前回、ようやく心を通わせた雲沐(うんもく) と蘇若非(そじゃくひ)。今回は二人のラブラブなシーンから始まるかと思いきや…いやいや、そんな甘いだけじゃないのがこのドラマのすごいところ!幸せの絶頂から一気に突き落とされる、息もつかせぬ展開が待っていました。それでは早速、第20話のあらすじとネタバレいってみましょう!

幸せな時間と突然の悲劇

雲沐(うんもく) と蘇若非(そじゃくひ)が和解して以来、二人の仲はますます深まって、包子(パオズ)一個ですら分け合って食べるほどの熱々っぷり。その様子を見ていた十一(じゅういち)たちが真似をすると、蘇若非(そじゃくひ)にピシャリと叱られるなんていう、微笑ましい日常が描かれます。

しかし、そんな穏やかな時間は長くは続きませんでした。周囲を警戒していた小七(しょうしち)が異変を察知し、信号弾を発射!それを見た雲沐(うんもく) はすぐさま危険を悟り、皆を連れて逃げようとしますが、時すでに遅し。黒装束の集団に完全に包囲されてしまいます。

乱戦の中、蘇若非を守ろうとした阿標(あひょう)が矢に射られ、命を落としてしまうという悲劇が…。仲間を失った悲しみに暮れる間もなく、黄鶯(こうおう)がその得意の琴の音色で刺客たちの聴覚を攻撃!その隙に雲沐と蘇若非はどうにかその場を脱出します。

非情なる兄の刃と、命がけの愛

なんと、今回の襲撃を率いていたのは、雲沐の兄である雲尚(うんしょう)(うんしょう)(うんしょう)本人でした。出発前、彼は蘇若珊(そじゃくさん)から「蘇若非の命は取らず、琴が弾けなくなるように手首を傷つけるだけでいい」と釘を刺されていました。

逃げる途中、蘇若非は地面に倒れ、刺客に手首を踏みつけられてしまいます。彼女の腕の鈴の音が響き、それに気づいた雲沐が助けに戻ってきた、まさにその瞬間!遠くから雲尚(うんしょう)(うんしょう)が放った矢が雲沐に迫ります。しかし、聴覚に障がいを持つ雲沐はその音に気づくことができません。

「危ない!」

蘇若非は迷わず雲沐の前に立ちはだかり、その身に矢を受けてしまうのでした。

雲尚は、この一件で雲沐が耳の聞こえない「聾者」であると確信。彼を仕留めるにはもっと良い方法があると判断し、部下を率いて一旦引き上げていきます。

緑光森林の奇跡

雲沐は、意識を失いぐったりとした蘇若非を抱きかかえ、緑光森林へとたどり着きます。必死に彼女の名前を呼び続けますが、蘇若非は目を覚ましません。その時、森の木々が緑色の光を放ち始めます。雲沐は涙ながらにひざまずき、「どうか蘇若非を助けてくれ」と天に祈りました。

すると、緑の光はすっと消えてしまいます。絶望に打ちひしがれ、ただ蘇若非を固く抱きしめる雲沐。しかしその時、蘇若非の手がそっと雲沐の背中に回されました。彼女が生きていたのです!

「あなたにまだ危険が迫っているのに、私がいなくなるわけないじゃない。私があなたの“耳”になって、あなたを守るんだから」

そう言って微笑む蘇若非に、雲沐は彼女を強く抱きしめ返します。

「君は俺の耳なんかじゃない。君は、俺のすべてだ」

二人が固く抱きし合う中、彼らを守っていた碧玉(へきぎょく)がキラキラとした光となって消えていきました。

復讐の誓いと幻樂城への帰還

仲間たちは皆で阿標の葬儀を行い、十一と猴児(こうじ)は必ず仇を討つと誓います。蘇若非もまた、このままでは終われないと決意を固めました。「幻樂坊に戻って、コンテストで勝って、大樂正になる。緑光樂坊の名を世に知らしめるの。阿標のためにも、絶対に負けない」。

その言葉を聞いた雲沐は、彼女の冤罪を晴らす方法を見つけたと告げ、黄鶯も共に戦うことを誓うのでした。

一方で、黄鶯と靳商羽(きんしょうう)の関係には不穏な空気が。戦いで傷を負った黄鶯を心配し、薬を届けに来た靳商羽(きんしょうう)。黄鶯は、二人はすでに結ばれた仲だと思い、彼に薬を塗ってほしいと服を脱ごうとします。しかし、靳商羽(きんしょうう)は「あれは事故だった」と突き放してしまうのです。深く傷ついた黄鶯は、彼の部屋を飛び出し、姿を消してしまいました。

仲間と合流するため、そして戦うため、一行はついに幻樂城へ。雲沐はまず領主(りょうしゅ)に会いに行き、燃やされた幻樂坊の机の残骸を見せ、蘇若非が何者かに陥れられたのだと直訴します。領主は息子の訴えを聞き入れ、調査を約束。

そして蘇若非は、靳商羽たちと共に因縁の場所・幻樂坊へと向かいます。そこで姉のそじゃくさんと対峙し、高慢な態度を崩さない彼女に、緑光樂坊として幻樂坊に勝負を挑む「挑戦状」を叩きつけるのでした。

『幻楽森林』第20話の感想

穏やかな日常から一転、仲間を失う悲劇と、愛する人を守るための自己犠牲が描かれ、非常に密度の濃い回でした。特に、蘇若非が雲沐を庇って矢を受ける場面は、彼女の愛情の深さと強さを改めて感じさせ、胸が締め付けられました。緑光森林で、絶望の中で蘇若非の回復を祈る雲沐の姿には、彼の純粋な想いが溢れていて、思わず涙腺が緩みます。

これまでの逃避行から一転、すべての因縁が渦巻く幻樂城へ戻り、自らの潔白を証明し、名誉を取り戻すために戦うことを決意したキャラクターたちの姿は、物語が新たなステージに進んだことを明確に示しています。それぞれの覚悟が決まり、ここからが本当の戦いの始まりなのだと強く感じました。彼らがこれからどんな困難に立ち向かい、乗り越えていくのか、目が離せません。

つづく