13年前の事件の重要人物、郭勝利(グオ・ションリー)が病院でついに意識を取り戻す。彼は捜査官の陸行知(ルー・シンジー)に対し、事件の裏側を語り始めた。その驚くべき証言から、すべての罪を被ったと思われた彼の背後で糸を引いていた、真の黒幕の存在が浮かび上がる。一方、陸行知の家庭では、養女の寧寧に不可解な行動が見られ、不穏な空気が漂う。さらに、新たな殺人事件が発生し、現場にはこれまでとは違う証拠が残されていた。過去と現在、複数の謎が絡み合い、物語は一気に加速していく。

「DUST~十三年の追憶~」あらすじネタバレ11話

曲振祥(チュー・ジェンシアン)の過去、ヤバすぎない?

今回、曲振祥(チュー・ジェンシアン)っていう男の過去が明らかになった。これがまあ、なかなかに壮絶でね。彼の父親は配管工だった。彼が2歳の時に事故で障害を負ったらしい。そこから父親は酒に溺れた。賠償金もほとんど飲み干しちゃった。曲振祥が小学生の時に、父親は酒が原因で死んだ。

その後は仕立て屋のお母さんが女手一つで育てた。なんとか専門学校まで行かせてもらったけど、そのお母さんも亡くなってしまう。彼は天涯孤独の身になったんだ。学生時代は親がいないってからかわれて、よく喧嘩してた。それが原因で学校から処分も受けた。結局、卒業してもまともな仕事に就けなかった。父親が昔いた配管工場で働くしかなかったんだ。

転機は大富豪の改装工事。そこで彼は郭勝利(グオ・ションリー)と出会った。それからずっと郭勝利(グオ・ションリー)の下で働いてたわけ。そして13年前のあの日。老杜(ラオドゥー)刑事が于海強(ユー・ハイチアン)を捕まえた時、車で刑事はねたの、やっぱり曲振祥だった。

郭勝利が全部しゃべった

病院で郭勝利が目を覚ました。知らせを聞いた陸行知(ルー・シンジー)がすぐに駆けつける。郭勝利は曲振祥に騙されたって、洗いざらい話したんだ。

曲振祥は郭勝利にこう言ったらしい。白小偉(バイ・シャオウェイ)ってやつが女に手を出してるのを見た。だから俺が白小偉(バイ・シャオウェイ)の腕を切りつけてやった。逃げるあいつを追ってたら、警官をはねちまった。全部ウソだったのに、郭勝利は信じ込んだ。義理堅い男だからね。わかった、白小偉は俺が始末するってシャベルを持って飛び出した。その間、店は曲振祥に任せて。

郭勝利は白小偉の店に乗り込んで、本当に刺しちゃった。曲振祥が連れてきたっていう女のことは覚えてた。名前は知らないけど、昔の恋人だった杜梅(ドゥー・メイ)に少し似てたって。陸行知(ルー・シンジー)はその証言をもとに、似顔絵を描かせることにした。郭勝利は娘の寧寧のことも気にかけてた。会いたいわけじゃない。ただ、元気にやってるか知りたいだけ。根っからの悪党じゃないんだよな、この人。

すべては曲振祥の筋書き通り

衛崢峵(ウェイ・ジョンロン)と陸行知は、事件の全体像をもう一度整理する。郭勝利は白小偉を刺した後、窓から逃げた。でも結局、昔の家で捕まった。捕まる直前、持ってたシャベルで自分の指を一本切り落とした。覚悟の示し方だよな。

じゃあ、なんで曲振祥はわざわざ警官をはねたのか。答えは一つしかない。郭勝利の性格を知り尽くしてたからだ。あいつは義理人情に厚くて、仲間のためなら何でも背負い込む。曲振祥は、郭勝利に自分の名前を決して口にさせないようにしたかった。そのために、郭勝利に俺は警官をはねたっていうデカい借りを作らせたんだ。郭勝利に白小偉を始末させ、自分は罪を逃れる。まさに一石二鳥の計画。怖すぎるだろ、この男。

今の曲振祥は街の有力者だ。簡単には手を出せない。陸行知はすぐにでも捜査を始めたい。でも上司の霍隊(フォ隊長)は彼を止める。焦りは禁物だ。昔、俺たちも焦って大きなミスをしかけたろ。そう釘を刺された。

不穏な影、二つ

寧寧の異変

陸行知が家に帰ると、妻の楊漫(ヤン・マン)から娘の安寧(アンニン)の様子がおかしいと聞かされる。楊漫(ヤン・マン)は寧寧のパソコンの検索履歴を見せた。それを見た陸行知の顔が凍りつく。一体、あの子は何を調べてたんだ。

そういえば、昔も変なことがあった。1997年、寧寧を引き取ったばかりの頃。朝起きると、寧寧がベッドのそばに座ってこう言ったんだ。ネズミがいる。あの言葉、今思うと何か意味があったのかもしれない。

新たな事件と怪しい男

南都市の古い街で、また殺人事件が起きた。だけど今回は、現場に残されてたのがHB鉛筆じゃなかった。2B鉛筆だった。模倣犯か、それとも何か別の意味があるのか。

同じ頃、楊漫の職場に同僚の楊哲(ヤン・ジョー)がやってくる。彼は養子の話からうまく話題をそらした。そして、陸行知が追ってる事件について探りを入れてきた。楊漫は気づいてないみたいだけど、この男、かなり怪しい。

感想

いやー、今回はマジで痺れた。曲振祥っていう男の底知れない悪意がはっきりした回だったね。ただのチンピラかと思ってたら、とんでもない策略家だった。郭勝利を信じ込ませて、罪を全部なすりつける手口は本当に見事。郭勝利もただの凶暴な男じゃなくて、騙された被害者っていう側面が見えてきて、キャラクターの深みが増したよな。しかも、ただでさえ複雑な13年前の事件に、寧寧の謎の行動、新たな模倣犯(?)の登場、そして怪しい同僚の楊哲(ヤン・ジョー)って、どんだけ伏線張るんだよ。もう何が本当で何が嘘なのか、こっちまで疑心暗鬼になってくる。サスペンスのギアが一気に上がって、完全に引き込まれた。

つづく