ジー・インインへの嫉妬に狂ったニン・ダイの策略により、インインの周りで悲劇が巻き起こる。一方、ジー・ヤオティンとユー・リンロンは、益州の錦業を牛耳る諸悪の根源、牛将軍(ニウしょうぐん)を討つため、命がけで敵の本拠地へと乗り込む。ヤン・ジンランもまた、長年の因縁に決着をつけるべく、牛将軍との最後の戦いに挑む。それぞれの場所で、愛する者と故郷の未来をかけた最終決戦の火蓋が切って落とされる。多くの犠牲と涙を乗り越え、ジー・インインとヤン・ジンランは蜀錦の未来を守り、平穏な日々を取り戻すことができるのか。壮大な物語が、ついに感動の完結を迎える。
「蜀紅錦~紡がれる夢~」あらすじネタバレ最終回・40話
ついに来たね、最終回。いやー、長かったような、あっという間だったような。最後まで見届けた君に、この最終回のすべてを語っていこうか。
悲劇の始まり、嫉妬が生んだ罠
まず、いきなり重い話からだ。ション・フォンゾー、まさかの退場。
ニン・ダイの嫉妬がすべての引き金だった。彼女はジー・インインが邪魔で仕方なかったんだね。ション・フォンゾーが彼女に夢中なのが許せなかった。そこに、ジー・インインを恨むドゥー・イエンが加わった。二人はション・フォンゾーをうまいことおびき出す。その隙に、暗殺者をインインのいる小屋に送り込んだわけだ。
暗殺者たちは容赦なかった。小屋にいた人たちを次々となぎ倒していく。インインは甕の中に隠れたけど、すぐに見つかってしまう。絶体絶命のピンチ。そこにション・フォンゾーが駆けつけたんだ。ギリギリ間に合った。
彼はインインを部屋に押し込んで、たった一人で暗殺者たちと戦い始めた。インインは中からドアを開けようとするけど、開かない。外からは激しい剣の音が聞こえるだけ。やがて、ション・フォンゾーは深手を負い、ついにドアが破られた。
彼は最後の力を振り絞って、インインにすまないと謝った。そして、駆けつけたニン・ダイに、インインを故郷に帰してやってくれと頼んで息絶えた。ニン・ダイは自分の行いを後悔して、涙を流すしかなかった。
命がけの合図、最後の対決へ
その頃、ジー・ヤオティンとユー・リンロンは、牛将軍(ニウしょうぐん)に錦の衣を届けるっていう名目で敵陣に乗り込んでいた。もちろん、ただ届けるわけじゃない。目隠しをされて連れて行かれた先で、牛将軍(ニウしょうぐん)は衣が合わないと文句を言う。
これは罠だった。牛将軍は、ヤン・ジンランが今夜ここに来ることを知っていたんだ。
ジー・ヤオティンは、もう隠しても無駄だと悟った。お前が益州の錦業をめちゃくちゃにしたんだ!と叫ぶ。そして、用意していた火のついた油を錦の衣に投げつけた。火の手を上げて、ヤン・ジンランに場所を知らせる作戦だ。
当然、牛将軍は兵士に矢を放つよう命じる。ジー・ヤオティンは体に二本の矢を受けながらも、必死に立ち上がろうとした。ユー・リンロンも反撃するけど、牛将軍の一撃を食らって血を吐いてしまう。
散りゆく命、愛する人のために
火の光を見たヤン・ジンランが、ついに駆けつけた。牛将軍は待っていたぞとばかりに、全軍にヤン・ジンランを殺すよう命令する。
ヤン・ジンランとユー・リンロンは背中合わせで戦った。ヤン・ジンランは兵士たちに叫ぶ。お前たちの家族は見逃してやる、武器を捨てろ!と。兵士たちは命が惜しい。武器を捨てて逃げ出した。
残ったのは牛将軍ただ一人。彼はヤン・ジンランと一対一でぶつかり合う。でも、牛将軍は強い。ヤン・ジンランは打ち負かされ、地面に倒れてしまう。
それを見たユー・リンロンが一人で立ち向かう。だけど、彼女は牛将軍の刃に腹を斬られてしまった。ジー・ヤオティンが駆け寄って、彼女を抱きしめる。来年の花が咲く頃に、また会いましょうと言い残して、ユー・リンロンは彼の腕の中で息絶えた。ジー・ヤオティンはただ泣き叫ぶしかなかった。
ついに決着、そして新しい朝へ
怒りに燃えたジー・ヤオティンは、火のついた錦を牛将軍に投げつける。視界を奪われた一瞬の隙。その好機をヤン・ジンランは見逃さなかった。彼は牛将軍にとどめを刺したんだ。
こうして、すべての戦いは終わった。
ジー・インインは職人たちと一緒に益州へ帰る。橋のたもとで、ヤン・ジンランが彼女を待っていた。益州に、ようやく平和が戻ったんだ。
大団円、それぞれの未来
ヤン・ジンランは錦官の職を辞すことを決めた。これからはジー・インインを支える賢内助になるらしい。
そして、二人の祝言の日。ジー・ヤオティンがインインに髪飾りを渡す。それは、ユー・リンロンが生前に用意してくれていたものだった。
仲間たちも集まっている。チェン・サンランはムー・ランに気があるみたいだけど、うまく話せない。ジャン・リウランはもうすぐ父親になるって自慢げだ。みんな、それぞれの道を歩み始めている。
そこに、太子が勅命を持って現れた。ジー・インインを先蚕夫人に封じるという。そして、太子自らが証人となって、二人はその日のうちに祝言を挙げた。
いろいろあった。本当にいろいろあったよ。父の無念を晴らし、錦業の不正を正し、ジー・インインは自分の手で新しい道を切り開いたんだ。
最終回の感想
いやー、最終回、マジで感情がジェットコースターだった。ション・フォンゾーとユー・リンロンの死は本当にきつかった。特にユー・リンロンの最期は、ジー・ヤオティンの悲しみを思うと胸が張り裂けそうだったよ。でも、彼らの犠牲があったからこそ、牛将軍という巨悪を倒せたんだよね。その重みが、この物語に深みを与えている。
そして何より、ジー・インインとヤン・ジンランがやっと結ばれたのが本当に嬉しい。ただのハッピーエンドじゃない。多くのものを失って、その痛みを知っているからこその、二人の絆の強さを感じた。インインが最後に先蚕夫人にまでなるっていう展開は、彼女がただ守られるヒロインじゃなく、自力で運命を切り開いた証。最高のフィナーレだったと思う。少しほろ苦いけど、だからこそ心に残る、見事な最終回だった。