美宝の隣に住むのは、極度の対人恐怖症で引きこもりの人気小説家・呉明月(ウー・ミンユエ)でした。彼女が書くファンタジー小説には、美宝や周囲の人間関係が投影されていると刑事が気づきます。小説の中で描かれる魔王や王女の運命が、現実の事件を解く鍵になるかもしれません。虚構と現実が交差する、ミステリアスな回です。

「摩天楼のモンタージュ~Horizon Tower~」あらすじネタバレ7話

舞い散る原稿と祥雲国の物語

管理人の謝保羅(シェ・バオルオ)が血相を変えて美宝の部屋のドアを叩いていたときのことです。隣室の呉明月(ウー・ミンユエ)の部屋から、突如として大量の原稿用紙が窓の外へ投げ捨てられました。まるで雪のように舞う紙片。物語はここから、不思議な劇中劇へと入っていきます。

新人刑事の楊蕊森(ヤン・ルイセン)は、あるファンタジー小説に夢中になっていました。舞台は祥雲国。そこでは双子の王子と王女が生まれますが、彼らは銀色の瞳を持っていたため悪魔を呼ぶと恐れられていました。やがて魔王が封印を破り、二人を連れ去ります。王女は弟である王子を守るため、自ら魔王の妃となることを承諾するのでした。

楊蕊森(ヤン・ルイセン)が小説に没頭していると、ベテラン刑事の鍾敬國(ジョン・ジングオ)がやってきます。実はこの小説、美宝の隣人である呉明月が書いたものだったのです。彼女は家から一歩も出ない引きこもりの人気作家でした。

閉ざされた扉を開く鍵

鍾敬國の娘が警察署を訪ねてくる一幕もありつつ、二人は呉明月の自宅へ向かいます。美宝の死によって、呉明月の新作の執筆は止まっていました。しかも、美宝と呉明月はお互いの家の合鍵を持つほど親密だったのです。

呉明月の部屋を訪ねると、彼女はどこか挙動不審でした。彼女は広場恐怖症を患っており、外の世界に極度の恐怖を感じていたのです。ある日、掃除のおばさんが鼻血を出して倒れた際、パニックになった彼女を救ったのが美宝でした。呉明月にとって、美宝はまさに天使のような存在だったといいます。

しかし、彼女の証言はどこか要領を得ません。精神的に不安定な作家の言葉から真実を見つけ出すのは、一筋縄ではいかなそうです。

小説に隠されたメッセージ

鍾敬國は小説の中にヒントがあるはずだと踏み、楊蕊森(ヤン・ルイセン)に一晩でシリーズを読破するよう命じます。楊蕊森はデート中も映画館のトイレにこもって小説を読む羽目に。彼氏は不機嫌になりますが、彼が放った映画の内容は作者の実体験が投影されているという何気ない一言が、楊蕊森に閃きを与えました。

小説の中では、魔王の城で過酷な運命をたどる王女の姿が描かれています。魔王は王子の血をすすり、王女は葬魂骨という場所で重労働を強いられます。そんな王女を救ったのは、一匹の銀狐と傷ついた仙鶴でした。王女は彼らと身を寄せ合い、束の間の温かい時間を過ごします。

楊蕊森は気づきました。このファンタジー小説は、現実の事件や人間関係を映し出しているのではないかと。彼女はすぐに鍾敬國に連絡を入れます。美宝の事件の真相は、まだ発表されていない第3作目の結末に隠されていると推理したのです。

二人の傷と、踏み出した一歩

ここで過去の回想が入ります。美宝は不安に震える呉明月に、心を落ち着かせるためのペンをプレゼントしていました。

呉明月はかつて、旅行好きの活発な女性でした。しかし、インドア派の婚約者を無理やり旅行に連れ出した先で、無差別殺傷事件に巻き込まれてしまったのです。婚約者を亡くした罪悪感と恐怖から、彼女は外に出られなくなってしまいました。

そんな彼女に、美宝は優しく寄り添います。私にも人には言えない過去があるそう語る美宝の言葉には、深い闇と悲しみが滲んでいました。美宝の励ましを受け、呉明月はついに勇気を振り絞ります。美宝の手をしっかりと握りしめ、長い間閉ざされていた部屋の外へと、一歩を踏み出したのでした。

第7話の感想

劇中劇として語られるファンタジー小説が、現実の残酷さを美しくも不気味に暗喩していて引き込まれました。小説内の魔王や銀狐が、現実世界の誰を指しているのかを考えるとゾッとしますね。特に印象的だったのは、呉明月が美宝の手を借りてドアの外に出るシーン。美宝は被害者ですが、生前は本当に多くの人の心を救っていたんですね。ただの天使ではなく、彼女自身も深い傷を負っているからこその優しさが切ないです。

つづく