妹チンの病状に心を痛める獣医のジャオ・ジン。彼は、兄を気遣う妹の言葉に思わず声を荒らげてしまうが、ヌオに諭され、自身の不器用さと向き合う。一方、ヌオは恋人ユーアンが結婚の話をはぐらかす態度に不信感を抱き、二人の関係に距離を置くことを決意する。そんな中、祖母の手術や飼い猫の急病といった出来事を通して、ジャオ・ジンとヌオの距離は自然と縮まっていく。しかし、ヌオがユーアンについてしまった些細な嘘が、恋人たちの間に新たな、そしてより深い溝を生むきっかけとなってしまうのだった。それぞれの想いが静かに、そして複雑に絡み合い始める。

「愛しているのに」あらすじネタバレ4話

すれ違う二人、そして芽生える新たな関係

物語は、ジャオ・ジンの妹チンが、ヌオに「お兄ちゃんはあなたのことが好きみたい」と打ち明けるシーンから始まります。兄の幸せを願う妹の純粋な言葉…。しかし、それを聞いてしまったジャオ・ジンは、病気の妹に余計な心配をさせたくない一心で、思わずチンを厳しく叱りつけてしまいます。泣き出すチンを見て、ヌオは優しくジャオ・ジンを諭し、彼も素直に妹へ謝るのでした。この一件で、ジャオ・ジンの不器用な優しさと、ヌオの懐の深さが改めて浮き彫りになりますね。

一方、ヌオと恋人ユーアンの関係には、決定的な亀裂が…。ヌオの母から結婚の催促をされ、その場では「祖母が退院したら準備します」と約束したユーアン。しかし、その場しのぎの言葉だと感じ取ったヌオは、ついに彼に婚約指輪を返し、「少し時間が必要」と告げます。長年の恋人だからこそ、ごまかしが許せなかったのかもしれません。

そんな中、ヌオの祖母の手術日がやってきます。大事な日に仕事で来られないユーアンとは対照的に、病院に付きっきりで、手作りの食事まで用意するジャオ・ジン。彼の誠実な行動は、不安なヌオの心をどれだけ支えたことでしょう。

一つの嘘が、新たな嘘を呼ぶ…

その後も、ヌオの飼い猫「モモ」が体調を崩した際に駆けつけたりと、ジャオ・ジンの存在感はますます大きくなっていきます。お礼のコーヒーを飲みながら、ジャオ・ジンは以前「ただの友達ではいたくない」と言ったことを撤回します。それは、病気の妹を抱える自分への同情で、ヌオにそばにいてほしくないという彼のプライドの表れでした。

その帰り道、二人は偶然、ユーアンが仕事仲間であるツォン・シャンとレストランから出てくるところを目撃してしまいます。ユーアンからの着信に、ヌオはとっさに「家にいる」と嘘をついてしまいました。そんな彼女に、ジャオ・ジンは「友達なら嘘をつく必要はない」と静かに語りかけます。

この小さな嘘が、さらなるすれ違いを生んでしまうのです。

その夜、酔ったユーアンはヌオに会いたいと彼女の家へ向かいます。ジャオ・ジンが車で送るという、なんとも皮肉な状況で…。ヌオはまたもや「友達のシー・ランが泊まりに来ているから会えない」と嘘をついて断ります。しかし、そのシー・ランは、ジャオ・ジンから猫を受け取ると自分の家に帰ってしまいました。一部始終を見ていたユーアンは、ヌオがなぜ嘘をついてまで自分を避けるのか理解できず、深い疑念を抱くのでした。

『愛しているのに』第4話の感想

今回のエピソードは、登場人物たちの心の機微が非常に丁寧に描かれており、物語にぐっと深みが増したように感じます。特に印象的だったのは、ジャオ・ジンの不器用ながらも揺るぎない誠実さです。妹を想うあまり声を荒らげてしまう姿や、ヌオへの好意を「同情されたくない」というプライドから一度引っ込めてしまう姿は、彼の人間的な弱さと強さの両面を見せてくれました。一方で、長年の恋人ユーアンに対して不信感を募らせ、ついに指輪を返してしまったヌオの決断も、非常に現実的で共感できるものでした。彼女がついてしまう小さな嘘が、まるでさざ波のように関係全体に広がっていく様子は、見ていて胸が苦しくなりました。それぞれの正義や愛情が、必ずしも相手に正しく伝わるとは限らない。そんな恋愛のままならなさが、巧みに表現された回だったと思います。登場人物たちの感情が静かに、しかし確実に動き出したことで、今後の展開から目が離せなくなりました。

つづく