世を捨てた元暗殺組織の首領・周子舒(ジョウ・ズーシュー)は、身分を隠して旅をする途中、謎の男・溫客行(ウェン・コーシン)にその素性を見抜かれそうになる。彼はひょんなことから出会った心優しい少年・張成嶺(ジャン・チョンリン) の故郷である鏡湖山荘へ向かうが、そこは琉璃甲を巡る江湖の争いの真っ只中にあった。一夜にして起きた惨劇により、山荘は壊滅。周子舒は、たった一人生き残った張成嶺を守るため、再び剣を抜くことを決意する。

「山河令」あらすじネタバレ2話

前回のラストで周子舒(ジョウ・ズーシュー)を助けた謎の男、溫客行(ウェン・コーシン)。彼は周子舒(ジョウ・ズーシュー)が使った歩法が、今はなき四季山庄の流雲九宮歩であることを見抜きます。さすが、ただ者じゃないですね。ひとまず侍女の顧湘(グー・シアン)を叱りつけて、その場を去っていきました。

一方、周子舒の武芸の腕を見込んだ少年・張成嶺(ジャン・チョンリン)が彼に声をかけ、何かあればと鏡湖山荘の名帖を渡します。この出会いが、周子舒の運命を大きく変えることになるんですね。

周子舒は、世間のしがらみを捨てて静かに余生を過ごすため、船で鏡湖山荘へ向かいます。すると、またしても溫客行(ウェン・コーシン)と顧湘(グー・シアン)が現れ、同道を申し出てきます。周子舒はこれを断りますが、どうやら溫客行は彼に相当な興味を抱いている様子。

鏡湖山荘の美しい桃林に足を踏み入れた周子舒。その美しさに酔いしれていると、背後から溫客行が襲いかかります!ここで繰り広げられる二人の手合わせが、まあ美しいこと!舞うような剣さばきで、お互いの実力を探り合います。溫客行はすっかり周子舒を気に入ったようで、酒を酌み交わそうと誘いますが、周子舒は冷たく拒絶。このつれない態度が、またいいんですよね。

その夜、鏡湖山荘は悲劇に見舞われます。鬼の面をつけた謎の一団が山荘を襲撃し、火を放ち、人々を虐殺。張成嶺(ジャン・チョンリン)の父と兄たちは連れ去られてしまいました。周子舒は、船頭に守られて逃げる張成嶺を助け、鬼たちと戦います。その惨劇を、少し離れた場所から静かに見物している溫客行の姿に、周子舒は気づいてしまうのでした…。彼の目的は一体何なのでしょうか。

廃寺に逃げ込んだ周子舒たちでしたが、そこにも追手が現れます。吊死鬼(ちょうしき)と名乗る不気味な敵に、船頭は命を懸けて戦いますが、力及ばず倒れてしまいます。絶体絶命のピンチに、今度は顧湘が駆けつけ応戦!さらに、体力を消耗していた周子舒も最後の力を振り絞り、鬼たちを撃退します。

倒れそうになる周子舒を、どこからともなく現れた溫客行が抱きとめます。そして、瀕死の船頭に内力を送り、最後の時を穏やかに迎えさせました。船頭は、張成嶺を五湖盟の趙敬(ジャオ・ジン) に託してほしいと周子舒に頼み、息を引き取ります。こうして、周子舒は否応なく、孤独な少年を守るという役目を背負うことになったのです。

船頭を埋葬し、束の間の休息をとる一行。溫客行が傷ついた張成嶺を治療しようと申し出ますが、周子舒は彼を信用できず、断固として拒否。お互いの考えが相容れない二人は、またしても一触即発のムードで火花を散らすのでした。

『山河令』第2話の感想

第2話は、物語の序章が終わり、本格的に歯車が動き出した回でした。静かに死を待つはずだった周子舒が、張成嶺という守るべき存在を得て、再び江湖の渦中へと引き戻されていく様子が描かれます。特に印象的だったのは、桃林での周子舒と溫客行の手合わせのシーンです。殺伐とした中にも舞のような優雅さがあり、二人の関係性を象徴しているようでした。一方で、鏡湖山荘の惨劇はあまりに痛ましく、その対比が鮮やかです。謎多き溫客行の行動は、彼の真意が善なのか悪なのか、全く読ませてくれません。彼の視線の先にあるものを思うと、今後の展開から目が離せなくなります。船頭の義理堅い最期も、物語に深みを与えていました。

つづく