャオニンが働く営業一部の同僚全員に、なんとコーヒーの差し入れが!ユーホンの粋な計らいに、シャオニンの心は温かくなります。同僚たちが何を噂しようと、今の彼女は気にしません。確固たる自信と実力で、どんな陰口もスマートに一蹴です。
ユーホンと離れたことで、シャオニンは仕事の面で目覚ましい成長を遂げていました。もっと多くの契約を取り、自分の価値を証明したい。経験不足で悔しい思いをした過去の自分とはもう違います。今の彼女は、より慎重で、確固たる信念を持って仕事に臨んでいます。そして一日の終わりには、電話の向こうのユーホンに仕事の出来事を報告するのが日課。ユーホンもまた、早くこの遠距離恋愛を終わらせて本社に戻りたいと強く願っているのでした。
そんなある日、シャオニンがクライアントとの商談を終えると、そこにはなんとユーホンの姿が!わざわざ車で迎えに来てくれたのです。彼は見せつけるように、お揃いのペアウォッチと指輪をアピール。その独占欲が、シャオニンにはたまらなく嬉しいのでした。
驚きはそれだけではありません。ユーホンはなんと、シャオニンのために新車を購入していたのです。「僕がいない間、君が自分を大切にできるか心配で。車があれば少しは楽になるだろう?」と。その優しさにシャオニンが照れていると、偶然ラオ・ジンが通りかかります。気まずそうに挨拶を交わすシャオニンなのでした。
後日、シャオニンは自分の担当顧客の情報をラオ・ジンに引き継ぎます。彼女ならきっと自分以上の成果を出せるはずだと信じて。その言葉を聞いたラオ・ジンは、ふと「妊娠してから、なんだか不安で仕方ないの」と本音を漏らします。以前は飲んだり踊ったりしてストレスを発散できたのに、今はジャオ・ファンガンに止められて何もできず、息が詰まりそうだ、と。そして、「あなたたちも、長く一緒にいれば私たちみたいになるかもね」と意味深な言葉を呟くのでした。
その夜、ラオ・ジンはジャオ・ファンガンを連れてバーへ。実は、毎日彼が作るご馳走を完食し、翌日のメニューまで決めていたのは、こうしてバーに連れて行ってもらうための口実だったのです。お気に入りの曲がかかり、ラオ・ジンが興奮して振り返ると、そこには疲れ果てて眠ってしまったジャオ・ファンガンの姿が。彼の苦労を思いやり、二人は夜道を歩いて帰ることに。予期せぬ妊娠は二人にとって大きな出来事でしたが、お互いを理解し、労わり合うことで、その絆はより一層深まっていくのでした。
雨が激しく降る夜、シャオニンはユーホンのことを想っていました。両親はユーホンを気に入っているけれど、まだ正式に籍を入れていないことを知ったらどう思うだろうか…。そんな不安を抱えていると、ユーホンから電話がかかってきます。彼はまだ工場の外で、粘り強く工場長を待っているとのこと。シャオニンは電話を切った後も車の中で仕事を続け、やがて疲れから眠りに落ちてしまいます。
その時、工場長が戻ってくるのに気づいたユーホン。彼はためらわず、ずぶ濡れになりながら荷降ろしを手伝い始めます。その誠実な姿に、ソン工場長は心を動かされました。工場長は「返済の意思はあるんだ。でも、商品が売れなくてどうにもならない」と窮状を打ち明けます。その言葉を静かに聞いていたユーホンの瞳には、すでに対策の光が宿っているのでした。
『この結婚は社内秘で』第28話の感想
今回は、離れ離れになったシャオニンとユーホンの絆の強さと、もう一つのカップル、ラオ・ジンとジャオ・ファンガンの現実的な関係性の変化が対照的に描かれていて、非常に見応えがありました。遠距離恋愛という試練が、かえって二人の愛情を深め、シャオニンを仕事面で大きく成長させるきっかけになっているのが印象的です。特にユーホンがシャオニンのために車を用意する場面は、彼の深い愛情が伝わってきて心温まるシーンでした。一方で、ラオ・ジンとジャオ・ファンガンが妊娠という現実を前に、不安や戸惑いを抱えながらも、互いを思いやり、理解を深めていく姿には強く共感しました。それぞれのカップルが直面する課題と、それに対する向き合い方が丁寧に描かれており、物語に一層の深みを与えています。
つづく