楽師選抜の裏で渦巻く陰謀が、ついに蘇若非(そじゃくひ)を襲います。琴房放火の濡れ衣を着せられ、窮地に立たされた彼女を救おうと、雲沐(うんもく) は奔走します。しかし、宮廷内での誤解が、雲沐(うんもく) 自身の運命をも狂わせることに。姉・蘇若珊(そじゃくさん)の巧みな立ち回りと、兄弟である雲尚(うんしょう)(うんしょう)(うんしょう)の嫉妬が、複雑に絡み合う四角関係を激化させ、物語は新たな悲劇へと向かっていきます。それぞれの正義と愛が、思わぬ結末を引き寄せるのでした。
「幻楽森林」あらすじネタバレ15話
いやあ、今回の『幻楽森林』第15話は、息もつかせぬ展開でしたね!純粋な想いが、嫉妬と策略によって次々と踏みにじられていく様は、まさに圧巻の一言。それでは早速、波乱に満ちた第15話の世界に飛び込んでいきましょう。
偽りの証拠と引き裂かれる姉妹
物語は、楽師選抜の最終局面から始まります。審査員たちは内心、蘇若非(そじゃくひ)の演奏が姉の蘇若珊(そじゃくさん)を上回っていたと認めていました。しかし、蘇若非(そじゃくひ)には「琴房への放火」という最大の汚名が着せられています。結果、勝者の栄冠は蘇若珊(そじゃくさん)の頭上に。
そこへ、「新たな証拠が見つかった」との報告が。放火現場から、不自然なほど大量の灯油が見つかったのです。そして、ある人物が「蘇若非(そじゃくひ)に灯油を貸した」と証言。蘇若非は「姉の灯油を誤ってこぼしてしまったので、借りただけ」と必死に訴えます。
しかし、運命はあまりにも残酷です。調べられた蘇若珊(そじゃくさん)の灯油瓶は満タンのまま。瓶の底には持ち主を示す「蘇若珊」の名がくっきりと。姉の蘇若珊は、冷たく「私の灯油はこぼされてなどいない。なぜ嘘をつくの?」と妹を突き放します。味方だと信じていた姉からの決定的な裏切りに、蘇若非は言葉を失い、囚人として連行されてしまいます。
愛する蘇若非を助けようと靳商羽(きんしょうう)が立ちはだかりますが、雲尚(うんしょう)(うんしょう)(うんしょう)がそれを制止。雲沐(うんもく) は「必ず真実を突き止める」と約束することしかできませんでした。牢の中で、蘇若非は姉の冷たい言葉を思い出し、ただ涙を流すのでした。
すれ違う想いと残酷な賜婚
雲沐(うんもく) が事件の真相を追う一方、宮廷では大きな誤解が生まれていました。領主(りょうしゅ)と瑤山夫人(ヨウザンふじん)は、大舞台で勝利した蘇若珊を絶賛。さらに、「雲沐(うんもく) が蘇姓の娘に口づけした」という噂を耳にし、その相手が蘇若珊であると信じ込んでしまいます。
領主(りょうしゅ)は雲沐の功績を称え、なんと褒美として蘇若珊との結婚を宣言!慌てたのは雲沐と、そして蘇若珊を愛する雲尚(うんしょう)(うんしょう)です。雲尚は「私が愛しているのは蘇若珊で、雲沐が愛しているのは蘇若非です」と必死に弁明します。
しかし、その言葉が裏目に出てしまいました。領主は「琴房を燃やすような徳のない娘は、雲沐にふさわしくない」と激怒。聞く耳を持たず、数日中に賜婚の詔書を出すと決定してしまいます。
雲沐は一晩中ひざまずいて抗議しますが、領主の決意は揺るぎません。見かねた瑤山夫人(ヨウザンふじん)のとりなしで、蘇若非の処分は「幻楽城からの追放」に留まることになりますが、それは雲沐にとって到底受け入れられるものではありませんでした。
黒幕の正体と暴走する憎悪
雲沐は直接、蘇若珊のもとを訪れ、「君とは結婚できない。これは君をも傷つけることになる」と説得を試みます。しかし、蘇若珊は「長年の夢だった碧玉の君と結ばれたい」と一歩も引きません。
そして、このエピソードの核心へ。一人になった蘇若珊が鏡の前に立つと、そこに映るのはもう一人の冷酷な人格。「感情に流されるな。目的は地位を得ることだろう」と囁きます。そう、これまでのシャンデリア落下事件や今回の放火、そのすべてが蘇若珊の仕組んだ罠だったのです。彼女の恐ろしい二面性がついに明らかになりました。
一方、蘇若珊に想いを寄せる雲尚は、すべてが雲沐のせいだと思い込み、絶望と嫉妬に心を支配されます。愛する人を手に入れられない怒りに駆られた彼は、ついに越えてはならない一線を越えてしまうのです。
「もはや情けは無用。愛のために、雲沐を殺せ」
雲尚は黄大人(こうたいじん)に、実の兄弟である雲沐の暗殺を命じるのでした。
『幻楽森林』第15話の感想
今回のエピソードは、登場人物たちの感情が複雑に絡み合い、物語の深みを一層増した回でした。特に印象的だったのは、蘇若珊の隠された二面性です。これまで見せてきた穏やかな表情の裏で、自らの野心のために冷徹な策略を巡らせる姿には、静かな恐怖を感じずにはいられませんでした。彼女の行動原理が、単なる嫉妬だけでなく、地位への渇望に基づいている点が、キャラクターに奥行きを与えています。
また、純粋な想いが権力や誤解によってことごとく打ち砕かれていく展開は、見ていて非常に心が痛みました。雲沐の誠実さ、蘇若非の無実の訴え、そして雲尚の歪んだ愛情、それぞれの行動が意図しない悲劇を呼び込んでいく様は、物語の構成の見事さを物語っています。登場人物たちの選択が、次々と悪い方向へと転がっていく様に、ただただ引き込まれました。
つづく