ついに最終回か。もうね、ティッシュ箱を隣に置いてから読んでほしい。本気で。俺はもうボロボロに泣いたから。壮絶な愛の物語が、どんな結末を迎えるのか。一緒に見ていこう。

あらすじとネタバレ

ここからは全部ネタバレだから、まだ見てない君は気をつけて。

余命わずかの愛

びりんが血を吐いて倒れた。もう最悪の予感しかしない。案の定、医者の診断は残酷だった。墨脈の毒が、ついに心臓まで達してしまった。余命は、もって一ヶ月。次に気を失ったら、それが最期の時になる。

ジンハーはもう正気じゃいられない。解毒薬の雪龍須を探して、兵士たちと山中を駆けずり回る。でも、青州の大火で、その薬草はとっくに絶滅していた。どこまで運命は二人を追い詰めるんだ。

意識を取り戻したびりんは、本当に強い女だった。パニックになるジンハーを、逆に慰めるんだ。あなたを許してるって。残された時間を、ただ笑って一緒に過ごしたい。そう伝える彼女の姿に、もう涙腺が壊れるかと思った。

青州の誓いと最後の婚礼

二人は手を取り合って、復興した青州の街を歩く。街の人々は、今やジンハーを英雄として心から慕っている。二人の姿を見てなんてお似合いなんだと祝福してくれる。その光景が、幸せであればあるほど切ない。

びりんはジンハーに言った。私一人のために生きないで。この青州と、何千何万の民のために生きて。そして、彼女自身の口から結婚しようと切り出す。強くて、儚くて、美しい提案だった。

ジンハーは青州のしきたりに従って、婿入りの形でびりんと結婚する。街中の人々が二人のために祝いの品を贈り、盛大な婚儀が行われた。人生で一番幸せな瞬間。でも、その先にある別れを思うと、胸が張り裂けそうだった。

永遠の別れ

婚礼の夜。二人は静かに寄り添う。これから始まる一日一日が、別れへのカウントダウンだと分かっている。言葉にならない想いを抱えて、ただ抱き合って泣くしかなかった。

びりんは日に日に弱っていく。それでも、愛するジンハーのために、一針一針、新しい服を縫った。そして最後の願いとして、一枚の絵をねだる。ジンハーは彼女の隣に座り、絵筆を走らせた。描いたのは、あの紅果樹の下で、二人が手を取り合って笑っている姿。時間がこのまま止まってくれればいいのに。本気でそう願った。

雪が静かに降り始めた日。びりんは縁側に座り、弱々しく雪に手を伸ばす。ちゃんと生きて。長生きしてね。私が恋しくなったら、話しかけて。きっと聞こえるから。その言葉を最後に、彼女は静かに目を閉じた。ジンハーの慟哭が響き渡る。もうダメだ。涙が止まらない。

皇帝の孤独と愛の伝説

ジンハーは、あり得たかもしれない未来を想像する。もし、あの青州の大火がなかったら。活気あふれる街角で、彼は馬に乗った凛々しい若君で、彼女は両親に愛される天真爛漫な娘だった。二人が出会い、一目で恋に落ちる。そんな幸せな物語もあったのかもしれない。この演出は、本当に反則だ。

数年後。兄から帝位を譲られたジンハーは皇帝になった。国を豊かにし、民を安定させ、貞元の盛世と呼ばれるほどの優れた治世を築き上げた。まさに名君だった。

でも、彼の隣に皇后がいることは、生涯なかった。広大な後宮はずっと空っぽのまま。そして、彼の人生が最期を迎える時。ジンハーは青州に戻った。びりんがいつも座っていたあの椅子に腰掛け、庭の紅果樹を見上げる。その手には、彼女の形見である石のかんざしが、固く握りしめられていた。彼はそのまま、静かに息を引き取った。最後まで、ただ一人だけを愛し抜いた人生だった。

最終回の感想

いやもう、制作陣は本気で俺たちを泣かせにきてた。見事にやられたよ。これはハッピーエンドとは言えない。でも、ただのバッドエンドでもない。愛というものの、究極の形を見せつけられた気分だ。

ジンハーが名君になれたのは、間違いなくびりんの民のために生きてという言葉があったから。彼の素晴らしい治世は、まるごとびりんへ宛てた壮大なラブレターだったんだと思う。愛する人を失った悲しみを、国を良くする力に変えた。これ以上の愛の証明はない。

最後のシーンは本当に秀逸だった。皇帝という最高権力者になっても、彼の心は常に青州にあった。あの庭で、びりんのかんざしを握りしめて亡くなる姿。やっと彼女に会えるんだなって思ったら、悲しいはずなのに、どこか救われた気持ちになった。苦難の連続だったけど、だからこそ二人の愛は誰にも壊せないほど強くなった。間違いなく、最高の最終回だった。

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