皇北霜(こう・ほくそう)は、護衛の霍擎雲(かく・けいうん)がただの用心棒ではないと見抜き、彼への警戒を強める。霍擎雲(かく・けいうん)もまた、ある目的のために皇北霜(こう・ほくそう)を探り始める。一行の内部で侍女の反発が起きるなど、旅は序盤から不穏な空気に包まれる。そんな中、皇北霜一行は砂漠一の美女を狙う山賊、若問(じゃくもん)の一味に襲撃されてしまう。皇北霜は交渉を試みるが、若問(じゃくもん)の要求は非情なものだった。絶体絶命の危機に陥った彼女たちに、逃れる術はあるのか。
「漠風吟(ばくふうぎん) 偽りの公主、熱砂の愛」あらすじネタバレ2話
腹の探り合い、どっちが上手?
まず動いたのは、あの謎多き護衛、霍擎雲(かく・けいうん)だ。あいつ、厄娜泣(やくなき)部族が持つお宝『大漠奇卷』が目当てらしい。いきなり本性見せてきたな。
皇北霜(こう・ほくそう)の寝床がほつれてるのに乗じて、わざと自分の傷を見せつけやがった。心配した皇北霜(こう・ほくそう)は、彼を自分の天幕に招き入れて薬を塗らせる。霍擎雲(かく・けいうん)はしめた!とばかりに荷物を漁り始める。でもな、皇北霜(こう・ほくそう)は全部お見通しだった。
彼女は霍擎雲(かく・けいうん)の行動に気づいていた。でも、あえて知らないふりをしたんだ。肝心の『大漠奇卷』はとっくの昔に別の場所に隠してある。一枚上手だったのは皇北霜の方ってわけだ。この女、ただの姫じゃないぞ。
姫と侍女、それぞれの正義
一行の中で、ちょっとしたトラブルが起きる。侍女の果児(かじ)が仕事をサボって、他の侍女たちと遊んでやがった。皇北霜はそれを見つけてブチギレ。鞭を取り出して、誰が首謀者か問い詰める。
追い詰められた果児は、ついに本音をぶちまけた。奴婢の身分なんてうんざりだ!なんで好きでもない相手と結婚するために、こんな危険な旅をしなきゃいけないんだ!ってな。
それに対する皇北霜の言葉がまたいい。彼女は、この旅が厄娜泣部族全員の命を救うための使命だと説く。その上でここから先へ進むか、残るか。自分で決めろと突き放す。甘いだけじゃない、厳しいリーダーの顔を見せたんだ。
最悪の出会い、山賊の襲撃
皇北霜は、霍擎雲を警戒していた。あいつの身なりからして、ただの用心棒じゃないと見抜いてたんだ。だから、彼の酒に薬を盛って、一行だけでこっそり出発しようと計画する。
でも、霍擎雲はその酒を飲んでいなかった。全部、寝たふり。恐ろしい男だよ。
計画はそれだけじゃなく、もっと最悪の形で崩れる。山賊の若問(じゃくもん)の部隊が、ついに一行に追いついたんだ。砂漠一の美女を一目見た若問(じゃくもん)は、ニヤリと笑う。
皇北霜は、持っている食料も宝もすべて差し出すから見逃してくれと交渉する。でも若問(じゃくもん)は、宝も、そして皇北霜自身もよこせと言い放つ。交渉は決裂。一行は全員捕まって、山賊のアジト死風区に連れて行かれちまった。
薬と裏切り、それぞれの夜
一行がアジトに連行される混乱の中、霍擎雲は動いていた。彼はこっそり後をつけ、山賊たちが略奪に夢中になっている隙に、まんまと『大漠奇卷』を盗み出した。目的は達成したわけだ。
でも、あいつは皇北霜を見捨てなかった。
アジトでは、若問が皇北霜に薬入りの酒を無理やり飲ませようとする。心も体も支配する、ヤバい薬だ。その瞬間、背後から若問を襲ったのが霍擎雲だった。
彼は薬の効果が出始めた皇北霜を抱えて、必死に逃げる。砂漠に転がり落ちた二人。薬のせいで皇北霜は錯乱状態に陥り、寒さに震えながら霍擎雲に体を寄せる。でも、ふと我に返った彼女は、彼を突き飛ばした。そして、自分を正すために氷のように冷たい川へ入っていく。そのまま意識を失って、川に沈んでしまった。
もちろん、霍擎雲がすぐに飛び込んで彼女を助ける。目覚めた皇北霜に、彼は解毒作用のある薬草を差し出す。皇北霜はそれを拒んだ。その薬草を飲むと、7日間も眠り続けてしまう。雲沛(うんはい)への旅を遅らせるわけにはいかない。彼女の覚悟は本物だ。
一方、山賊のアジトも大変なことになっていた。皇北霜が気絶する直前、あの薬入りの酒を若問に飲ませていたんだ。薬が効いてきた若問の前に、侍女の果児が現れて色目を使う。でも若問は興味なし。そこに、逃げようと相談していた格心薇(かく・しんび)が通りかかる。若問は彼女を部屋に連れ去った。格心薇(かく・しんび)は抵抗するどころか、逆に若問を挑発し、二人は一夜を共にしてしまう。こっちの展開も、どうなるか分からなくなってきたぜ。
第2話の感想
いや、2話目から情報量が多すぎだろ。息つく暇もなかったな。霍擎雲の目的は分かったけど、あいつが結局何者なのか、まだ全然見えない。ただのお宝ハンターじゃないよな。皇北霜を助けたのは、ただの気まぐれか、それとも何か別の理由があるのか。そこが気になる。
皇北霜の強さも際立ってた。ただ守られるだけのお姫様じゃない。頭も切れるし、覚悟も決まってる。侍女に反発された時も、力だけじゃなく言葉で場を収めた。かと思えば、薬で錯乱して弱い部分を見せたりもする。このギャップがいいんだよな。
山賊の若問も、ただのゲスな悪党って感じでもないし、最後の格心薇(かく・しんび)の行動にはマジで驚いた。彼女も何か企んでるのか?敵も味方も、誰も彼も一筋縄じゃいかない。それぞれの思惑が絡み合ってて、見ていて飽きないぜ。アクションもサスペンスもてんこ盛りで、完全に引き込まれた回だった。
つづく