あらすじ:過去と現在が交差する夜

なあ、聞いてくれよ。今回の話は、過去の甘酸っぱさと現在の苦さがごちゃ混ぜになった、すごい回だったんだ。

まず、サン・イエンの家に、あいつの妹のサン・ジーがやってくる。イーファンはてっきりサン・イエンの彼女かと思って、ちょっと身構えちまう。でも、このサン・ジーが、二人の過去を知るキーパーソンだったんだ。

サン・ジーの口から、昔イーファンが迷子の彼女を助けた日の真相が明かされる。あれ、実はサン・イエンが仕組んだ壮大な作戦だった。イーファンにアイスをおごってあげたい。ただそれだけのために、妹を迷子に見せかけて、自分はこっそり隠れてたってわけ。それを知ったイーファンは、昔の不器用で一途なサン・イエンを思い出して、胸がキュッとなる。

その夜は三人で食卓を囲むんだけど、雰囲気は最悪だ。サン・ジーがイーファンになんでうちの兄貴と同じ大学に来なかったの?って無邪気に聞くんだ。その質問は、イーファンがずっと隠してきた心の傷に触れるものだった。彼女は言葉を濁す。サン・イエンも俺も知りたいって言うけど、イーファンはやっぱりはぐらかす。それにキレたサン・イエンは、席を立ってしまう。

一方で、イーファンにも試練が訪れる。今日は元宵節。昔、入院中の父さんが母さんのために色々してくれたことを思い出す。母さんから連絡が来て、実家に顔を出すことになった。でも、そこで待っていたのは、とんでもない現実だった。

母さんと叔父さんの間には、新しい子どもがいた。それだけじゃない。大伯母(おば)がしゃしゃり出てきて、うちの息子が結婚するから、家を買う金を出せってイーファンに金を要求してくるんだ。

ここで、ついにイーファンの堪忍袋の緒が切れる。彼女は伯母にハッキリと反論する。そして母さんにも告げるんだ。もう二度とここへは来ない。みんなの顔も見たくないって。彼女が今まで我慢してたのは、亡くなった父さんの母さんのことを頼むっていう遺言があったから。でも、もう限界だった。

ボロボロの心で家に帰ると、アパートの外でサン・イエンが花火をしていた。一人で夜空を見上げるイーファンの隣に、偶然にもサン・イエンがいる。その光景は、昔、父さんと一緒に無邪気に花火を楽しんだ幸せな記憶を、彼女に思い出させた。

ネタバレ感想:不器用な優しさと、断ち切るべき鎖

いやー、今回のサン・イエン、マジで最高だったな。高校時代のあのアイス事件の真相には、思わず笑っちゃったよ。好きな子にアイスをおごるためだけに、妹まで巻き込んで大芝居を打つなんて、ピュアすぎるだろ。不器用だけど、すごくまっすぐな愛情表現だ。今のぶっきらぼうな態度の裏に、こんな一途な過去が隠されてたなんて、応援したくなるに決まってる。

その一方で、イーファンの家族問題は見ていて本当に胸が痛かった。あの大伯母、なんなんだよ。よくもまあ、あんな要求ができるもんだ。でも、ここでイーファンが初めて自分の意志でノーを突きつけたのは、大きな一歩だったと思う。今までずっと、死んだ父親の言葉に縛られて、自分を犠牲にしてきた。でも、彼女は自分の人生を生きるために、その鎖を断ち切ることを選んだんだ。これは悲しい別れなんかじゃない。彼女が自立するための、力強い宣戦布告だ。

最後の花火のシーンが、また良いんだよな。一番つらい日に、一番見たくなかった家族の現実を突きつけられた夜に、サン・イエンが偶然にも隣にいる。彼はイーファンの事情なんて何も知らない。ただ花火を上げてるだけ。でも、その存在が、無言の優しさが、今のイーファンにとってどれだけの救いになったか。言葉なんてなくても、伝わるものがある。二人の距離が、また少しだけ縮まった気がする回だった。

つづく