あらすじとネタバレ
逃亡者リー・インリアン
リー・インリアン、あの男が逃げた。シェン・ジーホンが用意した地下牢にいたはずなのに。精神的に追い詰められて、おかしくなっていた。それでも壁に壊せそうな場所を見つける執念はすごい。穴を掘って、まんまと脱走しやがった。
インリアンが向かった先は、ジン・ジンシュエの家。彼女の部屋に、ボロボロの姿で隠れていた。ジンシュエは彼を見つけて、もう心配でたまらない様子。インリアンは彼女を最後の命綱みたいに見てる。まあ、他に頼れるやつもいないんだろう。
かくまう女、ジン・ジンシュエ
ジンシュエはインリアンを必死で看病する。傷口を手当てして、服も着替えさせる。インリアンの方は、ジーホンが追ってくるんじゃないかとビクビクしてる。完全に疑心暗鬼だ。ジンシュエは使用人のほとんどに休みを与えた。インリアンをかくまうため、信頼できる侍女の小桃(シャオタオ)だけを残す。徹底してるよな。
その頃、スートゥー・ウェイリエンがジンシュエを訪ねてくる。でもジンシュエは実家に帰ったと嘘をつかせて会おうとしない。ウェイリエンは、ジンシュエに会えないのが辛くてたまらない。完全に失恋モードだ。
悪魔の取引
インリアンは部屋に閉じこもっているだけじゃ満足できない。池英山(チー・インシャン)に会って、もう一度のし上がろうと考えてる。ジンシュエはその体で無理よと止める。今の彼はまともな判断ができない。するとインリアンは、とんでもないことを言い出した。ウェイリエンを呼び出して、手伝えと言うんだ。
ジンシュエは怒りながらも、結局インリアンの言う通りにする。愛って怖いよな。ウェイリエンに電話をかける。もちろんウェイリエンは、ジンシュエの声を聞いて飛んできた。でも部屋で待っていたのは、憎きインリアンだった。
インリアンはウェイリエンに取引を持ちかける。自分の計画を手伝ってくれたら、ジンシュエとお前をくっつけてやる、と。ジンシュエの好みは、本人より俺の方が分かってる、なんて言い出す始末。ウェイリエンは当然キレる。ジンシュエは見る目がない!と。でも、好きな女のためなんだ。インリアンに言いくるめられて、結局この汚い取引をのんでしまう。ウェイリエン、お前ってやつは…。
ジーホンとミー・ランの静かな時間
ジーホンは、ウェイリエンがジンシュエに呼び出されたと聞いて、すべてを察する。インリアンがジンシュエの家にいることを確信した。彼は焦る様子もない。
ジーホンはミー・ランと一緒にいた。彼はミー・ランに静かに教える。人は獣とは違う。絶対に人を殺してはいけないと。ミー・ランはまだその意味を完全には理解できない。それでも素直にうなずいた。外の騒がしさとは対照的に、二人の間には穏やかな時間が流れていた。
感想
今回の主役は、間違いなくリー・インリアンという男のどうしようもなさと、それに振り回される人たちだ。彼は自分のことしか考えていない。助けてくれたジンシュエの気持ちも、彼女を愛するウェイリエンの気持ちも、全部自分の再起のための道具としか見ていない。ここまでくると、もはや清々しいほどのクズっぷりだ。
一番かわいそうなのはスートゥー・ウェイリエンだろう。好きな女に会えると思って飛んでいったら、その女が必死でかくまっている恋敵が待っている。おまけに彼女とくっつけてやるから手伝えなんて言われるんだ。普通なら殴って終わりだ。でも、彼はその取引をのんでしまう。ジンシュエへの愛が深すぎて、判断が狂ってしまった。見ていて本当に切ない。
ジンシュエも大概だ。インリアンがどんな人間か分かっているはずなのに、愛しているからすべてを許してしまう。この盲目的な愛が、結局は自分も周りも不幸にしていく。
そんなドロドロした人間関係の中で、シェン・ジーホンとミー・ランのシーンだけが唯一の救いだった。ジーホンがミー・ランに人間としての道を説く場面は、このドラマの良心みたいに感じたよ。
つづく