今回は『四海重明』の第12話について語っていこうか。今回も色々あって、目が離せない展開だったよ。

あらすじとネタバレ

じゃあ、さっそく本題に入ろう。何が起こったか、順を追って話していくね。

母の愛と嵇煬(けいよう)の女装計画

前の話で孟之光(もうしこう)が去った後、穆戦霆(ぼくせんてい)の母・南娆(なんじょう)が残したものを発見するんだ。それは手紙と、桃花の木の下に埋められた十数個の酒樽だった。

手紙を読んでみると、南娆(なんじょう)が嵇煬(けいよう)と一緒に修行していることを知っていたみたいだ。良い人に出会えたと安心していたんだね。だから、心穏やかに旅立つことができた。酒樽の一つ一つは、南顔の誕生年ごとに作られたもので、娘の成長の証だったわけだ。これにはグッとくるよな。

その頃、殷琊(いんや) が嵇煬のところに月餅を持ってやってくる。そこで嵇煬の首にかかる銀蛟珠を見て、南顔との仲をからかうんだ。まあ、誰が見ても特別な関係だってわかるけどね。

話は本題の穢谷攻略へ。明日には谷に入る予定だけど、道生天の連中が入り口で見張っているはず。そこで殷琊(いんや) がとんでもない作戦を提案する。なんと、嵇煬を美女に変身させて、監視の目を欺こうって言うんだ。狐族の媚術を使えば、簡単らしい。

親子の確執、そして南顔の説得

翌朝、南顔は穆戦霆(ぼくせんてい) と一緒に穢谷へ向かう。でも、途中で穆戦霆の父親、穆広寒(ぼくこうかん)に止められてしまうんだ。

この親子、本当にうまくいってない。父親の穆広寒(ぼくこうかん)は、息子に跡を継いで武術の達人になってほしい。でも、穆戦霆は詩や書画が好きで、武術には全く興味がない。父親からすればなってない息子ってわけだ。龍都の跡継ぎなんだから、家業を継ぐのは運命だ、拒否権はない、なんて言われちゃう。

これには穆戦霆もカチンとくる。親子ゲンカが始まろうとしたその時、南顔が割って入るんだ。穆広寒に対して、穆戦霆の選択を尊重してあげてほしいって説得する。人にはそれぞれ得意な道があるってね。南顔自身も、昔は師匠に出来が悪いと言われていた。でも母親は、他人の言葉に惑わされず、自分の好きな道を見つけなさいと教えてくれた。そのおかげで今の自分がある、と。

この南顔の言葉が、穆広寒の心に響いたみたいだ。確かに南顔の言うことにも一理ある、と感じたんだろうね。息子とちゃんと話し合うことを決める。

そこにタイミングよく道生天の朱随(しゅずい)たちが現れる。穆戦霆はここぞとばかりに、父親にあいつに悪口言われたと告げ口。怒った穆広寒が朱随(しゅずい)に襲いかかっている隙に、穆戦霆は南顔を連れてさっさと逃げ出す。なかなかの策士だよね。

嵇煬、美女天山双蓮として潜入

一方、嵇煬は殷琊の説得を受け入れて、女装することに同意する。殷琊から女性らしい立ち居振る舞いを叩き込まれるんだ。これで道生天の連中もまさか気づかないだろうって算段。

そして穢谷の入り口。天山双蓮と名乗った女装の嵇煬と殷琊は、見事に道生天の検問を突破する。危ない場面もあったけど、なんとかごまかせたみたいだ。

でも、道生天の墨行徵(ぼくこうちょう)だけは、嵇煬が扮する女性に疑いの目を向けて後を追ってくる。それに気づいた嵇煬は、なぜ以前、自分に手加減したのかを問いただす。嵇煬は墨行徵(ぼくこうちょう)に、事件に深入りするなと忠告。自分の任務は逃亡した少蒼を捕らえることだから、今後は情に流されるな、と釘を刺す。

そこへ朱随が追いついてくる。嵇煬はとっさに墨行徵を気絶させ、殷琊と一緒にその場を離れた。

穢谷での再会

その頃、南顔と穆戦霆は穢谷の中を進んでいた。南顔はどこからか母親の声が聞こえるような幻聴に悩まされる。怨霊の影響を避けるため、二人は耳を塞いで進むことにした。

でも、谷に入ってすぐに、魔族の長老である鄧跋(とうばつ)と詹賢(せんけん)に遭遇してしまう。穆戦霆は奮闘するけど、相手が強すぎて敵わない。南顔が捕らえられてしまうんだ。

絶体絶命のピンチ。でも、南顔は機転を利かせる。隠し持っていた毒薬を使って詹賢(せんけん)を無力化し、拘束から逃れたんだ。本当にたくましくなったよな。

その時、霊犀印を通じて南顔の危険を察知した嵇煬が、すごい速さで駆けつける。こうして、4人はついに再会を果たした。

嵇煬は南顔の身を案じて、穆戦霆と一緒に谷を出るように説得する。でも、南顔は首を縦に振らない。もうお母さんを失った。あなたまで失いたくないと。その強い決意と、穆戦霆が必ず彼女を守ると誓ったことで、嵇煬も折れる。

最後は、嵇煬が地図を広げ、目的の霰血金枝が隠されていそうな場所を分析するところで終わる。

第12話の感想

今回は見どころが渋滞してたな。嵇煬のまさかの女装には笑ったけど、結構似合ってたのがまた面白い。穆戦霆と親父さんの話は、どこの家庭にもありそうな問題で、ちょっと考えさせられたよ。でも一番は南顔だね。ただ守られてるだけじゃなくて、自分で考えて行動して、親子の仲裁までしちゃう。どんどん強くなっていく彼女から目が離せない。魔族に捕まっても自力で脱出するなんて、大したもんだよ。仲間たちが再集結して、ここからが本番って感じがするな。

つづく