あらすじ(ネタバレあり)
一夜の護衛、縮まる距離?
毒を盛られた一件で、月令(ユエリン)はさすがに身の危険を感じる。この北朔(ほくさく)の宮廷、ヤバい奴らしかいない。彼女は周時予(ジョウ・シーユー)に助けを求める。自分を守ってほしい、と。具体的には、今夜、自分の部屋で寝てくれと頼む。もちろん床で。時予はそれを受け入れる。眠りについた月令(ユエリン)を見ながら、彼はこれまでのことを思い出す。彼女をこんな面倒な争いに巻き込んでしまった。時予の心に、ほんの少し罪悪感が芽生える。
弟、ボロボロで到着
そこに、月令の弟の星熠(シンイー)がやっと都にたどり着く。長い旅路で体はボロボロ。すっかり乞食みたいな格好だ。側近の臨木(リンムー)が慌てて事情を説明する。月令は弟が無事だっただけで十分。何も咎めなかった。腹ごしらえを終えた星熠(シンイー)が、姉にこれからのことを聞く。月令は答える。まだ皇帝に会えていないから、国には帰れない。今帰ったら戦争になる。すべてが無駄になってしまう、と。
宮廷は大荒れ、丞相の横やり
その頃、朝廷ではとんでもないことが起きていた。丞相の周景淵(ジョウ・ジンユエン)が都に帰ってきたんだ。こいつがまた厄介な男でさ。いきなり剣を持ったまま朝議に現れる。皇帝も周りの圧力に負けて、それを許すしかなかった。和親の話になると、丞相は言い放つ。東瑜(とうゆ)みたいな小国と和親なんてありえない、と。だったら、その公主は北王の周時予(ジョウ・シーユー)にくれてやれ、と提案する。南王の周智玄(ジョウ・ジーシュエン)も何か言いたそうだったけど、もう手遅れ。皇帝も丞相の言う通りにするしかなかった。
逃げるしかない!
月令の嫁ぎ先が、朝のうちに皇帝から北王に変わってしまった。時予はこの展開を冷静に見ていた。丞相は一見、自分を味方しているように見える。でも、腹の中では何か企んでいる。時予はそのことを見抜いていた。実際、丞相の狙いは別にあった。もし月令が北王府で死んだら、その罪はすべて時予がかぶることになる。邪魔な時予を消すための策略だった。一方、月令は勅命を受けて呆然とする。自分が北王に嫁がされることになった。弟の星熠は、皇妃から王妃への格下げだと激怒する。月令も逃げ出すことを考えた。でも、侍女の阿史那珠(アシナ・シュ)の安否がわからない。下手に動いて戦争になったら、もっと大変なことになる。数日後、別の侍女・芊芊(チエンチエン)が到着し、阿史那珠(アシナ・シュ)は無事だと伝えてくれた。これで心置きなく逃げられる。月令は逃亡計画の実行を決意する。その計画を弟と話しているところを、時予の側近・臨木(リンムー)に盗み聞きされてしまう。
南王の残念な作戦
月令を諦めきれない南王・周智玄(ジョウ・ジーシュエン)。側近の楊旭(ヤン・シュー)が、ある作戦を授ける。チンピラに月令を襲わせて、そこを自分が助ける英雄救美だ。これで月令を惚れさせて、自分に嫁ぎたいと言わせる魂胆。ちょうど星熠が月令に街へ行こうとせがんでいた。周智玄はチャンスとばかりに作戦を実行する。チンピラを追い払うまでは計画通り。でも、月令は彼の腕前に感心して、手合わせを申し込む。結果、周智玄は月令にボコボコにされた。目の周りにはくっきりアザが二つ。なんとも情けない姿に。
全員集合?風月閣の夜
周智玄は気を取り直して、時予を風月閣という店に誘う。花魁の蘇念(スー・ニエン)の舞を見ようというわけだ。時予は興味がなかった。でも臨木から、月令が逃げる前に風月閣へ行くらしいと聞かされる。彼は誘いに乗ることにした。風月閣では、花魁の蘇念(スー・ニエン)が舞台に上がる。それを見た星熠が、彼女の顔に見覚えがあることに気づく。和親の旅の途中、自分に解毒薬をくれた女刺客だ。月令は弟の話を信じない。その頃、時予は周智玄の顔のアザを見て笑っていた。月令は店の中を歩き回るうち、二人の役人の会話を耳にする。彼らは北王府の帳簿について何か話していた。月令はその言葉を聞き逃さなかった。
この回の感想、ちょっとだけ
いやあ、今回は一気に話が動いたね。丞相っていう超大物が登場して、宮廷のパワーバランスがぐちゃぐちゃになった。時予の立場もかなり危うくなってきた感じ。月令の嫁ぎ先がサイコロみたいに転がされるのも、見ていてハラハラする。本人の意思、ゼロだもんね。一番笑ったのは、南王の周智玄。あの英雄救美作戦、ベタすぎる上に、まさかの返り討ち。月令の方が強いっていうのが最高に痛快だった。あの顔のアザは傑作だよ。それから、いろんな伏線が張られ始めたのも見どころ。月令の逃亡計画、風月閣に現れた謎の女刺客、そして北王府の帳簿の話。点と点がどう繋がっていくのか、すごく気になる。時予が月令に少しずつ情みたいなものを感じ始めてるのも良い。この二人の関係がどう変わっていくのか、そこが一番の楽しみかな。
つづく