周子舒(ジョウ・ズーシュー)を慕う張成嶺(ジャン・チョンリン) に、危険な罠が迫る。 周子舒からのものと偽られた手紙によって誘き出された成嶺は、謎の暗殺集団毒蝎に誘拐されてしまう。 絶体絶命の成嶺を救うため、周子舒と溫客行(ウェン・コーシン)が奔走。激しい戦いの中で、三人の絆が試される。そして、これまで謎に包まれていた琉璃甲と五湖盟にまつわる過去の因縁の一端が、ついに明らかになる。物語が大きく動き出す、見逃せないエピソード。

「山河令」あらすじネタバレ11話

11話はすれ違っていた周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)の関係、そして健気な張成嶺(ジャン・チョンリン)を巡る運命が、息もつかせぬ展開で描かれました。今回は、そんな激動の11話について、熱く語っていきたいと思います!

罠に落ちた仔羊、張成嶺(ジャン・チョンリン)の受難

前回、溫客行(ウェン・コーシン)と気まずくなってしまった周子舒(ジョウ・ズーシュー)は、酒に溺れつつも張成嶺のことが気になって仕方ない様子。そんな中、張成嶺のもとに絮と署名された手紙が届きます。もちろん、これは周子舒からの手紙だと信じて疑わない成嶺。夜更けにこっそり会いに行こうとしますが、これを助けた顧湘(グー・シアン)と共に、毒蝎の罠にハマってしまうんです!

現れたのは毒蝎の四大刺客の一人、俏羅漢(しょうらかん)。顧湘(グー・シアン)が必死に応戦するも、多勢に無勢。成嶺はあっけなく攫われてしまいます。

拉致された成嶺は、琉璃甲のありかを吐けと拷問を受けます。水をかけられ、脅されても、彼は殺せ!と叫び、決して口を割りません。父の遺言を守り、周子舒と溫客行を信じようとするその姿は、本当に痛々しくも健気で…。

阿絮のためなら鬼にもなる!溫客行の怒りと救出劇

一方、時を同じくして、溫客行は毒蝎の別の刺客・秦松(チン・ソン)を捕らえていました。成嶺の居場所を吐かせるため、琵琶を奏でるその指の骨を一本一本砕いていく溫客行…。その姿はまさに鬼谷の谷主そのもの。普段の飄々とした彼とのギャップが凄まじい!

周子舒も成嶺が攫われたことに気づき、単身で救出に向かいます。しかし、毒蝎の刺客たちに囲まれ、七竅三秋釘の傷も相まって大ピンチに!重傷を負いながらも、なんとか刺客の一人を倒しますが、もはやこれまでか…と思ったその瞬間!

血まみれの秦松(チン・ソン)を引っ提げた溫客行が颯爽と登場! 周子舒が血を吐くのを見た瞬間、彼の怒りは頂点に達します。お前を傷つけたやつを切り刻んでやると、その殺気は凄まじいものでした。

なんとかその場を脱出した三人ですが、今度は蝎王(さそりおう)と薬人たちが立ちはだかります。絶体絶命の状況で、周子舒が煙幕弾を使い、九死に一生を得るのでした。

明かされる過去の真実と、師弟の誓い

安全な場所へ逃れた三人は、つかの間の休息を得ます。ここで張成嶺は、自分を何度も命がけで助けてくれた二人を信じ、ついに重大な秘密を打ち明けます。

一つは、琉璃甲が自分の体の中に隠されていること。そしてもう一つは、父・張玉森(ジャン・ユーセン)から託された手紙の内容でした。

それは、五湖盟と、かつて彼らの友であった容炫(ロン・シュエン)にまつわる衝撃の過去。武庫の鍵を巡る争いの末、容炫(ロン・シュエン)は高崇(ガオ・チョン)の剣に塗られた毒によって正気を失い、天下の敵とされたこと。そして五湖盟の義兄弟たちは、彼を見殺しにしたというのです。

この告白を聞き、周子舒と溫客行は深く物思いに沈みます。

そして、物語はついに大きな転換点を迎えます。

傷ついた周子舒を、溫客行が内力で癒した後、周子舒はついに決意を固めます。

俺は四季山荘の荘主、周子舒だ

天窗を創設し、多くの仲間を死なせてしまった罪深い過去をすべて打ち明け、その上で張成嶺に問います。それでも俺を師と仰ぐか?と。

成嶺は迷わずその場でひざまずき、師弟の礼をとるのでした。溫客行が見守る中、ここに固い絆で結ばれた師弟が誕生したのです。

『山河令』第11話の感想

今回は、これまで断片的に描かれてきた謎が一つの線に繋がり始め、物語の核心に大きく迫る重要な回でした。特に印象的だったのは、三人の関係性の変化です。周子舒が自身の重い過去を告白し、張成嶺を正式に弟子として受け入れたシーンは、本作の大きなターニングポイントと言えるでしょう。罪の意識に苛まれ、死を待つだけだった周子舒が、守るべき存在を得て、再び四季山荘の荘主として生きる決意をした瞬間には胸が熱くなりました。

また、周子舒が傷つけられたと知った時の溫客行の激しい怒りと、黙って内力を送り治療する優しさの対比が鮮やかでした。彼の周子舒に対する想いの深さが、言葉以上に伝わってきます。この二人の間に流れる静かで強い信頼感と、彼らを信じ必死に前を向こうとする張成嶺。この三人が織りなす人間ドラマが、物語に一層の深みを与えています。過去の因縁が明らかになり、物語はより複雑な様相を呈してきましたが、彼らの旅路を最後まで見届けたいと強く思わされる回でした。

つづく