暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)は、昭明(ジャオミン)と名乗る謎の男に捕らえられてしまう。昭明は彼女との間に深い因縁があることをほのめかし、過去の出来事を語り始める。謝雪臣(シエ・シュエチェン)は暮懸鈴を救い出すため、昭明が仕掛けた幻の世界に立ち向かう。

一方、彼らがいない間に碧宵宮は襲撃を受け、壊滅的な被害を負う。傅瀾生(フー・ランシェン)の両親である傅淵停(フー・ユエンティン)と段霄蓉(ドゥアン・シャオロン)は瀕死の状態に陥り、傅瀾生はつらい選択を迫られることになる。

謝雪臣は仲間を裏切った人物と対峙し、敵である何羡我(フー・シエンウォー)の真の目的を知る。物語の根幹を揺るがす衝撃の事実が次々と明らかになり、登場人物たちの運命が大きく動き出す。

「千輪桃花~永遠に咲き誇る愛~」あらすじネタバレ25話

昭明(ジャオミン)の幻、明かされる過去

暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)が目を覚ますと、目の前に昭明(ジャオミン)と名乗る男がいた。昭明は彼女の顔をじっと見つめる。自分が長い間、大切に育ててきたのに、何も覚えていないのかと問いかける。

昭明の記憶が過去へと飛ぶ。そこにいたのは、暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)そっくりの女。彼女は阿珠(アージュ)という名の混沌珠だった。昭明は、人皇として罪を犯した。天意に従い、阿珠(アージュ)は彼を熔淵の底に封印した。彼女は上古の神器、混沌珠。時空を司る存在だった。昭明が私欲のために神を殺したことを見過ごせなかったんだ。

時は現在に戻る。昭明は目の前の暮懸鈴を見て、どう復讐してやろうかと考える。彼は暮懸鈴を地面に押し倒した。かつてあれほど高みにいた神女が、今やこの血陣からさえ逃れられない。昭明は彼女に命乞いをしろと迫る。

暮懸鈴はきっぱりと言い放った。自分は混沌神女じゃない。ただの暮懸鈴だと。あなたの言うことなんて何も知らないし、命乞いもしない。その強い瞳に、昭明は一瞬ためらう。そこに、謝雪臣(シエ・シュエチェン)が駆けつけた。

昭明は謝雪臣(シエ・シュエチェン)を見て笑う。お前も俺の一部だ。俺から分離した、ただの破片にすぎないと。謝雪臣が武器の均天を構える。昭明が均天を呼ぶと、武器は主を変えたかのように姿を変えた。その瞬間、暮懸鈴は気づく。ここはまだ昭明が作り出した幻の中だと。二人はなんとか幻境から脱出する。昭明のまた会おうという声が響いた。

碧宵宮の悲劇

幻から出た二人が見たのは、ひどい有様だった。碧宵宮は壊滅的な被害を受けている。傅淵停(フー・ユエンティン)と段霄蓉(ドゥアン・シャオロン)の夫妻は、虫の息だった。謝雪臣は最後の法力を使い、二人を一時的に目覚めさせる。それは回光返照。死ぬ直前の、最後の輝きだ。

息子の傅瀾生(フー・ランシェン)が両親のもとに駆け寄る。傅淵停(フー・ユエンティン)と段霄蓉(ドゥアン・シャオロン)は、息子に最後の言葉をかけた。これからは一人で強く生きていけと。もうそばにはいてやれない。傅瀾生(フー・ランシェン)は泣きながら両親の手を握る。夫妻は、自分たちは最後まで体面を保ちたいから、部屋を出て行ってくれと頼んだ。

傅瀾生が部屋を出る。二人きりになった部屋で、傅淵停は妻の髪を梳かし始めた。死を待つのは嫌な気分だな、と彼が言う。二人は静かに言葉を交わしながら、ゆっくりと息を引き取った。傅淵停は妻をベッドに寝かせると、その隣に横たわり、後を追うように逝った。

裏切りの理由と新たな企み

謝雪臣は、裏切り者である江離(ジャン・リー)、つまり傅滄漓(フー・ツァンリー)と対峙する。なぜ何羡我に忠誠を誓うのか。傅滄漓(フー・ツァンリー)は答えた。何羡我は、人族と霊族が調和して暮らせる世界を約束してくれたと。妻の秀秀と娘の阿宝(アバオ)のためなら、何でもするつもりだった。

その時、娘の阿宝(アバオ)が飛び出してきた。お父さんは私たちのためにやったんじゃない、自分のためだと泣き叫ぶ。自分は暮懸鈴たちと一緒にいる方が好きだった。お父さんのせいで、傅瀾生はパパとママを失ったんだと。傅滄漓は言葉を失う。

彼は謝雪臣に白状した。何羡我は天梯を開こうとしている。それ以上のことは知らない。そこに傅瀾生が駆け込んでくる。高秋旻(ガオ・チウミン)の姿が見えないと。その頃、高秋旻(ガオ・チウミン)は南胥月(ナン・シューユエ)に連れ去られていた。

今回のエピソード、ぶっちゃけどうだった?

今回はとにかく傅淵停と段霄蓉夫妻の最期が胸に刺さったよ。息子の傅瀾生との別れも辛いけど、その後の夫婦二人だけの時間が本当に切ない。夫が妻の髪を梳かしながら、静かに最期を迎えるシーンは、美しくて、残酷で、涙なしには見られなかった。こういう丁寧な人間ドラマが、この作品のいいところだよね。

それと、物語の核心が一気に動いた。昭明っていう新キャラが出てきて、暮懸鈴の前世が彼を封印したっていう過去が明らかに。しかも謝雪臣が昭明の破片だって?もう頭が追いつかない。ただの善悪の話じゃない、複雑な因縁が絡み合ってるのが分かってきた。裏切り者の傅滄漓も、家族のためっていう動機があって、単純に憎めないのがまたつらい。娘に全否定されるシーンは、見ていて心が痛んだよ。悲しい出来事が続いたけど、物語の深みが増した重要な回だったね。

つづく