あらすじとネタバレ
1997年:過去が動き出す
陸行知(ルー・シンジー)が仕事から帰ると、家の中がひどい有様だった。妻の楊漫(ヤン・マン)が、ふてくされた顔で座っている。話を聞けば、買い物に出る間、娘の寧寧(ニンニン)を一人で留守番させたらしい。それで寧寧はパニックを起こし、本をビリビリに破いて泣き叫んだという。まあ、いきなり知らない家に連れてこられた少女だ。無理もないよな。
警察署では、陸行知(ルー・シンジー)がPCに詳しいってことで、新しく導入されたパソコンの管理を任される。上司の霍隊(フォ隊長)は、ついでに寧寧の件に触れてきた。あの子の状態が落ち着いたら、児童養護施設に送れと。冷たいようだけど、これも組織のルールなんだろう。
一方、衛崢峵(ウェイ・ジョンロン)は別の場所にいた。南都大学で、なぜか工事の監督をしている。そこで白暁芙(バイ・シャオフウ)と会う。どうも彼女が衛崢峵(ウェイ・ジョンロン)の唯一の弱点らしい。彼女は息子の張山山(ジャン・シャンシャン)を連れていた。衛崢峵(ウェイ・ジョンロン)は少し話すと、すぐにその場を去る。
その後、衛崢峵は寧寧の元へ行く。この前、脅かすような態度をとったことを謝るためだ。ちゃんとプレゼントも持っている。そこに郭勝利(グオ・ションリー)から連絡が入った。前の聴取で嘘をついていた、と言う。衛崢峵は車を飛ばして、大富豪浴場へ向かった。
郭勝利(グオ・ションリー)は重い口を開く。被害者の杜梅(ドゥー・メイ)と、実は2年間付き合っていたと白状した。杜梅は身寄りがなく、家庭を築きたがっていた。でも、郭勝利(グオ・ションリー)にその気はなかった。それが別れの原因かもしれない、と。彼は罪悪感からか、捜査に協力したいと申し出る。衛崢峵は、きっぱりとそれを断った。素人は口を出すな、ということだ。
2010年:13年後の衝撃
場面は飛んで2010年。衛崢峵の妻、胡海霞(フー・ハイシア)が家計をチェックしている。最近、ガソリン代がやけに多い。衛崢峵は犯人を追跡したことを言えず、話をそらして家を出た。ガソリン代を浮かせるためか、この日の外勤では陸行知(ルー・シンジー)のオートマ車を運転させてもらう。
車の中で、衛崢峵は最近読んだ本の話を始めた。連続殺人犯の心理分析だ。犯人は自分の犯行を追体験したくて、わざと警察に近づいてくることがある、と。あの石頭だった衛崢峵が、プロファイリングまがいのことを語っている。陸行知は、彼の変化に少し驚いた顔を見せる。
二人が向かった先は、郭勝利のところだ。出所した彼に、もう一度話を聞きに来た。郭勝利は、犯人は白小偉(バイ・シャオウェイ)だと思っていた、と語る。だが、衛崢峵はそれを一言で否定した。1997年11月18日、つまり事件があった日、衛崢峵は白小偉と郭勝利のケンカを仲裁していた。完璧なアリバイだ。
自分が信じていた犯人像が崩れ去り、郭勝利は呆然とする。陸行知がなぜ白小偉を犯人だと?と問い詰めた瞬間、郭勝利は意識を失い、その場に倒れた。
安寧の悪夢:封印された記憶
その夜、陸行知は妻の楊漫(ヤン・マン)に電話する。成長した寧寧、つまり安寧(アンニン)の様子を尋ねるためだ。彼女は眠っている、と楊漫(ヤン・マン)は答える。
眠りについた安寧は、悪夢にうなされていた。フラッシュバックする光景。それは、幼い自分が事件現場にいた記憶だった。杜梅が犯人に襲われるのを見てしまった。必死に逃げ、古い家の戸棚の中に隠れて息を殺した。幼い日の恐怖が、13年の時を超えて、はっきりと蘇る。
このエピソードの感想
衛崢峵が急に勉強熱心になってプロファイリングを語りだしたのには、ちょっと笑ってしまった。あの石頭が、まさかだ。でも、それだけ13年前の事件に本気で向き合おうとしている証拠なんだよな。過去の自分を乗り越えようとしている。そこがグッとくる。
郭勝利が倒れたのも気になるポイントだ。彼は何か重要なことを知っているようで、核心は何も知らない。こういう人物が、物語をかき回すんだ。彼がなぜ白小偉を犯人だと信じ込んでいたのか。その理由が、次の鍵になるかもしれない。
そして、最後の安寧の悪夢。やっぱり彼女が現場にいた。犯人から隠れていたなんて、想像するだけで息が詰まる。そりゃトラウマにもなるし、記憶を封印するのも当然だ。この悪夢をきっかけに、ついに事件の真相が動き出す。彼女の記憶が、13年間止まっていた時間を動かすんだ。そう思うと、鳥肌が立ったね。
つづく

