あらすじとネタバレ
流砂の底で明かされた真実
話は、格心薇(かく・しんび)が流砂に足を取られるところから始まる。若問(じゃくもん)が彼女を助けようと追いかける。だが、二人とも流砂に飲み込まれてしまった。
気がつくと、そこは地下の鍾乳洞。若問(じゃくもん)は足を怪我している。隣では格心薇(かく・しんび)が意識を失っていた。彼はすごく心配する。水がなくて彼女の命が危ないと考えたんだ。若問(じゃくもん)はためらわずに自分の手のひらを刀で切る。その血を彼女の口元に運んで飲ませようとした。
その時、格心薇(かく・しんび)が目を覚ます。彼女は若問を突き飛ばした。若問は彼女の口元が濡れているのに気づく。何かの皮がふやけている。まさかと思ってそれを剥がすと、出てきた顔は皇北霜(こう・ほくそう)だった。そう、若問と一緒に落ちたのは、格心薇になりすました皇北霜(こう・ほくそう)だったんだよ。マジかよ。
皇北霜(こう・ほくそう)は助けてくれた若問に礼を言う。大漠奇巻を手に入れたら、必ずあんたを助けると約束した。彼女は、かつて容若(ようじゃく)もこの鍾乳洞に落ちたのかもしれないと推測する。
鍾乳洞の再会と裏切りの記録
その頃、本物の格心薇と霍擎雲(かく・けいうん)は二人の足跡を追っていた。彼らも鍾乳洞の中へ入っていく。地面に血の跡を見つけて、格心薇は若問の身を案じ、彼の名前を大声で叫んだ。
洞窟の中で、ついに4人は合流する。霍擎雲(かく・けいうん)は若問に薬を渡して、早く手当てしろと言う。仲間って感じがいいよな。皇北霜は探索を続ける。そして、ついに祭壇のような場所で大漠奇巻の緑洲篇を見つけ出した。
ただ、見つけたのはそれだけじゃない。机の上には血が付いた遺書があった。皇北霜は、やっぱり容若がここに来ていたと確信する。若問はその事実を知って、心を揺さぶられる。
皇北霜はその遺書の内容を大声で読み上げた。そこには衝撃の事実が書かれていた。大漠奇巻の由来。そして、那啓達(なけいたつ)が砂漠を旅する前に、養子の那戦(なせん)に街の管理を任せたこと。だが那戦(なせん)は宦官と結託し、養父である那啓達を毒殺したこと。とんでもない裏切りがここで明らかになった。
絶望の逃避行、そして訪れる最悪の結末
その声を聞きつけたのが、当の本人、那戦(なせん)だ。彼は部下を連れて現れる。全員ここで口封じにしてやると笑った。容若の骸骨と一緒にここで眠れ、なんて言い放つ。
霍擎雲(かく・けいうん)の兵士に、深入りするなと警告する。でも那戦はためらう兵士を斬り捨てた。そして、霍擎雲たちを殺せば重い褒美をやると命令する。
その瞬間、鍾乳洞が再び大きく揺れた。岩が崩れてくる。その混乱に乗じて、一行は二手に分かれて逃げ出した。霍擎雲と皇北霜。そして、若問と本物の格心薇。二組のカップルがバラバラになってしまったんだ。
霍擎雲と皇北霜はなんとか出口を見つけて脱出する。一方、若問と格心薇も必死に出口を探していた。格心薇は、ここから出られたら中原へ行きたいと願う。若問はわざと行きたくないなんて強がってみせる。
やっと出口を見つけたけど、そこはよじ登るのが難しい崖だった。若問は格心薇を背負って崖を登る。途中で足を滑らせて落ちそうになった。格心薇をかばって、若問はまた怪我をしちまうんだ。
なんとか外に出た二人。でも、砂漠を歩いて出る体力はもうない。そこに運よく(いや、悪くか)雲沛の兵士たちが現れる。若問は彼らを倒し、馬を手に入れた。
砂に散った命と守れなかった約束
那戦たちは馬の蹄の跡を追ってきた。若問は追っ手の存在に気づく。彼は格心薇に、先に救援を呼びに行くよう言って一人で残った。彼女を守るためだ。
すぐに那戦が若問に追いつく。若問は自分の仲間が殺されたことを知り、怒りに燃える。復讐しようと立ち向かうけど、多勢に無勢だ。彼は那戦の部下たちにめったうちにされ、重傷を負ってしまう。
そこへ、格心薇が戻ってきた。彼女は那戦に、若問を助けてくれと懇願する。那戦は彼女に土下座して許しを乞えと言った。若問は絶対に許さないと叫ぶ。
でも、格心薇は愛する人を救うために膝をついた。彼女は土下座したんだ。だが、那戦は平気でその約束を破る。そして若問に矢を放ったんだ。
若問は死ぬ直前、格心薇が自分の子供を身ごもっていると知る。彼は、その事実を知って、安らかに彼女の腕の中で息絶えた。格心薇は泣き叫ぶ。二人の出会いや思い出が頭をよぎる。これが現実だと信じられない。
那戦は、悲しみにくれる格心薇を捕らえた。そして彼女を雲沛に連れ帰り、城門の上に縛り付けて吊るし上げたんだ。
第25話の感想:いや、マジかよ…って声出たわ
今回は本当に言葉を失った。前半で皇北霜の正体がバレたり、那戦の過去の悪事が明らかになったり、いろいろあったはずなのに、最後の展開が強烈すぎて全部持っていかれた。若問、めちゃくちゃいい奴だったじゃないか。格心薇を守るためにボロボロになって、最後まで戦って。本当にカッコよかった。
それだけに、那戦のやり方が許せない。土下座までさせた上で約束を破って殺すなんて、人の心がないのかよ。彼の非道さが際立つ回だった。
一番つらいのは、格心薇が妊娠していたことだ。若問が最後にそれを知って息絶えるシーンは、あまりにも残酷すぎる。二人にだって幸せな未来があったはずなのに。脚本、鬼かよって本気で思った。若問と格心薇のカップルが好きだったから、この結末は本当にきつい。
最後の、格心薇が城門に吊るされるシーンは絶望しかなかった。ここからどうやって逆転するんだよ。もう感情がぐちゃぐちゃだ。ただただ、呆然としてしまった。
つづく


