兄・言秋とその妻・曲蛮娘(キョク・バンジョウ)の幸せを願う半夏(ハンゲ)から、兄の身に危険が迫っていると警告されます。兄を純粋に想う半夏は、宣夜の助言に従って行動を起こしますが、それがかえって屋敷に不穏な影を呼び寄せることに。一方、都の捕吏も、事件の裏にいる宣夜の存在を訝しみ、その動向を追い始めます。半夏の健気な想いが、恐ろしい真実の扉を開けてしまう、緊迫の第2話です。
「無憂渡~瞳に映った真実の愛~」あらすじネタバレ2話
兄を想う半夏(ハンゲ)の前に、ついに兄嫁の恐ろしい正体が…!そして、ミステリアスな宣夜(センヤ)との距離も少しずつ縮まっていく、見どころ満載の回でしたね。さっそく、その内容を振り返っていきましょう!
兄嫁の正体は…美声を喰らう妖怪人面鴞
物語は、山妖の婚礼という、いかにも何か起こりそうな雰囲気で幕を開けます。そこで宣夜(センヤ)にこっそりと衝撃の事実を告げるんです。なんと、半夏(ハンゲ)の妻である曲蛮娘(キョク・バンジョウ)の正体は、人の美しい声を喰らう人面鴞(じんめんきょう)という妖怪だ、と。あの優しそうな兄嫁が…?信じがたい話ですが、言秋の類まれな美声が狙われていると知り、半夏は兄を守るために宣夜(センヤ)から預かった薬を飲ませることを決意します。
兄を心から心配し、甲斐甲斐しく薬を煎じて飲ませる半夏。健気で泣けてきます…。しかし、その行動が裏目に出てしまうんですね。薬の匂いで半夏の企みに気づいた曲蛮娘は、彼女への敵意をむき出しにします。
孤独な半夏と、静かに寄り添う宣夜
そんな中、妖怪の存在など信じない捕吏・楚幽篁(ソ・ユウコウ)が、事件のたびに現場に現れる宣夜を怪しみ、執拗に追い始めます。人間界の理屈と、妖が絡む世界の理屈が交錯し、物語に新たな緊張感が生まれます。
そして、ついにその夜がやってきます。曲蛮娘は妖艶な歌声で屋敷の人間を眠らせ、ついに半夏に襲いかかりました。正体を現した曲蛮娘の姿は恐ろしく、絶体絶命のピンチ!…そこに颯爽と現れるのが、我らが宣夜です。間一髪で半夏を救い出し、曲蛮娘を退けますが、彼女は逃走してしまいます。
しかし、事態はさらに複雑に。兄の言秋は、妻が賊に攫われたと信じ込み、半夏を問い詰める始末。真実を言えず、兄にさえ信じてもらえない半夏の孤独は、見ていて胸が痛みました。
決着、そして芽生える新たな絆
森での激しい戦いの末、宣夜はついに曲蛮娘を斬りつけます。しかし、これで終わりではありませんでした。曲蛮娘の怨念は、黒い煙となって半夏を襲い、再びその命を狙います。危機一髪のところをまたもや宣夜に救われた半夏。宣夜がとどめを刺す直前、曲蛮娘は言秋を害するつもりはなかったという言葉を残して消滅しました。彼女なりに、言秋を深く愛していたのかもしれません。
兄は最愛の妻を失った悲しみに暮れ、半夏は罪悪感に苛まれます。そんな彼女に、宣夜は妖を信じるなと諭しながらも、そっと手のひらに護符を書いてくれるのです。そして、夜道を一人で帰る半夏を心配し、蛍の光で道を照らしてあげるという、あまりにもロマンチックな計らい…!遠くから見守る宣夜に気づき、微笑む半夏の表情で、このエピソードは幕を閉じます。
『無憂渡~瞳に映った真実の愛~』第2話の感想
兄を想う純粋な気持ちが、かえって恐ろしい真実を引き寄せてしまう展開には、胸が締め付けられました。特に、誰にも真実を打ち明けられず、実の兄にまで疑われてしまう半夏の孤独と、それでも彼女を影から守り抜こうとする宣夜の静かな優しさの対比が、とても印象的です。悪役かと思われた妖怪・曲蛮娘にも、歪んではいるものの夫への一途な愛があったと示唆されることで、物語に善悪では割り切れない深みを与えていますね。それぞれのキャラクターが抱える想いの複雑さに、強く引き込まれました。ラストシーンで蛍の光が半夏の道を照らす場面は、恐怖と悲しみを乗り越えた彼女の心に差し込んだ一筋の光のようで、息をのむほど美しかったです。
つづく