ウェイ・ジョンロンとルー・シンジーは、13年前の事件の重要参考人であるマー・チェンチュンを確保する。彼の口から語られたのは、これまで隠されていた衝撃の事実だった。事件の夜、彼はフクロウのような仮面をつけた人物を目撃していたという。この新たな証言で、捜査は大きく動く。その一方で、ルー・シンジーと養女アンニンの過去が描かれる。事件被害者の娘だった彼女を、ルー・シンジーと妻のヤン・マンが引き取ることになった経緯が明らかになる。そして、捜査線上には新たな容疑者の影が浮かび上がる。
「DUST~十三年の追憶~」あらすじネタバレ8話
ついに捕まった怪しい男、マー・チェンチュン
ウェイ・ジョンロンとルー・シンジーは、ついに重要参考人のマー・チェンチュンを追い詰めた。銭湯が好きな男で、風呂上がりのところを車で挟み撃ちにする。最初はただの交通トラブルだと思ったのか、マー・チェンチュンはかなり怒っていた。でも、車から降りてきたのが警察だとわかると、その顔から怒りはすぐに消えた。ルー・シンジーは世間話から始めて、彼のスマホをいじり始める。そのままQQ(チャットアプリ)を開いて、パスワードを入れさせた。マー・チェンチュンは、解放南路のネットカフェによく行く理由を話した。あそこのパソコンには、古い香港映画がたくさん入ってるかららしい。
13年前の夜、彼が見たもの
話は13年前、1997年の殺人事件の夜に移る。マー・チェンチュンは、南都大学の先生たちを乗せて黄山に向かっていたとアリバイを主張した。彼は、ウェイ・ジョンロンたちが何のために来たのか察したようだ。少し迷った後、彼は今まで誰にも話さなかったことを話し始めた。事件の夜、実は一度だけ家を出ていた。家の建築に使うレンガを探しに、酒を飲んで三輪車をこいでいたらしい。酔っていたせいで、途中で三輪車を止めて休んでいた。その時だ。何かがフワッとこちらに近づいてくるのを見た。そのせいで、一気に酔いが覚めたそうだ。彼はとっさに壁際に隠れた。暗くてよく見えなかったが、その顔は人間のものじゃなかったという。その後、全国を転々としている時に、雲南でたくさんの仮面を見た。そこで、13年前の夜のことを思い出した。あれは確かに人間だった。でも、フクロウみたいな仮面をかぶっていた。そして、ムーランバイクという小型バイクに乗り、車体ごとレインコートで覆っていた。だから、まるで浮いているように見えたんだろう、と。この証言は、事件の様相をガラッと変えた。ルー・シンジーは、犯人が現実世界では強い劣等感を抱えている人物なんじゃないかと考える。
アンニンの過去とルー・シンジーの決意
捜査の途中、ルー・シンジーに妻のヤン・マンから電話が入る。娘のアンニンが病気だという。彼は急いで家に帰った。アンニンは以前、捜査本部に来たことがあった。その時に事件の写真を見てしまったんだ。ルー・シンジーは、そのせいで何かを思い出して熱を出したんだろうとヤン・マンに説明した。話は1997年にさかのぼる。ルー・シンジーは、事件の被害者の娘だったニンニン(幼いアンニン)を警察署に連れて帰った。ニンニンは彼にしか心を開かなかった。ウェイ・ジョンロンがマー・チェンチュンを連れてきて、この男を知っているかと尋ねた時、ニンニンは怖がって泣き出してしまった。そんな中、ヤン・マンの幼なじみ、ヤン・ジョーがヨーロッパから帰ってくる。彼はヤン・マンにお土産の絵を渡した。彼女は自然にそれを受け取る。児童福祉施設がニンニンを迎えに来た。でも、ニンニンはルー・シンジーの首に抱きついて離れようとしない。彼は決心した。ニンニンを自分の家へ連れて帰ることにしたんだ。妻のヤン・マンも、ニンニンの境遇を知って深く同情した。そして、二人でこの子を育てていこうと同意した。
新たな容疑者の影
再び、時は2010年に戻る。ルー・シンジーとウェイ・ジョンロンは、1997年当時の軽量バイクについて分かれて調査を進めていた。しかし、江北区をくまなく調べても、有力な情報は出てこない。その調査の最中、ウェイ・ジョンロンはある男を見かける。指が一本欠けている男、グオ・ションリー。通称刀哥(ダオグー)と呼ばれている。彼は1997年に殺害されたドゥー・メイという女性に好意を寄せていたらしい。当時、15年の刑で服役したはずだが、どうやら早期釈放されたようだ。ドゥー・メイの思い出の品を見ていた彼の顔には、読み取れない複雑な感情が浮かんでいた。
感想
いやあ、今回はマジで話が大きく動いたな。マー・チェンチュンの証言が衝撃的すぎた。仮面をかぶった犯人って、一気にミステリーの色が濃くなったじゃないか。しかも、バイクにレインコートを被せて浮いているように見せかけるトリック。これは面白い。犯人の異常なこだわりを感じるよな。一方で、ルー・シンジーとアンニンの過去も明らかになった。血の繋がらない父と娘が、どうやって本当の家族になっていったのか。事件の残酷さと、二人の間の温かい絆の対比がグッとくる。特に、ニンニンがルー・シンジーの首から離れなかったシーンは泣ける。そして最後の最後に出てきた刀哥ことグオ・ションリー。こいつも絶対何か知ってるだろ。怪しいやつが多すぎて、頭がパンクしそうだ。
つづく

