今回は『承歓記』の19話について話そうと思う。正直に言って、今回はティッシュ箱が必須の回だった。心の準備はいいか?

あらすじとネタバレ

物語の核心に触れるから、まだ観てないならここで引き返してくれ。

突然すぎる別れ

今回のエピソードは、陳おばあちゃんの退院日から始まる。麦承歓(マイ・チョンホワン)が贈ったバラを手に、嬉しそうに踊るおばあちゃん。その姿は本当に楽しそうだった。だが、その直後、心臓発作で突然倒れてしまう。

姚志明(ヤオ・ジーミン)は、おばあちゃんのためにオーダーメイドした旗袍(チャイナドレス)を受け取り、病院へ向かっていた。承歓も、ダンスが好きなおばあちゃんのために新しいダンスシューズを買って、ウキウキで病院に向かっていたんだ。

でも、二人が病室に到着したとき、おばあちゃんはもう息を引き取っていた。あまりにも突然で、承歓と姚志明(ヤオ・ジーミン)は言葉を失い、ただただ泣き崩れるしかなかった。このシーンは本当に胸が痛む。

遺された言葉

葬儀のシーンも、涙なしでは見られなかった。姚志明(ヤオ・ジーミン)はあの旗袍を、承歓はダンスシューズを霊前に供えた。二人の想いが伝わってきて、本当に切ない。

そこで、弁護士がおばあちゃんが生前に撮っていたビデオを再生する。これがまた、泣けるんだ。

おばあちゃんは、家族一人ひとりにメッセージを遺していた。麦家のみんなへの感謝。特に、血の繋がらない承歓のことを、誰よりも気にかけていた。 自分を大切にして、幸せになりなさいという言葉は、承歓の心に深く響いたはずだ。

そして一番心配していたのが、孫の姚志明。彼には麦家の人たちと親しくしなさいと遺した。孤独な彼を、最後まで気にかけていたんだな。

悲しみを乗り越えて

葬儀の後、承歓と母親の劉婉玉(リウ・ワンユー)が和解するシーンがある。ずっとギクシャクしていた母娘だったけど、承歓が母親の足の怪我に気づいて優しさを見せる。この小さなやり取りで、二人の間の氷が溶けていくんだ。こういう細かい描写が、このドラマの良いところだよな。

一方、姚志明はたった一人の肉親を失って、完全に打ちのめされていた。承歓は、そんな彼を放っておけない。彼の過去の話を聞くことになる。父親の事業失敗で苦労した幼少期、おばあちゃんがどれだけ彼を救ってくれたか。彼の今の成功は、すべておばあちゃんのおかげだったんだ。

承歓は悲しみに暮れる姚志明を励まし、彼の部屋を片付け、一緒に墓参りに行く。少しずつ、二人の距離が縮まっていくのがわかる。

衝撃の遺言

物語の最後に、最大のサプライズが待っている。

弁護士事務所に呼ばれた承歓、姚志明、そして承歓の両親。そこで、陳おばあちゃんの遺言が読み上げられる。

宝飾品は、すべて母の劉婉玉(リウ・ワンユー)へ。現金資産は、すべて麦承歓(マイ・チョンホワン)へ。そして姚志明には、庭付きの洋館一軒だけ。

これだけでも驚きなのに、さらに続きがあった。おばあちゃんが所有していた興安里ホテル群の経営権。そのすべてを、麦承歓(マイ・チョンホワン)に託すという内容だった。

この瞬間、全員が凍り付く。特に姚志明の心中を思うと、かなり複雑だ。彼は祖母のホテルを手に入れるために帰国したんだからな。これから、承歓と姚志明の関係はどうなってしまうんだろうか。

第19話の感想

今回は、間違いなく『承歓記』全体を通しても屈指の神回だった。陳おばあちゃんの死は本当に悲しい。でも、彼女の死はただの別れじゃなかった。遺された人たちの関係を、良くも悪くも大きく変えるきっかけになったんだ。

特に印象的だったのは、承歓と母親の和解シーン。これまでずっとぶつかってきた二人が、おばあちゃんの死をきっかけに、ようやく素直に向き合えた。あのシーンには、思わずグッときたよ。

そして、ラストの遺言。これはもう、今後の展開がどうなるのか、まったく予想がつかない。普通の女の子だった承歓が、いきなり巨大ホテルの経営者に指名されるなんて。彼女がこの重責をどう受け止めるのか。そして、すべてを失った形になった姚志明がどう動くのか。二人の関係が、新しいステージに進むのは間違いない。本当に目が離せない終わり方だった。

つづく