春節を前に実家へ帰省したホー・スーイエ。しかし、父親との関係は冷え切っており、自分の部屋には見知らぬ親子が住んでいるなど、気まずい状況に置かれる。親戚の集まりでも孤立し、孤独感を深めていく。一方、シェン・シーファンは同僚や家族と穏やかな年末を過ごしていた。大晦日の夜、父親との口論で深く傷ついたスーイエは、思わずシーファンに電話をかける。その寂しそうな声から彼の状況を察したシーファンは、彼を元気づけるための、ある行動に出る。離れた場所にいる二人の心の距離が、少しずつ変化していく様子が描かれる。

「素敵な恋の咲かせかた」あらすじネタバレ14話

気まずすぎる実家

もうすぐ春節。スーイエはプレゼントを抱えて実家に帰省する。でも、空港に出迎えた父親のホー・ションとの空気は最悪。会話もそこそこに家に連れてこられたら、もっと最悪な事態が待っていた。

なんと、スーイエの部屋に見知らぬ親子が住んでいたんだ。父親の病院で働く王看護師とその息子らしい。離婚して住む場所がないからってことみたいだけど、普通、息子の部屋に他人を住まわせるかね? スーイエは何も言わず、一階の客室で休むことにする。この時点で、もう帰りたくなっただろうな。

親戚一同が集まる食事会も、針のむしろ状態。スーイエは父親側の親戚とほとんど面識がない。だから一人、ポツンとテーブルに座るしかない。そんな彼をよそに、父親は王看護師の世話を焼いて甲斐甲斐しく動いている。その光景を見て、スーイエは昔のことを思い出す。自分の母親がスープをこぼしただけで親戚に責められた時、夫である父はただ冷たく見ていただけだった。今の光景と比べると、あまりにも皮肉だよね。

大晦日の夜、二人の距離

一方、シェン・シーファンはホテルで同僚たちと餃子パーティー。みんなでワイワイ言いながら写真を撮ったりして、すごく楽しそう。この対比がまた、スーイエの孤独を際立たせるんだよな。

その夜、スーイエの家では父親との衝突が起きる。酒が入った父親が、いつもの説教を始めた。まず家庭を築けとか俺が用意した心臓外科の道を選ばず、なぜ中医学なんてとか。これにスーイエがキレた。成功して新しい家族も手に入れたくせに、今さら偽善者ぶって俺を呼び戻すな。言い返す言葉もない父親。もう、この親子関係は修復不可能なレベルかもしれない。

そんな時、シーファンはスーイエの友人ジャオ・ゾー経由で届いた新年の挨拶メッセージにようやく気づく。どう返信しようか迷った挙句、かわいいスタンプを一つ送った。このシーファンのちょっとした気遣いが、後で大きな意味を持つことになる。

画面越しの誕生日

スタンプを受け取ったスーイエは、シーファンに電話をかける。電話口の声は、明らかに落ち込んでいて寂しそう。シーファンもそれを敏感に察知する。ぎこちない会話が続くけど、お互いに切るのが名残惜しい感じが伝わってくる。

電話を切った後、シーファンはハッとする。その日はスーイエの誕生日だった。父親さえ忘れていた誕生日。シーファンはすぐに行動を起こす。なんと、スイスロールで即席のバースデーケーキを作ったんだ。ロウソクを立てて、ビデオ通話越しにハッピーバースデーを歌う。

願い事をして、画面に向かって息を吹きかけて。シーファンはそう言って、スーイEの代わりにロウソクを吹き消す。このサプライズに、スーイエがどれだけ救われたか。彼は感動して、思わず旧暦の三日には戻ると約束する。シーファンの顔にパッと笑顔が広がる。二人は窓の外に鳴り響く爆竹の音を聞きながら、一緒に新しい年を迎えた。

翌朝、スーイエは朝食も食べずに家を出る。自転車に乗って、近所のお年寄りたちのために無料の往診に出かけた。彼の優しさと医師としての信念が表れる行動だ。その帰り道、彼は小豆を見つけて買い込む。きれいに洗って、天日で干して、瓶に詰める。シーファンへのプレゼントにするつもりなんだ。この不器用な愛情表現が、たまらなく良いよね。

今回の感想

いやー、今回は本当にグッときたな。スーイEの実家の気まずさは、見てるこっちの胃が痛くなるレベルだった。父親の身勝手さには、正直イラっとしたよ。自分の価値観を押し付けて、息子の選んだ道を否定して、挙句の果てに誕生日まで忘れるなんて。そんな中で、唯一スーイエの誕生日を覚えていた祖父とのビデオ通話シーンは、短いけどすごく泣けた。

でも、この回のMVPは間違いなくシーファンだね。彼女の機転と優しさには脱帽だよ。落ち込んでいるスーイエの声色を察して、即席のケーキで誕生日を祝ってあげるなんて、普通できることじゃない。物理的な距離はすごく離れているのに、心の距離は一気に縮まった。あのビデオ通話のシーンは、このドラマの中でも屈指の名場面だと思う。

そして最後の小豆のシーン。シーファンのために、黙々とプレゼントを準備するスーイエ。彼の不器用だけど真っ直ぐな愛情が伝わってきて、胸が温かくなった。甘い言葉なんてなくても、行動で示す。彼のそういうところが、本当に魅力的だ。切なくて、でもすごく温かい、最高の回だった。

つづく