万仙陣の結界が破れ、謝雪臣(シエ・シュエチェン)は一人で修復に向かう。彼の身を案じる暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)も、危険を承知で後を追うことを決意する。一方、混沌珠の行方を追う者が暗躍し、事態はさらに複雑な様相を呈していく。
暮懸鈴は、この危機を乗り越えるため、師である桑岐(サン・チー)と対峙する。彼女のまっすぐな言葉は、復讐心に囚われた彼の心に、予期せぬ変化をもたらすことになる。時を同じくして、碧宵宮では過去の因縁が引き金となり、大規模な反乱が発生。物語は二つの場所で同時に大きく動き出し、緊迫感に満ちた展開を迎える。
「千輪桃花~永遠に咲き誇る愛~」あらすじネタバレ24話
結界の危機、それぞれの思惑
万仙陣の結界を修復するため、謝雪臣(シエ・シュエチェン)は一人で向かう。暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)はそれが心配でたまらない。いてもたってもいられず、南胥月(ナン・シューユエ)の力を借りて彼を追うことにした。
その頃、謝雪臣(シエ・シュエチェン)は朽仙閣の閣主と戦っていた。閣主は謝雪臣を振り払い、暗域へと姿を消す。閣主の狙いは桑岐(サン・チー)だった。混沌珠のありかを聞き出そうとする。今の桑岐(サン・チー)は、素凝曦(スー・ニンシー)と静かに暮らしたいだけ。閣主の頼みをきっぱりと断った。諦めた閣主は、星沉谷の他の生き残りを探すことにする。あいつらも何か知っているはずだと考えたわけだ。
一方、暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)は結界の修復地で謝雪臣と合流する。二人の力だけでは、どうにもならない。暮懸鈴は一つの決断をした。師である桑岐に助けを求めに行く。謝雪臣は彼女の身を案じる。相手はあの桑岐だ。危険すぎる。それでも暮懸鈴は、桑岐は自分を傷つけないと信じていた。
師弟の絆、悲しい決断
暮懸鈴は桑岐の前に立った。暗族が人間界へあふれ出そうとしている。なんとかしてほしいと必死に訴える。桑岐は冷たく言い放つ。暗域は強者がすべてを支配する世界だ。お前も長くいて分かっているだろうと。
それでも暮懸鈴は引かない。あなたにだけは、家族のような温かさを感じていたと伝える。私の師匠はあなただけ。あなたも同じ気持ちのはず。だから、私を傷つけることはない。そう信じていると。
その言葉が、桑岐の固く凍った心を溶かした。彼は暮懸鈴を強く抱きしめる。こんな言葉が聞けるなんて、と。そして桑岐は、自分の内丹を取り出し、暮懸鈴に渡した。俺はもう引き返せない。多くの過ちを犯した。でも、お前にはまだ道がある。桑岐は初めて暮懸鈴に会った日を思い出していた。彼女の中に、もし自分に子供がいたら、という姿を重ねていたのかもしれない。
内丹を受け取った暮懸鈴は意識を失う。桑岐は愛する素凝曦(スー・ニンシー)を抱き、思い出の場所へと向かう。彼女と出会った頃を回想しながら、静かにどこかへ去っていった。
虚空海の封印、そして新たな火種
目を覚ました暮懸鈴は、悲しんでいる暇はないと自分を奮い立たせる。彼女は虚空海へ向かった。不思議なことに、謝雪臣も同じ場所に来ていた。二人の考えは同じだった。虚空海を凍らせて、暗族の侵攻を食い止める。二人は桑岐の内丹の力を使い、見事に虚空海を氷で封印した。
その頃、碧宵宮では大変なことが起きていた。阿宝(アバオ)の父である江離(ジャン・リー)が、捕らえられていた霊族を解放し、反乱を起こす。段霄蓉(ドゥアン・シャオロン)と傅淵停(フー・ユエンティン)は深手を負い、傅瀾生(フー・ランシェン)によって地下牢へ避難させられる。だが、江離(ジャン・リー)はそこまで追ってきた。彼は、傅淵停(フー・ユエンティン)が自分の父を殺したと叫ぶ。
段霄蓉(ドゥアン・シャオロン)が真実を明かす。江離の父が傅淵停を殺そうとした。それを知った祖父が、江離の父を殺したのだ。その場に阿宝(アバオ)も現れる。彼女は江離に向かって言う。あなたは私のお父さんじゃない。私の知ってるお父さんは、そんな悪い人じゃない。
虚空海を封印し、立ち去ろうとする暮懸鈴と謝雪臣。その耳に、またあの不気味な声が聞こえてきた。
第24話の感想、ちょっと語らせて
いやあ、今回は泣かされたよ。特に桑岐のシーン。ずっと孤独で、復讐のためだけに生きてきた彼が、最後に救われた感じがした。暮懸鈴のまっすぐな言葉が、彼の心を動かしたんだよね。悪役だったけど、ただ憎しみだけで動いていたわけじゃない。彼の中にも愛情とか、誰かと繋がりたいっていう気持ちがあった。それが分かって、すごく切なくなった。自分のすべてを暮懸鈴に託して去っていく姿は、もう涙なしには見られない。
一方で、碧宵宮のほうも一気に話が動いた。江離の復讐劇が始まって、こっちも目が離せない展開。隠されていた過去の真実が明らかになって、人間関係がさらに複雑になってきた。一つの回で、感動的な別れと、ドロドロの復讐劇が同時に進むんだから、情報量がすごい。でも、だからこそ見ごたえがあった。それぞれのキャラクターが背負っているものが重くて、物語にどんどん深みが増していく。
つづく


