楽師としての腕前に悩む蘇若非(そじゃくひ)は、主である雲沐(うんもく) から思いがけない贈り物と休憩時間を与えられ、彼の真意を測りかねていた。そんな中、靳商羽(きんしょうう)を追ってきた刺客・黄鶯(こうおう)の登場により、蘇若非は大きな騒動に巻き込まれてしまう。この一件をきっかけに、雲沐は蘇若非に一枚の「承諾書」を書かせる。その承諾書をめぐり、二人のコミカルで意地っ張りな攻防戦が始まった。一方、雲沐の兄・雲尚(うんしょう)(うんしょう)が彼の動向を探りに現れ、邸内には不穏な空気が漂い始める。
「幻楽森林」あらすじネタバレ6話
雲沐(うんもく) からの謎の贈り物
物語は、雲沐(うんもく) が突然、蘇若非(そじゃくひ)に2時間もの休憩時間を与えるところから始まります。いつも厳しく当たられていた蘇若非(そじゃくひ)は「何か裏があるんじゃ…?」と疑心暗鬼。そんな時、下人たちがたくさんの楽器を捨てようとしているのを発見!蘇若非は慌ててそれを引き取り、自分の部屋へ運び込みます。
実はこれ、ボロボロのガラクタで楽器の練習をしていた蘇若非を見た雲沐が、彼女のためにこっそり用意したプレゼントだったんです。素直に渡せないなんて、雲沐様、不器用すぎますって!しかも、毎日2時間の休憩まで命じてくれるなんて、もうツンデレの極みですね!
その頃、宮中では新しい大楽正(だいがくせい)の選抜が発表され、蘇若非の姉である蘇若珊(そじゃくさん)は自分が選ばれると自信満々。物語がどう絡んでくるのか、気になるところです。
刺客の登場で、まさかの急接近!?
一方、蘇若非は手鈴の練習に意味を見いだせず、雲沐に意地悪されていると思い込んでいました。そんな時、なんと邸内に刺客が侵入!蘇若非は「これで練習サボれる!」なんて喜んで部屋に戻った瞬間、首に匕首(あいくち)を突きつけられます。
刺客の正体は、靳商羽(きんしょうう)を追いかけてきた黄鶯(こうおう)でした。彼女に脅された蘇若非は、仕方なく靳商羽(きんしょうう)の部屋へ案内します。黄鶯は、かつて自分を好いていたはずの靳商羽(きんしょうう)が避けることに納得がいかない様子。
そこへ、運悪く(いや、運良く?)雲沐が見回りにやってきます。部屋の中から蘇若非の声がするのを敏感に察知した雲沐は、ズカズカと部屋に上がり込みます。蘇若非はとっさにベッドの下へ隠れますが、そこにいた黄鶯に突き出されてしまうというドジっぷり!
蘇若非は「靳商羽様と楽器の研究を…」と苦しい言い訳をしますが、彼からもらった排簫(はいしょう)が吹けずに大ピンチ!しかし、そこはさすが靳商羽、さっと排簫を受け取って美しい音色を奏で、その場を切り抜けます。雲沐は、ベッドの下に黄鶯がいることに気づいていながらも、靳商羽の顔を立てて蘇若非を連れ出すのでした。大人の対応ですねえ。
承諾書をめぐる攻防戦が勃発!
部屋の外に出た途端、雲沐は蘇若非の嘘をすべてお見通しだと明かし、ことの経緯を白状させます。そして、「お前の腕では瑶山(ようざん)夫人に教えを乞う資格はない。役立たずめ!」と厳しく叱責し、追い出すフリをします。
これには蘇若非も焦って、自分の過ちを認めて謝罪。練習に真面目に取り組むことを誓う「承諾書」を書かされる羽目に。しかも雲沐は、「夜は靳商羽を訪ねないこと」「彼のことは『先生』と呼ぶこと」というとんでもない条件を追加!夜に会わないことは受け入れた蘇若非ですが、呼び方については靳商羽本人に頼まれたことだと抵抗し、雲沐もそこは妥協します。夜に会えなくするだけで、もう満足なんでしょうね(笑)。
しかし、まんまと騙されたことに気づいた蘇若非は、腹いせに夜中、雲沐の部屋の外で唢呐(ソナ)を吹き鳴らすという大胆な反撃に!さらに、承諾書を盗み出そうと部屋に忍び込みますが、またもや雲沐と小七(しょうしち)に見つかってしまいます。雲沐はわざと「賊が入ったようだ」と言い、唢呐を吹き鳴らして蘇若非を炙り出し、まんまと捕獲。承諾書を手に、得意げな雲沐なのでした。この二人のやり取り、本当に面白い!
雲沐のもう一つの顔
物語の終盤、雲沐の兄である雲尚(うんしょう)(うんしょう)(うんしょう)が、黄大人(こうたいじん)を連れて雲沐の様子を探りに来ます。雲沐はわざと大勢の女性をはべらせて遊び呆けているふりをし、雲尚(うんしょう)(うんしょう)を油断させることに成功。彼がただの遊び人ではない、策略家としての一面が垣間見えました。
さらに、探り屋が邸内にいることを察知した雲沐は、会いに来たそじゃくさんを追い返し、蘇若非を抱き寄せて恋人のふりをするという荒業に出ます。承諾書を取り返したい蘇若非も、この芝居に協力。結果、探り屋も、二人が良い仲になったと勘違いしたそじゃくさんも去っていくのでした。
雲沐の策略とはいえ、二人の距離がぐっと縮まった瞬間でしたね!
『幻楽森林』第6話の感想
今回のエピソードは、雲沐と蘇若非の関係性がコメディタッチで描かれ、非常に見応えがありました。これまで厳しく冷たい態度が目立った雲沐の、不器用ながらも深い優しさが垣間見えたのが印象的です。楽器をこっそりプレゼントしたり、刺客の件では蘇若非を守るような行動を取ったりと、彼の行動の裏にある本心を探るのが楽しい回でした。承諾書をめぐる二人の攻防戦は、まるで子供の喧嘩のようで微笑ましく、彼らの距離が縮まっていく過程が丁寧に表現されていました。また、兄・雲尚の前で見せた遊び人のふりなど、雲沐が持つ多面的なキャラクター性が物語に深みを与えています。単なる恋愛模様だけでなく、権力争いの緊張感も漂い始め、今後の展開から目が離せません。
つづく