お尋ね者の主人公・蘇若非(そじゃくひ)は、追っ手から逃れる中で、風来坊を装う天才楽師・靳商羽(きんしょうう)に助けられる。彼のミステリアスな雰囲気に惹かれつつも、その正体には気づかない。一方、都では大規模な楽師の試合が開催されており、蘇若非の姉妹である蘇若珊(そじゃくさん)が連勝を重ねていた。しかし、そこに「小魔女」と呼ばれる謎の少女・黄鶯(こうおう)が挑戦者として現れ、試合は思わぬ方向へ。ある出来事をきっかけに、蘇若非は傲慢な貴公子・雲沐(うんもく) から、彼の専属楽姫になるよう命じられてしまう。運命に翻弄される彼女の新たな生活が、今始まろうとしていた。
「幻楽森林」あらすじネタバレ3話
いやー、今回の『幻楽森林』第3話、人間関係がぐっと動き出して、ますます目が離せなくなってきましたね!運命の再会を果たしたのに、お互いの正体に気づかない蘇若非(そじゃくひ)と靳商羽(きんしょうう)のもどかしい関係に、思わず「そこ!気づいて!」と画面にツッコミを入れてしまった方も多いのではないでしょうか?
さっそく、波乱万丈だった第3話の展開を振り返っていきましょう!
すれ違う想い…風度翩翩の楽師は、まさかの「小胖」!?
酒場で偶然(?)出会った蘇若非(そじゃくひ)と謎のイケメン楽師。蘇若非を追っ手からかくまってくれるなんて、まさに白馬の王子様!…と思いきや、彼の名前はなんと靳商羽(きんしょうう)。そう、あの天下に名を轟かす天才楽師です。蘇若非が尊敬する人物の一人でもあり、彼女もびっくり。
そこへ、靳商羽(きんしょうう)を「私の靳商羽」と呼ぶ気の強そうな少女・黄鶯(こうおう)が乱入!靳商羽を悪く言う男たちをバッサバッサと倒していく姿は、まさに小悪魔。この騒ぎに乗じて、靳商羽は蘇若非を連れて逃げ出します。
夜の篝火を囲みながら、蘇若非は靳商羽の名前に、幼なじみの「小胖(シャオパン)」を思い出します。でも、目の前の風度翩翩な彼が、あの小太りの少年だなんて信じられるわけもなく、「同姓同名よね」と自己完結。いやいや蘇若非さん、その人こそがご本人ですよー!
一方の靳商羽は、通緝令を見た時から彼女が蘇若非だと気づいていました。眠る彼女にそっと自分の上着をかけてあげる姿は、もう優しさで溢れています。彼女がいつ自分を思い出してくれるのか、楽しみにしている様子。このすれ違い、切ないけどキュンとしますね!
楽師試合で勃発!女たちの火花散る戦い
翌日、二人が訪れた城では、ちょうど楽師の試合が開催中。壇上では蘇若非の姉妹(?)である蘇若珊(そじゃくさん)が8連勝中と絶好調。しかし靳商羽は「一流だが、最高ではない」とバッサリ。
その言葉通り、9連勝目を飾った蘇若珊(そじゃくさん)の前に、10人目の挑戦者として現れたのは、なんとあの黄鶯!「小魔女」の異名を持つ彼女の挑戦に、会場は不穏な空気に。
黄鶯の奏でる琵琶の音色は、人の胸を苦しめる魔力があるようで、蘇若珊(そじゃくさん)は演奏の途中で息も絶え絶えに。それを見た蘇若非、たまらず懐から取り出した笛で演奏を妨害!怒った黄鶯は蘇若非を追いかけ、破れ寺へと連れ去ってしまいます。
偽りの刃と、新たな主従関係の始まり
「あなた、蘇若非を好きなの!?」と靳商羽に詰め寄る黄鶯。彼の煮え切らない態度に逆上した黄鶯は、なんと匕首で蘇若非の胸をひと突き!…と思いきや、それは刃が引っ込むおもちゃの匕首。彼女も根っからの悪人ではないようです。
しかし、騒ぎを聞きつけた役人たちが迫り、靳商羽は黄鶯を逃がすため、雲沐(うんもく) にある取引を持ちかけます。それは、以前から断り続けていた「幻楽城の相談役になる」というものでした。
結局、黄鶯は逃がされ、残された蘇若非は雲沐(うんもく) から「私の専属楽姫になれ」と命じられます。「自意識過剰で自惚れ屋!」と反発する蘇若非ですが、自分の楽坊「緑光楽坊」の封鎖を解くという条件を出され、しぶしぶ承諾。こうして、新たな主従関係が誕生したのでした。雲沐(うんもく) が去り際に渡したブレスレットは、彼なりの所有の証なのでしょうか。
物語の最後には、靳商羽がなぜ天下の楽師を目指したのか、その理由が明かされます。それは、幼い日の蘇若非との「いつか君の自由な楽坊で、最初の楽師になる」という約束のためでした。彼女の夢を叶えるために努力し続けた靳商羽…切なすぎます!
『幻楽森林』第3話の感想
今回のエピソードは、主要な登場人物たちの関係性が一気に動き出し、それぞれの思惑が複雑に絡み合う、非常に見ごたえのある回でした。特に、靳商羽のひたむきな想いには胸を打たれます。彼はただ蘇若非を見守るだけでなく、彼女の夢の実現のために自らの人生を捧げてきたのです。その事実を蘇若非がまだ知らないという状況が、物語に深い奥行きと切なさをもたらしています。
一方で、新たな「主」となった雲沐のキャラクターも興味深いです。一見すると自信過剰な俺様タイプですが、蘇若非の言葉に一瞬固まったり、去り際に従者に「俺って自惚れ屋か?」と尋ねたりする姿には、人間味と少しの可愛らしさを感じました。彼が蘇若非に執着する本当の理由も気になるところです。
そして、物語をかき回す「小魔女」黄鶯の存在も良いスパイスになっています。彼女の行動は突飛ですが、靳商羽への一途な想いが根底にあり、単なる悪役ではない多面的な魅力を持ったキャラクターだと感じました。今後の展開の鍵を握る人物になることは間違いないでしょう。
つづく