あらすじとネタバレ
ついに最終回か。最後まで本当に色々あったよな、このドラマ。じゃあ、最後の物語を一緒に見ていこうか。
流砂に消えた霍擎雲(かく・けいうん)
霍擎雲(かく・けいうん)は、二人で砂漠をさまよっていた。そこに呉将軍(ごしょうぐん)の追っ手が現れる。多勢に無勢だ。霍擎雲は皇北霜(こう・ほくそう)を守るため、一人で敵を引きつける。必死の抵抗でなんとか呉将軍(ごしょうぐん)を倒した。でも、その直後、彼の足元は流砂に飲み込まれていく。あっという間に姿が見えなくなった。
残された皇北霜は、その場に崩れ落ちて泣き叫ぶ。彼を想い、ただ悲しく笛を吹くことしかできなかった。初っから重すぎる展開だ。
皇北霜は、霍擎雲が残した遺書を開く。そこには彼の本当の出自が書かれていた。そして、皇北霜と出会い、愛した日々のこと。手紙の最後には、一つの約束が記されていた。俺のことは忘れて、君はしっかり生きてくれと。
那戦(なせん)の非情な罠
一方、雲沛(うんはい)の那戦(なせん)。あいつは霍擎雲が死んだと聞いて、ほくそ笑んでいた。これで邪魔者が一人消えたってわけだ。部下の筑大人(ちくたいじん)は女一人が残っただけと皇北霜を甘く見ている。でも那戦は違った。用心深く、皇北霜を完全に潰すつもりでいる。
そのための作戦が本当に汚い。人質にしていた格心薇(かく・しんび)をエサに使う。皇北霜を雲沛(うんはい)におびき寄せて、一網打尽にする計画だ。どこまでも卑劣な男だよ、まったく。
たった一人の潜入
天都(てんと)では、霍擎雲の兄である霍言(かく・げん)斉が怒りに燃えていた。弟の仇を討つ!と、雲沛への出兵準備を進めている。皇北霜はそれを必死に止めた。今戦っても民が犠牲になるだけだと。
そんな時、知らせが届く。格心薇(かく・しんび)がまだ生きていて、那戦が皇北霜を雲沛に呼んでいる、と。皇北霜は覚悟を決めた。たった一人で敵地に乗り込むことを。これは彼女自身の戦いだ。
姉妹、最後の選択
皇北霜は、まるで鳳凰が生まれ変わったような見事な装いで雲沛に現れた。堂々と那戦の前に立つ。那戦は詔書の秘密を知るお前は生かしておけないと殺意をむき出しにする。皇北霜は動じない。あんたの大漠統一、私が手伝ってやると、とんでもない提案で揺さぶりをかける。
那戦は、人質の格心薇を連れてこさせた。そして約束をあっさり破る。お前たち姉妹のうち、どちらか一人が死ねと言い放った。若問(じゃくもん)の形見である刀を、二人の間に投げ捨てる。本当に最悪の男だ。
格心薇はその刀を見て、若問(じゃくもん)を思い出し、覚悟を決めた顔になる。皇北霜が刀を拾い、妹に渡す。二人が斬り合うフリをして、那戦が油断した瞬間を狙った。格心薇が那戦に斬りかかる。皇北霜も骨笛で攻撃を加えた。不意を突かれた那戦だが、最後の力で格心薇の胸を刀で貫いた。
格心薇は倒れながらも、満足そうだった。若問に出会えたから後悔はないと言い残して。悲しいけど、見事な最期だった。
死んだはずの男
瀕死の那戦が助けを呼ぶ。でも、もう遅い。周りの兵は、すべて皇北霜が事前に寝返らせていた者たちだった。
そこに、ありえない人物が現れる。死んだはずの霍擎雲だ。那戦は恐怖のあまり血を吐いて崩れ落ちる。実はこれ、霍擎雲の仮面をつけた沙曲(さきょく)だった。皇北霜が仕組んだ完璧な作戦だ。沙曲(さきょく)が本物の詔書を読み上げると、那戦は衝撃と怒りで完全に息絶えた。
こうして大漠に平和が戻った。皇北霜は沙曲の演技を褒める。彼が仮面を外した、その時だ。
なんと、それは本物の霍擎雲だった。彼は生きていたんだ!流砂に飲まれた後、密かに助け出されていたらしい。このどんでん返しには、さすがに驚いた。
物語の最後。格心薇は亡くなる前に、若問との子を無事に出産していた。名前は若安(じゃくあん)。そして皇北霜と霍擎雲は、二人で大漠を旅しながら、その知識で民を助けていく。最高のハッピーエンドだ。
最終回の感想
いやあ、見事な最終回だったな。正直、霍擎雲が流砂に消えた時はマジかよって声が出た。主役が最終回の冒頭で死ぬなんて、あまりにもあんまりだと思ったから。でも、それが全部フリだったとは。最後の最後で生きてたのか!って叫ばせてくれる展開は、やっぱり見ていて気持ちがいい。ちょっと都合が良すぎる気もするけど、ドラマなんだからこれくらい夢があったっていいよな。
格心薇と若問の物語も、悲しいけど美しく完結した。彼女が那戦に一矢報いて、愛する人の後を追うように逝くシーンは、この最終回のハイライトの一つだ。那戦の小物感あふれるやられっぷりも、見ていてスカッとした。知略で追い詰めて、最後は恐怖で絶命させるっていう皇北霜のやり方が完璧だった。愛と復讐、策略のすべてが詰まった、大満足のフィナーレだったよ。



