大蒼(たいそう)国には、白無常と恐れられる内衛府の冷酷な役人、沈渡(ちんと)がいた。一方、刑部の書吏である顔幸(がんこう) は、優れた観察眼と正義感を持つ娘だった。ある日、起きた暗殺事件の捜査で、二人は最悪の形で出会う。顔幸は、刺客の容疑をかけられた無実の民衆を救うため、限られた時間の中で真犯人捜しに挑む。沈渡には黒幕だという不穏な噂がささやかれる中、二人の運命を大きく揺るがす勅命が下される。
「長楽曲~白い愛、黒い罪~」あらすじネタバレ1話
第1話:白無常と正義の娘
冷酷非情な男、沈渡(ちんと)
まず、このドラマの主人公の一人、沈渡(ちんと)を紹介させてくれ。こいつは内衛府っていう、まあ国のためのヤバい仕事をする部署の役人だ。尋問の腕が天下一品で、どんな罪人でも一瞬で心を折っちまう。そのやり方がまたエグくて、周りからは白無常なんて呼ばれて恐れられてる。
物語の冒頭から、そのヤバさ全開だ。琴をポロっと弾いただけで罪人の一味をおびき出す。一晩じっくり尋問したかと思えば、逃げようとした連中をためらいもなく弓矢で全員射殺しちまうんだ。マジで冷酷非情。生き残った男が、恐怖に震えながら黒幕の存在を吐いて、やっとお役御免ってわけ。こんな男が主人公の一人だなんて、先が思いやられるよな。
最悪の出会い
場面は変わって、もう一人の主人公、顔幸(がんこう) が登場する。彼女は正義感あふれる女の子で、どうやら事件の調査とかが得意みたいだ。
そんな中、街の通りで二つの勢力がにらみ合う。沈渡(ちんと)が率いる内衛府と、黒羅刹(くろらせつ)と呼ばれる御察司の部隊だ。御察司を率いる来羅織(らいらしょく)って男がまた食えないやつでさ。沈渡に向かってあんたの嫁さんになる女は大変だな、前の花嫁候補たちは運がなかったなんて嫌味を言うんだ。どうやら沈渡には、不吉な縁談の噂があるらしい。この一触即発のムードを、顔幸(がんこう) が遠くから目撃する。
その後、沈渡たちが祈りの儀式をしてる最中に、刺客が現れる。沈渡はあっさり攻撃をかわして、すぐに山を封鎖するように命令を下す。仕事が早い。
無実の罪と3時辰の猶予
運が悪いことに、顔幸(がんこう) はその封鎖された山で薬草を探していた。当然、刺客の仲間だと疑われて捕まっちまう。絶体絶命のピンチだ。
でも顔幸は諦めない。死体を調べさせてくれたら、犯人を見つける手がかりを掴んでみせるって来羅織(らいらしょく)に直談判する。その度胸を買われたのか、許可が下りる。彼女は死体を見ただけで、犯人が潜伏していた場所をピタリと当てるんだ。すごい洞察力だよな。
そこに、あの沈渡が現れる。彼はもっと残酷な方法を提案する。闘犬を使って、木登りができる人間、つまり犯人の可能性があるやつをあぶり出そうって言うんだ。無実の民衆まで巻き込むやり方に、顔幸が猛反発する。私が犯人を見つけるから、民を巻き込まないでくれと。その気迫に押されたのか、沈渡は顔幸に3時辰、つまり約6時間だけ捜査の時間を与える。
牢屋に入れられた顔幸は、必死で真相にたどり着こうとする。時間が迫る中、彼女はふと、沈渡が送った奇妙な手の合図に気づく。それを利用して、まんまと牢から脱出するんだ。
追い詰められた真犯人は、自決する直前にとんでもないことを叫ぶ。この暗殺を命じた黒幕は、沈渡だ!と。マジかよ。ライバルの来羅織(らいらしょく)も、さすがにすぐには信じられない様子だ。
まさかの縁談
顔幸はなんとか無事に解放される。でも、沈渡が自分のことを覚えていなかったことに、少しだけがっかりしているみたいだ。昔、何かあったんだろうか。彼女はその気持ちを振り払うように、女官になるための試験勉強に打ち込む。
翌朝、顔幸が家に帰ると、門が兵士に囲まれていて騒然としてる。なんと、皇帝からの勅命が下ったんだ。その内容は顔家の娘を、沈渡に嫁がせるというものだった。
顔幸の父親はなすすべもなく、その命令を受け入れるしかない。よりによって、あの冷酷非情で、黒幕の疑いまでかかってる男と結婚だなんて。顔幸本人は女官になる夢があるのに、とんでもない運命のいたずらだよな。
感想
いやあ、第1話から情報量がすごかった。まずキャラクターが最高に立ってる。冷酷で何を考えているか分からない沈渡と、賢くて正義感の強い顔幸。この二人の対比がめちゃくちゃ面白い。水と油みたいな二人が、これからどうなっていくのか。
特にしびれたのは、犯人が黒幕は沈渡だ!と叫んだ直後に、その沈渡と顔幸の結婚が決まるっていう展開だ。こんなの、続きが気にならないわけがないだろ。顔幸は沈渡の潔白を証明するのか、それとも彼と戦うことになるのか。最悪の出会いから始まった二人が、夫婦になるっていう設定だけで、もうワクワクが止まらない。これは間違いなく、当たりドラマの予感がする。
つづく