周子舒(ジョウ・ズーシュー)は顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の仲を取り持とうとするが、なぜか溫客行(ウェン・コーシン)は不機嫌になる。その裏で溫客行は、江湖にさらなる混乱を巻き起こすための策略を着々と進めていた。そんな中、岳陽で開かれる英雄大会を前に、伝説の剣仙・葉白衣(イエ・バイイー)が姿を現す。彼は圧倒的な力を見せつけ、鬼谷討伐を宣言し、江湖に新たな緊張をもたらす。一方、周子舒は溫客行の謎めいた過去についてある推測を立てるが、それがきっかけで二人の間に初めて深刻な対立が生まれてしまう。物語が大きく動き出す、見逃せない展開が続く。

「山河令」あらすじネタバレ13話

江湖の風雲急を告げる第13話! 今回は物語が大きく動き出し、新たな重要人物の登場や、主人公二人の関係に深く切り込むシーンが満載でした。

まず、周子舒(ジョウ・ズーシュー)のお節介から物語は始まります。彼は、顧湘(グー・シアン)と清風剣派の曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の仲を取り持とうとしますが、これが溫客行(ウェン・コーシン)の機嫌を損ねてしまいます。まるで娘を嫁に出す父親のように不機嫌な溫客行(ウェン・コーシン)と、それを面白がる周子舒(ジョウ・ズーシュー)のやり取りは、二人の関係性の変化を感じさせますね。一方、当の顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) は、まっすぐな想いを伝える曹蔚寧に、顧湘がどうにも素直になれない、もどかしいながらも微笑ましい雰囲気です。

その裏で、溫客行は恐ろしい策略を巡らせていました。変装の達人である柳千巧(リウ・チェンチャオ)に、かつての恋人・于丘烽(ユー・チウフォン)の姿をさせて丐幇(かいほう)の黄鶴(ホアン・ホー)に接触させ、五湖盟との対立を煽らせたのです。任務を終えた柳千巧(リウ・チェンチャオ)が、于丘烽(ユー・チウフォン)の皮を剥がし、傷だらけの素顔を晒すシーンは、彼女の悲しい過去を物語っており、胸が痛みます。

そして、ついに伝説の人物が登場! 長明山に住むという剣仙・葉白衣(イエ・バイイー)が、突如として岳陽派の前に姿を現します。彼は圧倒的な風格で高崇(ガオ・チョン)に山河令を返し、英雄大会の後に鬼谷を平らげると宣言。その神がかった軽功は、居合わせた者たちを圧倒しました。

そんな中、周子舒は弟子の張成嶺(ジャン・チョンリン)の身を案じ、夜陰に紛れて岳陽派に潜入。成嶺から、高崇(ガオ・チョン)に娘の高小怜(ガオ・シャオリエン)との結婚を勧められていると聞き、その真意を測りかねます。

物語はさらに加速。葉白衣(イエ・バイイー)が酒場でとんでもない大食いを披露しているところに、周子舒と溫客行が遭遇します。勘定を払ってやる代わりに一つ頼みを聞くという葉白衣に、溫客行が名乗りを上げますが、葉白衣は周子舒を一目見るなりお前の頼みは聞けぬ。死期が近い者の頼みはなと言い放ち、不穏な空気を残します。

そして、この回のクライマックスは周子舒と溫客行の対立でしょう。酒を酌み交わすうち、周子舒は核心を突きます。お前は容炫(ロン・シュエン)の息子ではないのか?江湖を乱すために偽の琉璃甲をばら撒いたのだろうと。この言葉に溫客行は激しく反発し、容炫(ロン・シュエン)への憎しみを露わにして去ってしまいます。二人の間に、初めて大きな亀裂が入った瞬間でした。

傷心の周子舒の元へ、今度は葉白衣が現れます。彼は周子舒が四季山荘の秦懐章(チン・ホワイジャン)の弟子であることを見抜き、さらには彼の持つ剣が、元は自分の白衣剣であると明かします。葉白衣が周子舒の服を剥いで傷を治そうとしたその時、駆けつけたのは溫客行でした。対立したはずの知己を救うため、溫客行は葉白衣の前に立ちはだかります。

『山河令』第13話の感想

今回のエピソードは、物語の転換点となる非常に密度の濃い回でした。特に印象的だったのは、伝説の剣仙・葉白衣の登場です。彼の常識外れな言動と圧倒的な強さは、膠着していた江湖の情勢に新たな嵐を呼び込むことを予感させ、物語に強烈なスパイスを加えてくれました。

また、周子舒と溫客行の関係が、ついに核心に触れた点も見逃せません。酒の席での口論は、表面的な付き合いから一歩踏み込み、互いの過去という最もデリケートな部分に触れてしまったが故の衝突でした。溫客行が頑なに隠してきた過去の断片と、周子舒の鋭い洞察力がぶつかり合う様は、緊張感に満ちています。しかし、その直後に周子舒の危機に溫客行が駆けつける展開は、二人の絆が単なる口論では揺るがない、より深いものであることを示唆しているように感じました。複雑に絡み合う陰謀の中で、彼らの知己としての関係がどう深化していくのか、目が離せません。

つづく