暗殺組織を抜け、穏やかな余生を求める周子舒(ジョウ・ズーシュー)は、謎の少年・張成嶺(ジャン・チョンリン) を保護し、旅を続けることになります。しかし、彼の行く先々には、その素顔と正体を知りたがる謎の男・溫客行(ウェン・コーシン)がつきまといます。一方、張成嶺の一家が惨殺された事件の裏では、江湖の勢力図を塗り替える力を持つという伝説の宝琉璃甲を巡り、五湖盟や鬼谷といった各門派の思惑が渦巻き始めていました。追う者と追われる者、それぞれの運命が、万里の山河で交錯し始めます。
「山河令」あらすじネタバレ3話
第3話、物語が大きく動き出しましたね!周子舒(ジョウ・ズーシュー)と張成嶺(ジャン・チョンリン)の旅に、あの男が本格的に絡んできます。
しつこい男、溫客行(ウェン・コーシン)の目的は?
冒頭から、溫客行(ウェン・コーシン)の周子舒(ジョウ・ズーシュー)への執着っぷりが全開です!周子舒(ジョウ・ズーシュー)のボロボロの格好の下には、絶対美しい素顔が隠されていると信じて疑わない溫客行(ウェン・コーシン)は、なんとか彼の正体を暴こうと付きまといます。しかし、我らが周子舒は百戦錬磨の元暗殺組織の首領。のらりくらりとかわし続ける姿は、さすがとしか言いようがありません。
そんな中、溫客行は江湖で噂される伝説を持ち出します。それは、かつての大魔頭・容炫(ロン・シュエン)が遺した、天下無敵になれるという武庫の存在。そして、その武庫を開ける鍵が琉璃甲(るりこう)であること。各門派がこの琉璃甲を巡って殺し合いを始めているというのです。しかし、周子舒は努力もせずに強くなろうなんて愚か者の考えることだと一蹴。この冷めた態度がまた彼の魅力なんですよね。
鏡湖山荘の悲劇と江湖の思惑
一方、全滅した鏡湖山荘では、新たな動きがありました。五湖盟の一員で、亡くなった張玉森(ジャン・ユーセン)の義兄弟である大孤山派掌門・沈慎(シェン・シェン)が現場に到着。変わり果てた義兄弟一家の姿に、彼は悲嘆に暮れ、復讐を誓います。
そこへ、桃紅婆(タオホンポー)という怪しげな男女や、丐幇(かいほう)の黄鶴(ホアン・ホー)長老も現れ、事態はさらに複雑に。現場に残された纏魂糸(てんこんし)という特殊な糸から、犯人が青崖山・鬼谷の吊死鬼(ちょうしき)だと推測されます。
行方不明の張成嶺(ジャン・チョンリン)を探すため、そして鬼谷への復讐のため、江湖の猛者たちが動き始めます。五湖盟の盟主・高崇(ガオ・チョン)は、鬼谷を討伐するための英雄大会の開催を宣言。しかしその裏では、丹陽派を滅ぼし琉璃甲を奪おうとするなど、五湖盟内部にもきな臭い動きがあるようです。
つきまとう影と束の間の休息
周子舒と張成嶺(ジャン・チョンリン)が旅を続ける中、溫客行と侍女の顧湘(グー・シアン)は、まるで影のようについてきます。周子舒が宿を取ろうとすれば、なんと溫客行が宿一軒丸ごと貸し切り!仕方なく彼の用意した部屋に泊まることになる二人。溫客行は最高の部屋と新しい服まで用意し、至れり尽くせりですが、その真意は全く読めません。
食事の席では、丐幇の弟子たちが張成嶺の姿を発見。彼の捜索網が着実に狭まっていることがわかります。
夜、周子舒が内功の修練をしていると、物音に気づきます。張成嶺が悪夢にうなされているのを優しく介抱し、部屋の外へ出ると…そこには、鬼の面をつけた刺客二人を倒し、静かに佇む溫客行の姿が。彼は一体何者なのか?謎は深まるばかりです。
『山河令』第3話の感想
今回のエピソードは、主人公二人と彼らを取り巻く江湖の世界観が、より深く掘り下げられた回でした。溫客行のキャラクターが、ただ陽気で人懐こいだけでなく、底知れない執着と冷酷さを併せ持つ人物であることが明確に示されましたね。彼が周子舒の素顔にこだわる理由、そして人知れず刺客を始末する姿から、彼の背負うものの大きさが垣間見えます。
一方で、周子舒の不器用な優しさも印象的でした。悪夢にうなされる張成嶺を慰める姿は、彼の冷たい態度の奥にある温かさを感じさせます。この二人の対照的ながらも、どこか引き合うような関係性が、物語の大きな魅力だと改めて感じました。琉璃甲を巡る各門派の陰謀も本格的に動き出し、壮大な物語の序章が終わり、本編が始まったという高揚感があります。
つづく