留学準備を進めるシーファンの日常は、親友との推し活や恋人スーイエとの時間で満たされていた。その幸せな日々の裏で、シーファンの母親の体に病気が見つかる。母親は娘に心配をかけまいと、その事実を隠すことを決意。そして、娘の恋人である医者のスーイエにだけ真実を打ち明け、秘密を守ってほしいと頼む。何も知らずに未来を夢見るシーファンと、彼女に言えない重い秘密を抱えてしまったスーイエ。二人の関係に、静かな試練が訪れようとしていた。

「素敵な恋の咲かせかた」あらすじネタバレ25話

今回は前半のラブコメ感と後半のシリアスな展開の落差がすごい。ジェットコースターなんて言葉じゃ足りないくらい、感情が揺さぶられる回だったよ。

推し活に夢中な彼女と、ヤキモチ妬きの彼氏

話はシーファンが働くホテルから始まる。昼休み、シーファンに一本の連絡が入った。ある超人気俳優がヴィラを予約したいらしい。その俳優は、なんと親友シアンヤーの推し。これは大変なことになるぞ。

案の定、俳優がホテルにやって来た日、フロントのディン・ウェイはもう大興奮。チェックイン業務をしながらも、チラチラ見てはニヤけてる。その気持ち、痛いほどわかるよ。

その夜、シーファンとシアンヤーは二人で俳優のドラマを見て大盛り上がり。隣には彼氏のスーイエとリン・イーシェンがいるのに、お構いなしだ。男二人は面白くない。めちゃくちゃ不機嫌な顔で、お互いを褒め合って慰めてる。なんだか可愛いじゃないか。

特にスーイエの嫉妬は筋金入りだ。真夜中に一人でソファに座り、その俳優のドラマを研究し始めた。恋のライバルの分析ってわけか。あげく、シーファンの気を引こうとして、ドラマの女優をすごく綺麗だねなんてわざとらしく褒める。シーファンもちょっとムッとして、スーイエの作戦は半分成功かな。

勢いに乗ったスーイエは、ドラマの男女がイチャつくシーンを真似しようと企む。でも、シーファンは全く気づかない。完全にスルーだ。スーイエの計画は空振りに終わり、気まずそうに部屋に戻っていく。ドンマイ、スーイエ。

シーファンの知らないところで、忍び寄る影

そんなコメディみたいな日常の裏で、シーファンは着々と留学の準備を進めていた。ビザの書類を整理していると、ふと母親の引き出しが目に入る。中には、留学費用が振り込まれた銀行カードがあった。母親の愛情に、シーファンの胸は熱くなる。

ただ、その母親の様子が少しおかしい。健康診断を終えてから、どうも元気がないんだ。実は、乳腺の検査結果が良くなかった。母親はそれを娘に隠そうと決める。検査報告書をキッチンの隅にそっと隠した。

スーイエに託された、重すぎる秘密

母親はシーファンにも父親にも内緒で、一人で病院へ向かった。頼った相手は、娘の恋人である医者のスーイエだ。スーイエは検査報告書を見て、深刻な表情になる。彼は母親を落ち着かせ、もっと詳しい検査が必要だと伝えた。

結果は、乳腺腫瘍。良性か悪性かを判断するために、さらに検査が必要になる。スーイエは一瞬、シーファンに伝えようとスマホを手に取る。でも、メッセージを打ち込んでは消し、結局送れなかった。

母親はスーイエに懇願する。病理結果が出るまで、どうか娘には秘密にしてほしい。心配をかけたくない、と。スーイエは母親の強い意志に負け、その約束を受け入れた。重すぎる秘密を、一人で抱え込むことになったんだ。

その後、父親も妻の病気を知らされる。突然の悪い知らせに言葉を失い、彼の目には涙が浮かんだ。

嘘で固められた手術

娘に真実を隠すため、両親は嘘をつく。お母さんの職場で、隣の市へ研修に行くことになった父親も授業のスケジュールを調整し、付き添うことにした。シーファンは、その嘘を少しも疑わない。

翌朝、父親は母親に付き添って入院した。スーイエが手術を担当する周主任を手配し、すべてを段取りする。両親はスーイエに深く感謝した。そして、自分たちがいない間、シーファンのそばにいてやってくれと頼んだ。

手術当日。父親は手術室の前で、落ち着かない様子で待ち続ける。スーイエは廊下の長椅子に座っていた。彼は、昔自分の母親の手術を待っていた時のことを思い出していた。

やがて周主任が手術室から出てくる。腫瘍は悪性だった。幸い、転移はない。ただ、再発を防ぐために、切除範囲を少し広げる必要があるという。ここで父親は選択を迫られる。乳房を温存するか、全切除するか。父親は迷い、助けを求めるようにスーイエを見た。そして、できる限り温存してほしい、と伝えた。

秘密はいつまで守れるのか

両親からほとんど連絡がない。シーファンは少し不機嫌になっていた。スーイエは適当な理由をつけて、彼女の疑いをなんとかごまかす。

その頃、病院で偶然にもリー・ジエがシーファンの両親を見かけた。なぜシーファンが一緒にいないのか、彼は不思議に思う。スーイエはリー・ジエに事情を打ち明けた。

話を聞いたリー・ジエは、はっきりと言った。シーファンは当事者だ。知る権利がある。こんな風に蚊帳の外に置かれるべきじゃない、と。その言葉は、スーイエの胸に突き刺さる。彼自身も、シーファンに伝えるべきかずっと悩んでいたからだ。スーイエは黙り込んでしまう。

第25話の感想

前半の、推し俳優に盛り上がる女子たちと嫉妬する彼氏っていうラブコメ展開が嘘みたいだ。後半、物語は一気に重苦しい空気に包まれたね。シーファンの母親の病気という、誰もが目を背けたくなる現実が突きつけられた。

一番つらい立場なのは、間違いなくスーイエだろう。医者として、恋人として、そして一人の人間として、本当に難しい判断を迫られている。母親の娘を心配させたくないという気持ちも痛いほどわかる。でも、リー・ジエが言うように、何も知らないシーファンが一番可哀想だ。この秘密は、いつか必ず彼女を傷つける時限爆弾みたいに見える。

父親の動揺や、スーイエが自分の過去を思い出すシーンも、この問題の根深さを物語っていた。愛する人を思うからこそついてしまう嘘。その嘘が、さらに大きな悲しみにつながらないことを祈るしかない。今回は本当に胸が苦しくなる回だったよ。

つづく