弟チョンザオの恋愛が家族に認められ、彼の抱える問題も解決に向かうなど、マイ家には幸せな空気が流れていた。家族みんなで食卓を囲む約束をした夜、母のワンユーが豪華な食事だけを残して姿を消してしまう。残された一通の手紙には病気になったという衝撃の告白が。家族が動揺する中、ワンユーが一人で故郷に向かったことが判明する。チョンホワンとジーミンは彼女を追いかけるが、ワンユーは心を閉ざしてしまう。その裏で、彼女の病が深刻なものである可能性が明らかになる。

「承歓記(しょうかんき)~人生最高の出会い~」あらすじネタバレ35話

プロローグ:いつもと違う母さん

旅行を切り上げて帰ってきた父さんと母さん。家のドアを開けたら、弟のチョンザオとマオマオが手をつないで立ってた。そりゃ驚くよな。チョンザオはマオマオと付き合ってるって、ちゃんと認めた。いつもなら大騒ぎする母さんが、今回はなぜか静かだったんだ。それどころか、マオマオの息子のディンディンの親権を取り戻す裁判、頑張りなさいって励ましてる。正直、ちょっと不気味だったね。

その後、母さんは自分の部屋に閉じこもっちゃった。俺はてっきり、弟のことで怒ってるんだと思ったよ。ドア越しに謝ったけど、返事はない。部屋の中では、古いアルバムを一人で見てたらしい。子供の頃の俺やチョンホワンの写真を見て、何を考えてたんだろうな。

食卓から消えた母

次の日の朝、母さんは豪華な朝食を用意してくれてた。テーブルには出かけてくるって置き手紙が一つ。これを見て、チョンホワンも俺も、母さんの機嫌が直ったんだって安心したんだ。今夜はみんなで一緒にご飯を食べようって約束した。

ちょうどその日、チョンザオの裁判があった。あいつ、頑張ったよ。見事にディンディンの親権を勝ち取ったんだ。チョンザオはマオマオとディンディンを連れて、嬉しそうに家に帰ってきた。俺とチョンホワン、それにジーミンも仕事帰りに合流した。家にはご馳走がずらりと並んでる。でも、肝心の母さんの姿が見えない。電話をかけても出ない。メッセージを送っても、既読にすらならないんだ。

一通の手紙がすべてを変えた

だんだん外も暗くなってきて、さすがにおかしいってことになった。みんなで手分けして探し始めた。ジーミンは冷静だったよ。警察に連絡するよう手配してくれた。そのジーミンが、家のテーブルに鍵が置いてあるのを見つけたんだ。でも、家族写真だけがなくなってた。その時、ジーミンは家出かもしれないって呟いた。

そこへ、配達員が母さんからの手紙を持ってきた。中には、短い文が書かれてた。病気になりました。一人で心を落ち着かせたい頭を殴られたような衝撃だった。父さんは、妻の病気に全く気づかなかったって自分を責めてた。チョンホワンも、ただただ呆然としてる。

母を追って、故郷へ

ジーミンがすぐに動いてくれた。警察の情報から、母さんが故郷の安徽省行きの切符を買ったことがわかった。チョンザオが、たぶん尚村の古い実家に行ったんだろうって言った。そこは、母さんが生まれ育った場所だ。チョンホワンとジーミンは、その夜のうちに車で尚村へ向かった。

母さんは、やっぱり尚村の古い家に着いてた。一人きりで、疲れ果てた様子でね。その家には、母さんの思い出がたくさん詰まってる。

道中、チョンホワンはずっと自分を責めてた。なんで気づかなかったんだろうって。母さんの最近の様子が、確かにおかしかったことを思い出してたんだ。ジーミンは、そんなチョンホワンのそばで、静かに励ましてた。

夜が明けて、二人はやっと尚村に着いた。家の門には内側から鍵がかかってる。ジーミンが塀を乗り越えて門を開けた。チョンホワンが部屋のドアを叩くと、母さんが出てきた。でも、母さんは一人にしてほしいって言うだけ。チョンホワンは説得を諦めて、意地になって玄関の前に座り込んだ。ジーミンは、何も言わずにその隣に寄り添ってた。

その頃、俺と父さんは病院で母さんの検査結果を聞いていた。医者の口から出た言葉は腫瘍の疑い。すぐにでも精密検査が必要だと言われた。

今回の感想

いやあ、今回はキツかったな。前半、チョンザオとマオマオが親に認められて、ディンディンの親権も取れて、最高のハッピーエンドかと思わせといてからの、この突き落とし方よ。脚本家、性格悪いだろってツッコミたくなるくらい。いつも口うるさくて過干渉なワンユー母さんが静かになると、逆にこんなに怖いなんてね。家族の幸せを願う気持ちと、自分の問題を一人で抱え込もうとする母親の強さと弱さが、痛いほど伝わってきた。そして、やっぱりジーミンだよな。家族がパニックになる中で、一人だけ冷静に状況を分析して、的確に行動する。もう完全にマイ家の一員、いや、大黒柱だろ。チョンホワンが自分を責めて落ち込んでる時に、ただ黙って隣に座る優しさ。あれは惚れる。物語が一気にサスペンスフルになって、目が離せない展開になってきたよ。

つづく