あらすじとネタバレ
物語は、いくつかの時間軸が交錯しながら進んでいく。だから、頭を整理しながらついてきてくれよな。
2010年:悲劇の連鎖
まず現代のパートからだ。ヤン・マンが元夫の弟、ヤン・ジョーから仕事の誘いを受ける。まあ、給料が出るならってことで引き受けるんだけど、そんな穏やかな話はここまで。
娘のアンニンが、ヤン・マンに核心を突く質問をぶつけるんだ。私を養子にしたから離婚したの?後悔してる?。ヤン・マンはそれを否定する。自由が好きだからって誤魔化すけど、アンニンを養子にしたことは後悔してないって、真剣に伝えた。その言葉に、アンニンは亡くなったルー・シンジーの父、つまり彼女にとってのおじいちゃんを思い出して、泣き出しちまう。このシーン、家族の複雑な愛情が詰まってて、かなりグッとくる。
場面は変わって、物語の黒幕、チュー・ジェンシアンの回想だ。ここで衝撃の事実がわかる。かつてルーたちを助けた情報屋、グオ・ションリーの死は、こいつが仕組んだことだったんだ。
グオ・ションリーは退院して、ルー・シンジーとウェイ・ジョンロンを食事に誘おうとしていた。その電話の最中に悲劇が起きる。バイクに乗った二人組の強盗が、グオ・ションリーを襲った。金を奪おうとして抵抗され、あっさり心臓をひと突き。彼はウェイ・ジョンロンに稼いだ金をアンニンに渡してくれ。俺からだとは言うなと遺言を残して、息を引き取った。
この事件、あまりにもタイミングが良すぎる。ルー・シンジーがチュー・ジェンシアンを少し突いた直後だからな。当然、ルーはチュイを疑う。でも、そこに秘密調査チームなる連中が現れて、チュイへの捜査をストップさせやがった。警察上層部まで腐ってるのかよって話だ。
怒りと無力感で酒を飲むしかないルー・シンジー。彼はヤン・マンの元へ向かう。そのせいで、ヤン・マンはヤン・ジョーとの約束をすっぽかすことになる。この元夫婦、まだどこかで繋がってるんだよな。
1997年:束の間の平穏と不穏な動き
話は13年前に飛ぶ。ここはまだ、みんなに笑顔があった頃だ。ルー・シンジーの父親が、孫になったアンニンに会いに来る。初めて会うのに、二人はすぐに打ち解けて、本当の家族みたいなんだ。このシーンがあるから、現代の悲劇が余計に際立つ。
夜、ルー・シンジーは父親に大事な話をする。俺とヤン・マンに実の子どもができなくても、アンニンだけを育てていったら、親父は悲しいか?。父親は、すぐには答えられなかった。この問いかけが、後の彼の人生に重くのしかかってくる。
その頃、街ではチュー・ジェンシアンが動き出していた。彼はヤクザの縄張りだった大富豪を手に入れ、やり方を変えようとしていた。暴力じゃなく、ビジネスで稼ぐんだと。元チンピラたちに金を与え、学校の先生まで呼んで経営の講義をさせる。一見、まともな道に進んでいるように見える。でも、こいつの本当の目的は、もっと黒いものだった。
再び2010年:新たな事件へ
物語は現代に戻る。ルー・シンジーとウェイ・ジョンロンがグオ・ションリーの件で打ちひしがれていると、新たな事件の一報が入る。
今度の被害者も、また奇妙な状態で発見された。殴られた痕があり、懐にはイチゴの人形を抱いていた。これは、13年前の連続殺人事件を模倣しているのか。それとも。不気味な謎だけを残して、このエピソードは終わる。
第15話の感想
今回のエピソードは、マジで心がえぐられる回だったな。1997年のパートで描かれる、アンニンとおじいちゃんの心温まる交流。あの幸せな光景があったからこそ、2010年のグオ・ションリーの死が、より一層、残酷に胸に突き刺さる。彼はただ、世話になった刑事たちにご飯を奢りたかっただけなんだ。そして、稼いだわずかな金を、アンニンに残したかった。そのささやかな願いすら、チュー・ジェンシアンの策略によって無残に踏みにじられた。
ルー・シンジーの怒りと無力感も、痛いほど伝わってきた。やっと掴んだ糸口を、権力によって握りつぶされる。正義が機能しない組織の闇が、本当にやるせない。ウェイ・ジョンロンが血のついた服を見て、息子に警察学校に行くなと言うシーンも重い。彼がどれだけの絶望を感じたか、その一言にすべてが集約されている。
過去と現在、光と闇の対比が強烈で、キャラクターたちの感情がダイレクトに伝わってくる。物語が大きく動いた、見ごたえのある回だったよ。
つづく

