母の形見である牡丹を大切に育てる何惟芳(か いほう)。その姿に、冷たかった夫・劉暢(りゅう ちょう)の心にもわずかな変化が生まれる。そんな中、劉家に寧王(ねいおう)の娘である吉安県主(きつあんけんしゅ)と、謎多き役人・蒋長揚(しょう ちょうよう)が訪れる。わがままな県主は惟芳の牡丹を欲しがり、屋敷は不穏な空気に包まれる。宴の席では刺客まで現れ、事態はさらに緊迫。そして惟芳は、亡き母の死にまつわる劉家の恐ろしい秘密を知ってしまうのだった。
「国色芳華(こくしょくほうか)~牡丹の花咲く都で~」あらすじネタバレ2話
第2話:偽りの薬と暴かれた裏切り
母の形見と招かれざる客
何惟芳(か いほう)が必死に世話してる牡丹、あれはただの花じゃないんだ。亡くなった母親が残してくれた、たったひとつの大事な形見。金儲けのために育ててるわけじゃない。夫の劉暢(りゅう ちょう)も、その姿を見て少しだけ気持ちが動いたみたいだ。ほんの少しだけ、だけどね。
そんな劉家に、超お偉いさんご一行がやってきた。寧王(ねいおう)の娘、吉安県主(きつあんけんしゅ)だ。この県主、劉暢(りゅう ちょう)とは昔いい感じだったらしい。だから劉家のお父さん(劉申(りゅう しん))はこれでウチも安泰だ!なんて浮かれてる。
でも、世の中そんなに甘くない。県主にはお付きの役人、蒋長揚(しょう ちょうよう)がついてきた。どうも寧王が気に入ってる婿候補は、こっちの男らしい雰囲気がプンプンする。
花を巡る攻防と、男の本性
惟芳は蒋長揚の顔を見て驚く。こいつ、前にお寺でインチキみたいなことをしてた詐欺師じゃないか!って。
案の定、わがままな県主が惟芳の牡丹を見てキレイ!頭に飾りたいとか言い出す。空気が読めないにも程があるよな。惟芳はこれは母の形見の嫁入り道具なんです!って必死で止める。劉暢(りゅう ちょう)も助け舟を出すけど、県主はムスッとして惟芳をバカにする始末だ。
ここで惟芳が頭を使った。あえて私、お金が大好きなんですぅみたいなキャラを演じて、花に値段をつけてみせた。これで県主も引かざるを得ない。見事に大事な牡丹を守り切ったわけだ。結局、あのインチキ役人・蒋長揚がうまく県主をなだめて、その場は収まった。
宴の席では、県主が惟芳の席であるはずの正妻の席に堂々と座る。でも惟芳はまったく動じない。涼しい顔で別の空席に座る。この気の強さ、好きだな。
その時、突然刺客が乱入してきた!狙いは蒋長揚だ。でも蒋長揚は全部お見通しだったみたいで、連れてきた手下にあっさり片付けさせちゃった。惟芳の目には、彼がただの権力を笠に着た嫌なヤツにしか映らない。
宴の後の弓矢の遊びでは、さらに奇妙な光景が広がる。劉暢は百発百中のかっこいいところを見せる。一方で蒋長揚は、わざとやってるみたいに全然当たらない。それなのに周りの連中は、必死で蒋長揚を褒めちぎる。見てて痛々しいくらいだ。
でも、惟芳だけは見逃さなかった。蒋長揚はわざと的を外し、的を吊るしている細い紐だけを正確に射抜いていた。その腕前は達人そのもの。この男、ただの遊び人じゃない。
絶望の真実、そして決意
惟芳は牡丹を自分の院に戻してもらおうと奥様のところへ向かう途中、とんでもない話を立ち聞きしてしまう。
昔、劉家が惟芳の母親の病気のために渡した御賜紫犀丸という高価な薬。あれが、なんと偽物だったというんだ。何家は莫大な持参金と大事な娘を差し出した。それなのに、返ってきたのは偽薬。母親はそのせいで亡くなった。
もう、怒りと悲しみでどうにかなりそうだよな。侍女の玉露(ぎょくろ)に諭されて、惟芳は決心する。まずは、この地獄みたいな家を出る。復讐はそのあとだ、と。
彼女は劉暢を呼び出して、はっきりと離婚してくださいと告げた。でも、劉暢のプライドがそれを許さない。離婚は絶対にしないの一点張り。惟芳、完全に八方ふさがりだ。
今回の感想
2話目にして、もう話がめちゃくちゃ動いたね。ヒロインの惟芳が、ただのかわいそうな子じゃないのが最高だ。賢くて、芯が強くて、度胸もある。金にがめついフリをして、わがままな県主から母の形見を守るシーンは見ていてスカッとした。
そして謎の男、蒋長揚。ただの汚職役人かと思ったら、実はとんでもない切れ者っぽい。わざとダメなふりをして、周りの反応をうかがってる。一体何を企んでるのか、すごく気になる存在だ。
それに比べて劉家はクズすぎる。偽薬を渡して人の命を奪っておきながら、その息子の嫁からさらに金を搾り取ろうとか、もう救いようがない。夫の劉暢も、妻が離婚を切り出してるのにプライドだけで拒否するとか、器が小さすぎ。惟芳がどうやってこの最悪な状況をひっくり返すのか、目が離せないよ。
つづく