あらすじ:二人の出会いと、温かい家族
初めて会った日
物語は二人の高校時代から始まる。イーファンが高校に初めて登校する日だ。親父さんの電動バイクの後ろに乗って、ギリギリで学校に到着した。校舎に向かって大急ぎで走るイーファン。その姿を、サン・イエンはじっと見ていた。
どうやって彼女に話しかけるか。それが問題だった。サン・イエンは、近くにいた同級生からバスケットボールをひったくる。そして、イーファンが通りかかる階段で、わざとらしくドリブルを始めた。その悠長な様子を見て、イーファンは彼を先輩だと勘違いする。すみません、教室はどこですか?これが、二人の最初の会話だった。
サン・イエンの実家へ
場面は現在に戻る。
サン・イエンは、イーファンを連れて実家で正月を過ごす。
彼の両親は、イーファンを見て大喜びだ。
すごく温かく迎えてくれる。
母親はサン・イエンに小言を言った。
久しぶりに帰ってきたと思ったら。イーファンさんがいなかったら、年越しも一緒にできなかったかもね
そんな会話を聞きながら、妹のサン・ジーが口を開く。
二人が一度別れていた時期の話だ。
兄のサン・イエンは、本当に魂が抜けたみたいだったらしい。
でも、そのおかげで彼は変わった。
昔は自信家で人を寄せ付けないところがあった。
イーファンを失ってから、人に優しくなったし、周りを気遣うようになった。
食事の時、サン・イエンの母親がイーファンの顔をじっと見つめて言った。
本当にきれいな子ね
イーファンはすごく恥ずかしそうにする。
そして、高校時代は付き合っていなかったと慌てて説明した。
社会人になってから交際が始まったのだと。
母親はすべてお見通しだ。
うちの息子は一途だから。心はずっとあなたにあったのよ
そう言うと、母親は息子と娘、そしてイーファンにお年玉を渡した。
イーファンには、こう付け加えた。
これからは、あなたも家族だからね
ネタバレ:隠された想いと甘い夜
サン・イエンの部屋で
その夜、イーファンはサン・ジーと一緒に寝る予定だった。でも、サン・ジーは恋人のドゥアン・ジャーシューと長電話を始めてしまう。イーファンはそっと部屋を抜け出し、サン・イエンの部屋へ向かった。案の定、サン・イエンは彼女を待っていた。
イーファンは、これからは彼のことをアーイエンと呼ぶと告げる。そして、立ち上がって彼にキスをした。サン・イエンも優しくキスを返す。これからは、ずっとそう呼んでくれ二人の間に、甘い空気が流れた。
宝箱の中身
荷物を整理している時、サン・イエンはイーファンのノートを偶然見つける。そこにはムー・チョンユンという男の名前が書かれていた。サン・イエンは、少し嫉妬した顔を見せる。イーファンは笑いながら彼をなだめた。ついでに、彼がホラー映画を怖がって見れない秘密もばらしてしまう。
イーファンは自分のスーツケースが小さすぎた。サン・イエンのスーツケースを借りに彼の部屋へ行く。そこで、一つのスーツケースの底に、鉄の箱が隠されているのを見つけた。箱を開けたイーファンは、言葉を失う。中には、サン・イエンが遠距離恋愛中に彼女に会うために使った、大量のチケットの半券が入っていた。それだけじゃない。彼女が記者として書いた記事の切り抜きも、すべて大切に保管されていた。
これを見て、イーファンの目から涙があふれた。彼女は、大学の卒業式でサン・イエンを見かけたと打ち明ける。でも、人違いだと思い込んで、追いかけなかった。そのことを、ずっと後悔していたんだ。サン・イエンは彼女の涙を指でぬぐう。そして、自分の膝の上に彼女を座らせた。俺に何か隠してることはないか?イーファンは頷く。そして、二人が復縁する前に、夢遊病のふりをして彼を抱きしめたことがあると白状した。
新しい生活の始まり
サン・イエンは、二人の新居の準備も進めていた。家のドアの暗証番号は、二人が初めて会った日付に設定されている。部屋の内装も、イーファンが慣れ親しんだ前の家とそっくりに作ってあった。彼女が新しい環境に戸惑わないように。彼の愛情は、どこまでも深かった。
今回の感想、ぶっちゃけどうだった?
いや、もうサン・イエンの愛が重すぎて最高だ。口下手で不器用な男が見せる愛情表現の極致だよな。あの鉄の箱は反則だろ。遠距離恋愛中のチケットの半券とか、彼女の記事の切り抜きとか、全部だぜ?普通できないよ、あんなこと。彼の何年にもわたる一途な想いが、あの箱一つに全部詰まってる。あれを見せられたら、もうイーファンは一生彼から離れられない。
家族とのシーンも良かった。母親が全部わかってる感じがいいよな。息子は一途だからの一言で、全部持っていく。妹のサン・ジーの暴露も、兄の人間味を引き出しててグッときた。イーファンが夢遊病のフリしてサン・イエンを抱きしめたって告白も、可愛すぎたな。過去の後悔と、現在確かめ合う愛情。二人の関係が、もう誰にも壊せないくらい固く結ばれた回だった。
つづく