あらすじ

新たな遺体が見つかった。被害者の名前は陶玉芬(タオ・ユーフェン)。彼女は再開発エリアの最初の立ち退き対象者だった。

さっそく夫の遲永(チー・ヨン)に話を聞きに行く。衛崢峵(ウェイ・ジョンロン)と陸行知(ルー・シンジー)の師弟コンビだ。遲永は遊園地で働いている。妻が昨夜帰らなかったことを、特に気にしていない様子だった。姉妹の家に泊まると言っていたから、と。

衛崢峵(ウェイ・ジョンロン)が妻の死を伝えると、遲永は泣き崩れた。陸行知(ルー・シンジー)は、この遲永が怪しいとにらむ。ただ、これまでの連続殺人とは犯人像が違う気がしていた。衛崢峵(ウェイ・ジョンロン)はあくまで証拠がすべてだ、というスタンスを崩さない。もし模倣犯なら、警察しか知らない鉛筆の件をどうやって知ったのか。二人の意見は、またしても食い違っていく。

ネタバレ

検視の結果、陶玉芬の頭の傷はこれまでの二人よりずっと深いことがわかった。犯人の殺意が、より強いことを示している。

遲永にはアリバイがあった。いや、正確には事件の夜に30分だけ職場を抜けていた。陸行知(ルー・シンジー)は30分で殺して遺体を捨てて戻ってこれるか?と疑問に思う。自分で自転車をかっ飛ばして、現場と遊園地を往復してみた。衛崢峵がストップウォッチで時間を計る。結果、どうやっても30分じゃ足りなかった。

陸行知はある仮説を立てる。先に殺しておいて、遺体をどこかに隠したんじゃないか。仕事が終わった後、ゆっくり遺体を捨てに行ったんだ、と。二人は手分けして、隠し場所になりそうな所を探す。そして、廃墟のお化け屋敷で血のついた上着を見つけた。ビンゴだ。

遲永を問い詰めると、ついに妻を殺したことを認めた。でも、柳夢(リウ・モン)の殺害は頑として認めない。現場にあった鉛筆のことは街の噂で聞いたの一点張りだ。そんなわけないだろ、と誰もが思う。

遲永の家から、現場の足跡と一致しそうな靴も見つかった。追及された遲永は慌てる。その靴は遊園地の従業員ならみんな持ってる!と叫んだ。ここで、遊園地の同僚・王莉(ワン・リー)から衝撃の証言が飛び出す。以前、遲永に首を絞められたことがあるという。その時お前が3人目だと言われたらしい。怖くなった遲永は彼女を殺さず、代わりに下着だけを奪って隠した。

王莉の言う場所から、その下着が見つかった。もう言い逃れはできない。遲永は、柳夢と杜梅の殺害も自分の犯行だと自白した。事件の細かい部分まで、よどみなく話す。これで連続殺人事件は解決だ、と署内はお祝いムードに包まれる。

ただ一人、陸行知を除いては。彼は会議の席で立ち上がり、まだ事件には疑問点があると訴えた。衛崢峵は、その意見を一つ一つ冷静に潰していく。師弟の間の空気は、最悪になった。

陸行知は失意の底にいた。それでも彼は諦めなかった。遲永が連続殺人犯ではない、という証拠を探し続ける。彼はもう一度、事件現場へ向かった。一方、衛崢峵も自分のデスクで事件ファイルと写真を見直していた。戻ってきた陸行知が、その写真に目を留める。二人は同時に気づいた。事件現場の野次馬の中に、見覚えのある女が写っている。ひときわ目立つ、赤い髪。それは、遲永の同僚、王莉だった。

感想

いやー、今回もマジで息がつけなかった。犯人は夫の遲永で決まりか、と思わせておいて、この揺さぶり方だよ。脚本がうますぎる。遲永が全部自白した時点で、俺もあ、これで終わりかって一瞬思ったもん。でも、陸行知のあのしつこさ、諦めの悪さが最高だよな。普通、上司にあそこまで反論されたら心が折れる。でも彼は自分の直感を信じてる。刑事の鑑だ。衛崢峵との対立も見ていてヒリヒリする。どっちの言い分もわかるから、余計に面白い。そして最後の最後、写真に写ってた赤い髪の女、王莉。あいつがただの証言者で終わるわけないと思ってたよ!一番怪しいやつが、一番安全な場所にいるってやつか。ここで終わるなんて、ずるいぜ。

つづく