沈之衡(シェン・ジーホン)と弟の司徒威漣(スートゥー・ウェイリエン)が激しく衝突する。その中で、ジーホンが過去に命を救われた背景と、兄弟の間に横たわる複雑な真実が明らかになる。一方、ジーホンの行方を追う厲英良(リー・インリアン)は、ジーホンを憎む沐梨花(ムー・リーホワ)と手を組み、彼を追い詰めようと画策する。追手から逃れるため、ジーホンは米嵐(ミー・ラン)を連れて自身のルーツが眠る故郷へと向かうことを決意する。それぞれの過去と現在が交錯し、物語が大きく動き出す回だ。

「氷雪の接吻(くちづけ)」あらすじネタバレ14話

兄弟喧嘩と明かされる過去

100年越しの兄弟ゲンカ

ジーホンと弟のウェイリエン。この二人、いきなり派手にやり合ってたな。まあ、案の定ジーホンは勝てない。結局、力尽きて諦めるしかなかった。

ウェイリエンは 옆で俺は弟だぞ。兄さんを傷つける気なんかないのにとかブツブツ言ってる。それにキレたジーホンが、渾身の一発を食らわせてウェイリエンを殴り飛ばした。スッキリしたけど、根本的な解決にはなってないよな。

墨先生の家に戻ると、先生は呆れ顔だ。いい歳したおっさん二人が何やってんだかって笑ってた。まあ、そりゃそうだよな。壊した物の弁償は先生持ちらしい。ご愁傷さまです。

血珀石の真実

部屋に戻って、二人は子供の頃の話を始めた。ここからが重要だ。

ウェイリエンが語ったのは、叔母、つまりジーホンのお母さんの話。彼女はある日突然、人が変わってしまった。屋敷の人間を皆殺しにしたんだ。最後にジーホンに手をかけようとした時、幼いウェイリエンが必死に止めた。お母さん、やめて!兄さんはいい人なんだ!って。

その言葉で叔母は正気に戻ったらしい。彼女はウェイリエンの首から何かを外した。それをジーホンの治療に使ったんだ。そしてこう言った。この子が生き延びたら、それはお前に残す奴隷だって。

ウェイリエンが言うには、生まれた時から母親にその石をつけさせられていたらしい。でも、今はもうどこにあるか分からない。ジーホンは気づいた。それが血珀石だってことに。

それぞれの思惑

埋まらない溝

ウェイリエンは不老不死のままでいいと思ってる。ジーホンは全く逆だ。人間として生きたい。根本的に考え方が違うんだよな。

ウェイリエンは衝撃の事実を口にする。叔母は沈家を出た後、どんどん弱っていった。血を飲んでも効果はなくて、そのまま死んでしまったらしい。血珀石がジーホンを救ったことで、叔母は力を失ったんだ。

墨先生もジーホンに警告する。血珀石が他の誰かと主従関係を結んだら、今度はジーホンが叔母と同じ運命を辿る。つまり、衰弱して死ぬってことだ。

ウェイリエンはジーホンに言い放つ。お前は俺の供給が必要な奴隷なんだよ。ジーホンがそれに反発するのは当然だ。二人の溝は深まるばかりで、またしても決裂してしまった。

ジーホン包囲網

一方、リー・インリアンも動いてる。彼は金(ジン)家を訪ねた。金家の当主はインリアンを罵倒する。金家がお前を拾ってやったのに、裏切って敵の手下になりやがってって。ただ、ジンシュエが姿を見せると、途端に黙り込んだ。ジンシュエの立場、かなり強いみたいだな。

インリアンはジーホンの屋敷沈公館を捜索する。そこで小良子っていう名前の記録を見つけた。インリアンの昔の名前だよな、確か。ジーホンが信頼していた支配人の情報も手に入れた。着々と外堀を埋めてる感じが怖い。

束の間の平穏

ジーホンは、目覚めたミー・ランのそばにいた。彼女のために食事を買いに行ったり、鶏スープを作ってやったり。ミー・ランはそれを薬と勘違いして苦いーなんて言ってたけど、微笑ましいシーンだったな。

ミー・ランは墨先生に自分の気持ちを伝える。ジーホンがどんな存在でも関係ない。彼は私の沈先生だから。この子の覚悟、本物だ。

ジーホンは決心する。海東軍が近くをうろついてるし、これ以上墨先生に迷惑はかけられない。ミー・ランを連れてここを離れることにした。

故郷への道と迫る危機

100年ぶりの帰郷

ジーホンとミー・ランは車で出発したけど、途中で車が動かなくなった。結局、歩いて先へ進むしかない。ジーホンが目指すのは自分の故郷だ。探している答えは、きっとそこにある。

彼はミー・ランをおぶって、ついに故郷の家にたどり着いた。100年以上も彷徨って、やっと本当の家に帰ってきたんだ。

そこにはジーホンの昔からの親友、德庚(ドー・ガン)が住んでいた。彼はジーホンたちを快く迎え入れてくれる。昔、ジーホンが德庚の一家を救った恩があるらしい。そして、衝撃の事実が判明する。あの支配人、張友文は德庚の孫だったんだ。全部繋がったな。

最悪のタッグ結成

インリアンの部下、生子(ションズ)の調査も進んでいた。張友文が毎年、とあるお墓の修繕費を送金していることを突き止める。その墓は沈家のもの。でも、沈家はとっくの昔に断絶しているはず。怪しさ満点だ。

そして、インリアンは最悪の一手を打つ。彼は沐梨花(ムー・リーホワ)に会いに行ったんだ。あんたの『隠墨者』を貸してくれ。ジーホンを捕まえるためだ。捕まえたら、そいつはあんたにくれてやる。この取引に、沐梨花(ムー・リーホワ)は乗った。ジーホンを憎む者同士が手を組んだ。これは本当にまずい状況だ。

今回の感想

いやー、今回は情報量がすごかったな。ジーホンがどうして生き延びたのか、血珀石がどういう役割を果たしたのか、一気に謎が解けた。叔母がジーホンを殺そうとしたけど、息子のウェイリエンの言葉で我に返って、自分の命と引き換えにジーホンを救ったってことか。ウェイリエンの兄さんは僕の奴隷だっていう歪んだ執着も、この過去から来てるんだと思うと、なんとも言えない気持ちになる。兄弟なのに、あまりにも悲しい関係だよ。

ジーホンとミー・ランのシーンは、束の間の癒やしだったな。ジーホンが作る鶏スープを苦い薬って言うミー・ランが可愛すぎた。でも、こういう穏やかな時間があるほど、後の展開が怖くなるのがドラマの常套手段だ。

そして最後のインリアンと沐梨花(ムー・リーホワ)の同盟。これは最悪だろ。ジーホンを憎んでる二人が手を組んだら、もう逃げ場がないじゃないか。ジーホンは故郷でやっと手がかりを見つけそうだけど、すぐそこに最大の危機が迫ってる。ハラハラするなんてもんじゃないよ。

つづく