第1話一夜にして奪われた全て

あらすじ:父の帰りを待つ少年

物語の主人公は、稚奴(ジーヌー)っていう賢い少年だ。彼の親父、蒯铎(クァイ・ドゥオ)は国の重要な建築プロジェクトを任されてる技術者のトップ。稚奴はそんな親父をめちゃくちゃ尊敬してる。自分も親父みたいになりたくて、こっそり自宅の地下に秘密の通路を掘っちゃうくらいには才能と行動力がある。

ある日、街は戦争に勝って帰ってきた英雄、平津侯・莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)の凱旋パレードで大盛り上がり。稚奴は、出張中だった親父もこのタイミングで帰ってくるんじゃないかと思って、人混みの中を探しに行く。

そこでちょっとした事件が起きる。稚奴はあるお姫様の馬車に乗り込んじゃって、怒らせちまうんだ。それがきっかけで馬が暴走して、パレードはめちゃくちゃに。この時はただの子供のイタズラが起こした事故にしか見えなかった。

稚奴は、この騒ぎの中で出会った男から衝撃的なことを聞かされる。お前の親父は、工事現場の崩落事故で死んだって。もちろん稚奴は信じない。信じられるわけないよな。

悲しみと混乱の中、家に帰った稚奴。その夜、信じられないことが起きる。死んだはずの親父、蒯铎(クァイ・ドゥオ)がボロボロの姿で帰ってきたんだ。

ネタバレ:地獄の幕開け

親父の蒯铎(クァイ・ドゥオ)は死んでなんかいなかった。ただ、とんでもないモノを見つけてしまったんだ。話は少し遡る。蒯铎が監督してた工事現場で、巨大な岩を砕いたら謎の洞窟が出現した。蒯铎が中を調べに行くと、そこは巨大な迷宮だった。一番奥には怪しく光る宝が一つ。蒯铎がそれに近づこうとした瞬間、ゾンビみたいな連中に囲まれる。彼はそこから命からがら逃げてきたってわけだ。

家族との再会を喜ぶ時間なんてない。蒯铎は妻と稚奴にすぐに都を脱出するぞと告げる。信頼する弟子たちも叩き起こして、夜逃げの準備を始めた。

手遅れだった。家はとっくに平津侯・莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)の兵隊に包囲されてた。昼間の凱旋パレードの英雄が、夜には殺戮者に変わる。莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)の目的は一つ。蒯铎が洞窟から持ち出した宝だ。

蒯铎が知らないと突っぱねると、莊蘆隱は部下に合図する。弟子たちが一人、また一人と斬り殺されていく。稚奴は壁に掘った秘密の通路の隙間から、その全てを見ていた。

妹の月奴(ユエヌー)が見つかり、人質に取られる。稚奴を守るため、兄貴分の弟子・狗剩(ゴウション)が俺が蒯铎の息子だ!と叫んで身代わりに殺された。マジで男だよ、あいつは。

それでも蒯铎は屈しない。莊蘆隱は容赦なく、妹の月奴の命を奪った。母親も抵抗むなしく殺される。

目の前で家族も弟子も全て失った蒯铎は、ついに観念したフリをする。宝は隠した。お前のような奴には絶対に渡さない。そう言い残すと、兵士の武器を奪って自らの命を絶った。死ぬ間際、隠れている稚奴に生きろと目で合図を送って。

稚奴は声も出せずに泣き崩れる。たった一晩で、彼の世界は完全に破壊された。

莊蘆隱たちは蒯铎の屋敷に火を放ち、全てを盗賊の仕業に見せかけた。密道にいた稚奴は煙に巻かれて意識を失う。もうダメかと思われたその時、一人の仮面の人物が現れて、彼を炎の中から救い出した。復讐の物語が、ここから始まる。

第1話の感想:初回から容赦なし!

いや、マジでキツい初回だった。普通、ドラマの第1話って、もう少し希望とかキャラクターの楽しい日常とか見せるもんじゃないのか。このドラマは違う。主人公がまだほんの子供なのに、目の前で家族と仲間が皆殺しにされる地獄を全部見せる。この一切容赦しないスタイルが、逆にこの先どうなっちまうんだって強烈に引き込まれる要因になってる。

莊蘆隱の非道っぷりは本当にすごい。国の英雄っていう表の顔と、目的のためなら女子供も平気で殺す裏の顔。このギャップが恐ろしい。ここまで憎たらしく見えるのは、役者の演技がうまい証拠だよな。

短い出番だったけど、稚奴の身代わりになった狗剩には心を打たれた。彼の覚悟がなかったら、稚奴はあの場で死んでた。彼の死は絶対に無駄にしちゃいけない。

これから稚奴がどうやって生き延びて、知識と賢さを武器に、あの巨大な権力を持つ莊蘆隱に復讐していくのか。それがこの物語の核になるんだろう。謎の宝の正体、稚奴を助けた仮面の人物の目的。気になることが多すぎる。とにかく、心をえぐられるような強烈なスタートだった。

つづく