ジンとヌオは、お互いの気持ちを確かめ合うように、少しずつ距離を縮めていく。しかし、ジンの共同経営者であるホンは、彼の元妻が街に戻ってきたことを知り、二人の関係に不穏な影が差すことを心配していた。一方、仕事もプライドも失ったユーアンは、苦境の中で自暴自棄になっていく。そんな中、ヌオは自身の家族が抱える問題とも向き合わなければならず、心は乱されるばかり。登場人物それぞれが新たな局面を迎え、物語が大きく動き出す。

「愛しているのに」あらすじネタバレ15話

つかの間の幸せと、新たな嵐の予感

夜道でばったり、運命的な再会を果たしたジンとヌオ。お互いを想う気持ちが通じ合ったかのように、二人は微笑み合います。このまま幸せになってほしい…!と願う視聴者の気持ちをよそに、不穏な影が忍び寄っていました。

ジンは、動物病院の共同経営者である虹(ホン)姉さんをヌオに紹介します。しかし、虹(ホン)姉さんはジンの元妻・ムーチューが街に戻ってきたことをひどく心配しており、ヌオとの食事の席でもその話題が。どうやらこの元妻、一筋縄ではいかない人物のようです…。

さらに、ヌオ自身の家族問題も再燃します。ギャンブルが原因で家族を苦しめた父が、母のクリーニング店にいたのです。父が戻っていたことに気づいていたヌオは、母がまた父に利用されるのではないかと気が気ではありません。ジンとの未来を考える以前に、解決すべき問題が山積みで、ヌオの心はかき乱されてしまいます。

転落するユーアンと、純愛を育む二人

一方、ヌオを失い、ツォン・シャンからも会社を追い出されたユーアンは、完全に落ちぶれていました。家でやけ酒をあおる姿を見かねた父に叱責されますが、「父さんが邪魔しなければ、とっくにヌオと結婚してたんだ!」と責任転嫁する始末。プライドをズタズタにされ、なんとか会社に復帰しようとしますが、与えられたのは平社員のポスト。この屈辱的な状況から抜け出すためか、彼は再びツォン・シャンに電話をかけようとするのでした…。彼の凋落ぶりは見ていて辛いものがありますね。

そんな重い空気の中、一筋の光となっているのがチンとシャオバイのカップル。映画デートをきっかけに、シャオバイは自身が撮る映画のヒロインにチンを誘います。実は重い病を抱えているシャオバイ。同じく病と闘うチンと、海辺でロマンチックなひとときを過ごす二人の姿は、とても切なく、そして美しいものでした。

目撃された衝撃の事実

物語の終わり、衝撃の展開が待っていました。なんと、ジンが学校へ男の子を迎えに行き、楽しそうに街を歩いている姿をシー・ランが目撃してしまうのです!あの子供は一体…?おそらく元妻ムーチューとの子供「シトウ」なのでしょう。親友であるヌオにこの事実をどう伝えるべきか、シー・ランは激しく葛藤します。

追い打ちをかけるように、ジンがヌオを家まで送ってきたところに、ヌオの母親が鉢合わせ。母親はジンが離婚歴があり子持ちである(であろう)ことを快く思っておらず、「あの人の家庭環境はあなたにふさわしくない」と猛反対。前途多難すぎる二人の恋路から、目が離せません!

『愛しているのに』第15話の感想

今回は、主人公カップルに安息の時間を与えず、次々と新たな問題点を提示してくる密度の濃いエピソードでした。ジンとヌオがお互いを想いながらも、元妻の存在や家族の反対といった外的要因によって、素直に進めないもどかしさが巧みに描かれていたと感じます。特に、シー・ランがジンの子供を目撃してしまうシーンは、今後の大きな波乱を予感させ、物語の緊張感を一気に高めました。一方で、すべてを失いかけているユーアンの人間的な弱さや、チンとシャオバイの純粋な心の交流など、サイドストーリーも丁寧に描かれており、各キャラクターの感情の機微が深く伝わってきました。それぞれの人物が抱える事情が複雑に絡み合い、物語に奥行きを与えている、非常に見ごたえのある回でした。

つづく