恋人・蘇為安(スー・ウェイアン)を救うため、エリート神経外科医の顧雲崢(グー・ユンジョン)は、キャリアを捨ててハンチントン病の研究に専念することを決意する。しかし、その決断は周囲の猛反対に遭い、何より蘇為安自身を「彼の未来を奪ってしまう」という罪悪感で苦しめることに。二人の間には深い溝が生まれ、関係は最大の危機を迎える。すれ違う想いを抱えたまま、二人は友人カップルとの旅行に参加するが、そこで顧雲崢は改めて自らの覚悟を伝える。一方、顧雲崢は自身の出生に関わる衝撃的な事実を発見し、二人の前には新たな壁が立ちはだかる。
「 癒やしの恋人~ロマンスの処方箋~」あらすじネタバレ28話
愛する人のために、あなたはどこまで自分を犠牲にできますか? 今回の第28話は、顧雲崢(グー・ユンジョン)の深い愛と、それを受け止めきれない蘇為安(スー・ウェイアン)の苦悩が、胸に迫る回でしたね。
膠芽腫(こうがしゅ)研究の第一人者として輝かしいキャリアを歩んでいた顧雲崢(グー・ユンジョン)。しかし彼は、世界中の研究が停滞しているハンチントン病の研究へと、その舵を切ることを決意します。もちろん、すべては恋人である蘇為安(スー・ウェイアン)を救うため。でも、この決断が、指導者である杜永松(ドゥ・ヨンソン)教授の逆鱗に触れてしまうんです。「将来性のない研究に乗り換えるなど、キャリアをドブに捨てる気か!」と、申請書は却下。前途は多難です。
その事実を知った蘇為安は、罪悪感でいっぱいになります。自分のせいで、彼の輝かしい未来を奪ってしまうなんて……。彼女は顧雲崢に研究を諦めるよう説得しますが、彼の決意は揺るぎません。「君のためだけじゃない。この病に苦しむすべての人のために、誰かが道を切り拓かなくてはならないんだ」と。彼の言葉は正しく、そしてあまりにも優しい。だからこそ、蘇為安は苦しいのです。
「あなたの未来を壊したくない」。そう言って、蘇為安は顧雲崢の元を去り、実家に戻ってしまいます。気まずい空気が流れる二人ですが、友人カップルのジャン・ムーイン(ジャン・ムーイン)と方明凡(ファン・ミンファン)の旅行に合流することに。そこで顧雲崢は、かつて治水事業で不可能を可能にした李冰父子の物語を語り、「最悪の結果も受け入れる覚悟はできている。君と一緒に、この不治の病に挑みたい」と、改めて自らの想いを伝えます。彼の不退転の決意に、ついに蘇為安も心を動かされました。
しかし、物語はここで終わりません。ラストに衝撃の展開が待っていました。顧雲崢は、亡き母の遺品の中から、一枚の写真を見つけます。そこには、幼い自分と、なんと杜家の息子である杜雲成(ドゥー・ユンチョン)一家が写っていました。そして写真の裏には「私たちこそが本当の家族だ」という謎のメッセージが…。顧雲崢の出生に、一体どんな秘密が隠されているのでしょうか?
時を同じくして、杜家では、息子の杜雲成(ドゥー・ユンチョン)を巡って杜永松夫妻が口論に。その中で妻が「顧雲崢はハンチントン病の娘に恋をしているのよ!あの子では杜家の血は残せない!」と口を滑らせてしまいます。ついに蘇為安の病気を知ってしまった杜永松。激しい怒りに燃える彼は、蘇為安の母親を訪ねるのでした…。二人の恋路に、最大の障壁が立ちはだかります。
『 癒やしの恋人~ロマンスの処方箋~』第28話の感想
今回は、登場人物たちの感情が複雑に絡み合い、非常に見ごたえのあるエピソードでした。顧雲崢の「愛する人を救いたい」という純粋な想いが、結果的に蘇為安を深く傷つけ、苦しめてしまうという展開は、恋愛の皮肉な側面を巧みに描いています。彼が都江堰の故事を引いて彼女を説得する場面は、単なる恋愛ドラマに留まらない、困難に立ち向かう人間の強さを感じさせ、心に響きました。一方で、ラストに投下された「写真の謎」と「杜教授による病気の露見」という二つの爆弾。これまで二人の恋を阻んできた障害が可愛く見えるほどの、大きな波乱を予感させます。愛の誓いを立てた直後に訪れる最大の試練。物語の深みと奥行きが一気に増したように感じます。
つづく