上元節の夜、ついに康平王(こうへいおう)と伍顯兒(ごけんじ)の謀反計画が実行に移される。千秋閣では伍顯兒が皇帝を待ち構え、宮中では康平王が天下を覆そうと動き出す。一方、葉平安(よう・へいあん)は彼らの陰謀の決定的な証拠を掴むが、絶体絶命の窮地に立たされる。敵と味方が入り乱れ、思いがけない人物の協力も得ながら、平安は最後の戦いに挑む。宮殿と千秋閣、二つの場所で同時に進む策略の応酬。果たして平安は謀反を阻止し、全てに決着をつけることができるのか。それぞれの正義と野望が激しくぶつかり合う、息をのむ最終回。

「掌心」あらすじネタバレ最終回・30話

最終決戦の火蓋が切られる

裏切りとまさかの共闘

上元節の夜。伍顯兒(ごけんじ)は千秋閣で宴の準備を進めてる。もう自分が天下を取った気満々で、かなり浮かれてる感じだ。でも、その会話が盗み聞きされてるなんて、夢にも思ってないんだよな。

その頃、あの嫌な役人だった厲俊(れい・しゅん)が動いてた。伍由敬(ごゆうけい)をこっそりつけてたら、怪しい塩屋に行き着いたんだ。中に入ると、店の主人に気絶させられて、塩袋の下に隠された地下道を発見する。

地下に降りたら、そこには大量の硫黄。これ、火薬の材料じゃん。そこに康平王(こうへいおう)がぬっと現れる。俺の仲間になれよって厲俊(れい・しゅん)を誘うんだ。でも厲俊は俺は陛下にしか忠誠を誓わねえって一蹴。お前、ちょっと見直したぞ。

そしたら次の瞬間、背後からグサッ。え、マジかよ。部下の三刀が裏切って厲俊を刺した!味方だと思ってたやつが一番ヤバいってパターンか。

康平王(こうへいおう)は三刀に厲俊の始末を命じる。三刀は死んだと思った厲俊を池に捨てようとするんだけど、ここで厲俊が目を開けて反撃!死んだフリからのカウンターで、見事に三刀を返り討ちにする。こいつ、ただのしぶとい役人じゃなかったな。

そこに元賀生(げんがせい)と霓裳(げいしょう)が到着。地下道で葉平安(よう・へいあん)を助け出して、ついでに重傷の厲俊も一緒に連れ出す。平安は医者だからって、敵だったはずの厲俊を手当てするんだ。これが平安なんだよな。

皇帝、一枚上手

厲俊が全部ぶちまける。康平王が兵を集めて、火薬を作って、謀反を企んでるって。平安たちは急いで郭寺卿に知らせようとするけど、康平王が放った刺客に囲まれちまう。

ここで厲俊が男を見せるんだ!平安と霓裳(げいしょう)を逃がすために、たった一人で刺客たちを食い止める。もう完全に味方じゃん、こいつ。

その頃、千秋閣では伍顯兒(ごけんじ)がほくそ笑んでた。右羽林軍が到着して、平安を捕まえたっていう偽の報告を信じ込んじゃってる。計画は完璧だって思ってるんだ。

宮殿に攻め込んだ康平王も、勝利を確信してた。でも、目の前に現れたのは、いるはずのない左羽林軍の将軍、許昭。なんでお前がここに?って康平王の顔が全てを物語ってる。

ここからが種明かしタイムだ。皇帝は全部お見通しだった。千秋閣に送り込んだのは、邙溝の人間を兵士に化けさせた偽の軍隊。伍顯兒を油断させて、本物の軍は皇帝をがっちりガードしてたわけ。康平王、完全に詰んだな。

頼みの綱だった息子の伍安康(ごあんこう)も、謀反には加わらなかった。百里も離れた場所で兵を止め、兵符を朝廷に返上したっていう手紙が届く。康平王は自分の負けを悟って、その場で自決。あっけない最期だった。

夢と現実の果て

炎に消えた女帝の野望

伍顯兒はまだ知らない。宮殿から上がった花火を見て、父親が勝ったと勘違いしてる。もう有頂天で、自分が女帝にでもなった気分だ。

そこに平安が現れる。霓裳が琵琶を奏でて、その音で鈴の音を隠しながら、伍顯兒に入夢の術をかけるんだ。

夢の中で、伍顯兒は龍の衣をまとって、心の奥底にあった野望を全部しゃべる。でも、夢から覚めた彼女を待っていたのは、非情な現実だった。

平安が静かに告げる。あんたの父親はもう死んだよって。信じられないって顔から、全てを失った絶望の顔へ。伍顯兒は完全に壊れて、玉座に向かって火を放つ。

千秋閣に仕掛けられてた火薬が、一気に爆発する!その瞬間、元少城(げん しょうじょう)が飛び込んできて平安を抱え、燃え盛る閣から外の水の中へダイブ。ギリギリセーフ。いや、主人公補正がすごい。

彼女が選んだ死と未来

事件は終わった。でも、平安は元少城(げん しょうじょう)に会って、ある頼み事をするんだ。私は火事で死んだことにしてほしいって。

皇帝のそばにいれば、一生掌心使っていう道具として生きることになる。彼女はそれを拒否して、自分の人生を自分でコントロールすることを選んだんだ。

元少城はその願いを受け入れる。彼は皇帝の前で、今回の功績で右相への昇進を打診されるけど、それを断って季青天を推薦する。

それから、平安が望んでいた塩の制度改革を皇帝に奏上して、認めさせる。これで民は自由に塩を売買できるようになった。ちゃんと平安の想いを継いでるんだよな。

皇帝も馬鹿じゃない。平安がなぜ死を選んだのか、その賢さで全部察してる。彼女がもう掌心使でいたくないことを理解して、その死を静かに受け入れた。誰かの手のひらの上で生きるんじゃなく、自分の心に従って生きる。平安は、最後の最後でそれを手に入れたんだ。

このエピソードの感想

最終回、マジで情報量が多すぎて頭が追いつかなかったよ。でも最高に面白かった。一番グッときたのは、やっぱり厲俊だな。最初は本当に嫌な奴で、早く退場しないかなって思ってたのに、最後は命がけで平安を助けるんだから。彼の退場シーンは、正直ちょっと泣けた。人間って一面だけじゃ分からないもんだよな。

康平王と伍顯兒の親子は、結局、皇帝の手のひらの上で踊らされてただけだった。特に伍顯兒が夢の中で皇帝になって、現実を突きつけられて崩れ落ちるシーンは圧巻だったな。彼女の巨大な野望と、その裏にある脆さが一気に見えた感じがした。

そして平安の選択だよ。皇帝の道具として生きるんじゃなく、自分の人生を生きるために死を選ぶ。この決断が重い。ただのハッピーエンドで終わらせない、このドラマらしいビターな余韻がたまらない。元少城が彼女の意志を尊重して、彼女の死後の世界で彼女の願いを叶えていくっていうのも、すごくいい関係性だと思ったよ。

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