子宝に恵まれると噂の山寺に、祈願のために訪れた羅疏香(ルオ・シューシャン)。しかし、その寺には訪れた女性たちを陥れる、恐ろしい秘密が隠されていました。

次々と襲いかかる危機を、彼女は類まれな知恵と度胸で切り抜けていきます。果たして、羅疏香は寺に渦巻く悪の陰謀を暴き、無事に生還できるのでしょうか。

手に汗握る展開と、聡明なヒロインの活躍から目が離せない、痛快な物語の幕開けです。

「錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実」あらすじネタバレ1話

子宝祈願に訪れた怪しい寺

物語は、山奥にひっそりと佇む古刹から始まります。そこには、子宝を授けてくれると評判の送子師尊がいるのだとか。

藁にもすがる思いで、多くの女性たちがこの寺を訪れていました。

偽りの姉妹、羅疏香と金描翠(ジン・ミャオツイ)

主人公の羅疏香(ルオ・シューシャン)は、義理の姉・金描翠(ジン・ミャオツイ)と共に、険しい山道を越えてその寺へやって来ます。もちろん、目的は子宝祈願です。

しかし、この寺、なんだか様子がおかしいんですよね。本堂に入るには、用意された柔らかい靴に履き替えなければなりません。さらに、師尊の弟子・拜月(はいげつ)に、金銀の装飾品をすべて差し出すよう命じられてしまいます。

少し怪しい雰囲気を感じつつも、二人は指示に従うしかありませんでした。

渡された謎の仙丹

師尊と対面した羅疏香は、結婚3年、金描翠(ジン・ミャオツイ)は5年経っても子供ができないと悩みを打ち明けます。すると師尊は、二人に仙丹と称する薬を授けました。

これを飲んで部屋で祈れば、願いが叶うというのです。しかし、この仙丹こそが、この寺の恐ろしい計画の始まりでした。

師尊の弟子による襲撃

その夜、事件が起こります。羅疏香の部屋に、弟子の拜月が忍び込んできたのです。

彼は仙丹で意識が朦朧としているはずの羅疏香を襲おうとします。しかし、羅疏香は必死に抵抗し、彼の肩に深い爪痕を残しました。

機転を利かせた羅疏香の取引

拜月は、羅疏香が薬を飲んでいないことに気づき激怒します。追い詰められた羅疏香でしたが、ここからの切り返しが本当に見事でした!

彼女はとっさに自分は丁家の侍女だと嘘をつきます。そして、女主人をここに連れてくるから、その人を妊娠させてほしいと驚きの提案を持ちかけたのです。

自分が女主人に成り代わるための計画だと語り、拜月を巧みに味方につけようとします。師尊に搾取され不満を抱いていた拜月は、この話に乗り、二人は協力関係を結ぶのでした。

一方、金描翠も別の弟子に襲われていましたが、彼女もまた必死の抵抗で難を逃れます。この寺の目的は、仙丹で女性たちを惑わし、弟子たちの子供を身ごもらせることだったのです。とんでもない話ですよね。

潜入捜査官・羅疏香の正体

まさにその時、県丞の陳梅卿(チェン・メイチン)と、新任役人の韓慕之(カン・ボシ)が役人たちを率いて寺に踏み込みます。

韓慕之(カン・ボシ)は弟子たちの服を脱がせ、羅疏香と金描翠がつけた傷跡を発見。追い詰められた師尊は、すべて弟子の拜月が勝手にやったことだと罪をなすりつけます。

ここで、まさかの事実が明らかになりました。羅疏香の正体は、遊郭で働く妓女錦囊(きんのう)だったのです。

そして、彼女は韓慕之(カン・ボシ)の依頼を受け、この寺の悪事を暴くために潜入捜査をしていたのでした!すべては、この寺のせいで投身自殺を図った女性を救ったことから始まった計画だったんですね。

隠し通路から救出された女性たち

羅疏香の案内で寺を捜索すると、隠し通路が次々と見つかります。そこには、監禁されていた大勢の女性たちがいました。

さらに師尊の部屋からは、不正に蓄えた大量の財宝まで発見されます。これで万事休すかと思われましたが、師尊はまだ諦めていませんでした。

最後の攻防と事件の結末

師尊と弟子たちを連行しようとしたその時、羅疏香が突然その場に倒れ込みます。韓慕之は彼女を心配し、一行の出発を翌朝に遅らせることにしました。

しかし、これもすべて羅疏香の作戦でした。彼女が倒れたのは、陳梅卿(チェン・メイチン)に援軍を呼びに行かせるための時間稼ぎだったのです。

人質になった羅疏香

翌朝、山を下りる一行の前に、師尊を助けようと山賊が現れます。追い詰められた師尊は、羅疏香を人質に取り、逃げようとしました。

韓慕之は、自分が身代わりになると申し出ます。その一瞬の隙を突き、陳梅卿(チェン・メイチン)が放った矢が師尊を射抜きました。見事な連携プレーで、事件はついに解決へと向かいます。

事件後、韓慕之は報酬を渡そうとしますが、羅疏香はそれを断ります。彼女が願ったのはただ一つ、自分を身請けしてほしいということでした。彼女は遊郭で、もうすぐ初めて客を取る儀式を控えていたのです。

第1話の感想

いやあ、第1話からものすごく濃密でしたね!ただの子宝祈願の話かと思いきや、まさかの潜入捜査もので、完全に意表を突かれました。

特に主人公の羅疏香が最高にかっこいいです。悪党に襲われる絶体絶命のピンチでも、冷静に状況を分析して取引に持ち込むなんて、並大抵の度胸じゃできません。賢くて強い女性、大好きです。

韓慕之との関係も気になりますよね。事件解決のパートナーから、今後はどんな関係に発展していくのでしょうか。彼女の身請けしてほしいという願いが、切なくて胸に刺さりました。

つづく