ついに最終回! あらすじと結末(ネタバレ全開)

いやー、ついに終わっちまったな、『蔵海(ザンハイ)伝』。最終回、色んなことが一気に片付いた。早速、何が起きたか話していくぜ。

捕らわれた蔵海(ザンハイ)、暴走する趙秉文(ちょう へいぶん)

蔵海と香暗荼(シアン・アン・トゥー)は、癸璽(きじ)が隠された聖地でついに瘖兵(いんぺい)の正体を突き止めた。これで一件落着かと思いきや、聖地から出た途端、荘之行(ジュアン・ジーシン)と趙秉文(ちょう へいぶん)にガッチリ包囲される。完全に待ち伏せされてたわけだ。抵抗もできず、二人は捕まってしまう。

趙秉文は、蔵海を売った荘之行(ジュアン・ジーシン)を新しい皇帝の世子に推薦する。荘之行は驃騎将軍に出世だ。趙秉文は荘之行に、冬夏王庭を完全に潰せと命令する。兵力が足りない? 大丈夫、すぐに用意してやるってさ。その兵が何なのか、この時はまだ誰も知らない。

蔵海は趙秉文の前に引きずり出される。そこで裏切った荘之行と再会。蔵海は当然、ブチギレて罵倒する。でも荘之行は悪びれる様子もない。庄家を復興させるためだなんて開き直る始末。もう救いようがないな、こいつは。

趙秉文は、蔵海が持っていた例の小冊子を奪い取る。そこに書かれた方法で、癸璽の毒液を抽出。それを罪のない冬夏の労働者たちに飲ませるんだ。労働者たちは次々と凶暴な怪物、つまり瘖兵に変わっていく。趙秉文は、実験台になった彼らをあっさり殺害。マジで人の心がない。

ここで趙秉文はあることに気づく。小冊子が1ページ破り取られている。彼は蔵海にその内容を吐けと迫る。蔵海は瘖兵はただの怪物だ。制御なんてできないとだけ言って、趙秉文の野心を諦めさせようとする。でも、趙秉文は聞く耳を持たない。破られたページにこそ、瘖兵を操る方法が書かれていると信じて疑わないんだ。

聖地での直接対決、そして趙秉文の最期

趙秉文は真実を確かめるため、自ら聖地へ向かうことを決める。荘之行が護衛を申し出る。その頃、香暗荼(シアン・アン・トゥー)は一足先に冬夏へ戻っていた。趙秉文の本当の狙いは冬夏の壊滅だと王に警告する。でも、王は香暗荼が王位を狙っていると疑い、全く信じない。話が通じなくて、見てるこっちがもどかしくなる。

聖地に着いた趙秉文は、蔵海を案内役にする。蔵海はここに入ったら戻れないかもしれないと警告するけど、趙秉文は止まらない。蔵海は仕方なく彼を聖地の奥深くへ連れて行く。

趙秉文は癸璽を元の場所に戻し、再び毒液を溜める。そして蔵海に、その毒液を飲めと命令する。追い詰められた蔵海は、ついに破り取ったページについて口を開く。その内容は、この聖地の壁画に描かれている、と。

趙秉文は壁画を食い入るように見る。でも、何も見つけられない。蔵海は繰り返す。瘖兵は制御できない。

その頃、外では異変が起きていた。荘之行が、趙秉文の部下たちと斬り合いを始めていたんだ。荘之行が香暗荼を逃したことがバレていたらしい。激しい戦いが始まる。

聖地の中では、蔵海が動く。彼は、趙秉文が作り出した冬夏の瘖兵たちを呼び寄せる。怪物に囲まれた趙秉文はパニックに陥る。彼は自分の体が剣で貫かれる幻覚を見る。恐怖に狂い、結局、誰にも殺されることなく、自分自身の恐怖に殺された。なんともあっけない、自業自得の最期だった。

荘之行が戦っているところに、香暗荼が冬夏の兵を率いて助けに来る。形勢は一気に逆転。趙秉文の部下は全滅する。香暗荼が聖地に駆け込むと、癸璽を手にした蔵海が出てきた。二人は何も言わずに、ただ強く抱き合った。

それぞれの旅立ち

趙秉文の悪行はすべて新皇帝の知るところとなる。皇帝は蔵海の官職を元に戻し、父・蒯铎(クァイ・ドゥオ)の名誉も回復させた。蔵海は都に戻り、皇帝と碁を打つ。皇帝は、先帝が残した木工作品をすべて燃やしてしまう。過去との決別ってことだろうな。蔵海は父の汚名がそそがれたことを見届け、静かに官職を辞退する。皇帝は引き留めたけど、彼の決意は固かった。

他の人たちも、それぞれの道へ進む。六初(リウ・チュー)の墓参りを済ませ、都を去った。香暗荼は学問の府で子供たちに文字を教えている。そこで蔵海と再会し、二人は一緒に都を出て行く。観風(グアンフォン)と拾雷(シーレイ)は、蔵海が残してくれたお金を元手に、彼を追いかけることを決める。主従の関係を超えた、いい仲間だよな。

そして、荘之行。彼は一人、平津侯府に帰る。使用人たちが出迎えてくれるけど、そこに家族の姿はもうない。すべてを取り戻すためにすべてを失った。彼の後ろ姿が、この物語の虚しさを一番物語っていたかもしれない。

物語の最後、蔵海と香暗荼は都の城門に立つ。初めて都に来た日の自分たちを思い出す。香暗荼が蔵海!と呼びかける。彼はハッと我に返り、新しい人生へと歩き出す。

最終回、ぶっちゃけどうだった?

ラスボスだった趙秉文の最期は、正直ちょっと拍子抜けだった。もっと壮絶なバトルがあるかと思ったからな。でも、自分の野心が生んだ幻覚に怯えて死ぬっていうのは、彼らしいというか、ある意味一番残酷な罰だったのかもしれない。権力に溺れた人間の末路って感じがしたよ。

一番心に残ったのは、やっぱり荘之行の結末だ。彼は家名を再興するという目的を果たした。でも、そのために友を裏切り、多くのものを犠牲にした。結果、手に入れたのは誰もいないだだっ広い屋敷だけ。彼の孤独な後ろ姿は、復讐の虚しさを痛いほど伝えてきた。このドラマがただの勧善懲悪じゃないってことを示してるよな。

その中で、蔵海と香暗荼がすべてを捨てて二人で旅立つっていう終わり方は、唯一の救いだった。復讐の連鎖から解放されて、やっと自分の人生を歩き始める。これが見たかったんだよ、俺は。権力争いの果てに何も残らない。でも、その瓦礫の中からでも、新しい道は見つけられる。そういうメッセージを受け取ったよ。

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