もう、甘さと切なさが大渋滞で、感情が大変なことになりましたよね!やっと再会できたジャンヒョンとギルチェ。束の間の穏やかな時間かと思いきや、そう簡単には幸せにさせてくれないのがこのドラマ。でも、だからこそ目が離せないんです!

今回は、そんな第15話の胸キュン&ハラハラ展開を、あらすじとネタバレ満載で語っていきたいと思います!

愛する人を引き留めるための、甘くて痛い嘘

清の皇女との賭けに勝ち、ギルチェを解放させたジャンヒョンでしたが、皇女が放った矢に射抜かれ、意識不明の重体に。ギルチェは朝鮮に帰る権利を得たものの、自分のせいで深手を負ったジャンヒョンを置いていけるはずもなく、瀋陽(シミャン)に残ることを決意します。

ギルチェの献身的な看病のかいあって、ジャンヒョンはすぐに意識を取り戻します。…が!ここでまさかの展開!愛するギルチェが朝鮮に帰ってしまうことを恐れたジャンヒョンは、なんと仮病を使うことを思いつくんです!

まだ意識が戻らない…傷が深くて、治るのに半年はかかるかも…

仲間のクジャムやヤンチュンも巻き込んでの一大芝居が始まります。ジョンジョンと離れたくないクジャムも、この作戦にはノリノリで協力(笑)。何も知らないギルチェは、眠り続ける(フリをしている)ジャンヒョンのそばで、不安と愛しさを募らせていくのでした。このあたりのコミカルなやり取りは、シリアスな展開が続く中での一服の清涼剤でしたね!

畑仕事で輝くギルチェと、見守るジャンヒョンの優しい眼差し

ジャンヒョンの看病をしつつも、ギルチェは持ち前のたくましさを発揮します。捕虜となっている朝鮮の人々のために、荒れ果てた土地を耕し、農作業を指導し始めるのです。かつて鍛冶場で培った知識を活かして農具を修理し、的確な指示を出すギルチェの姿は、生き生きとして本当に輝いていました。

そんなギルチェの姿を、ジャンヒョンはこっそり隠れて見守ります。農民たちに指示を出し、誇らしげに微笑むギルチェを見て、ジャンヒョンの口元にも幸せそうな笑みがこぼれます。彼女の笑顔を見られただけで、彼がどれだけ満たされたか…。このシーン、本当にグッときました。

やがて不毛の地は見事な収穫を迎え、朝鮮の皇太子もその成果に驚きを隠せません。豊作を祝い、歌いながら稲を刈る人々の姿は、希望そのものでした。

ついに明かされる真実と、新たな危機

収穫した作物を手に、ジャンヒョンのもとへ駆け寄るギルチェ。あなたに何かあったら、私も死ぬと泣きじゃくる彼女の言葉に、ついにジャンヒョンは目覚めることを決意します。しかし、今度は足が痛いと新たな嘘を…。どこまでもギルチェと一緒にいたい彼の気持ちが、痛いほど伝わってきます。

ようやく二人きりで話す時間を得た彼ら。ジャンヒョンは、自分が元は奴婢で、金で両班の身分を買った過去を打ち明けます。それを聞いたギルチェはそれなら私があなたを買って、ずっとそばに置けたのにと、これまで見せなかった素直な気持ちを口にするのです。

しかし、幸せな時間も束の間。二人の関係を快く思わない人物たちが動き出します。

一人は、ジャンヒョンを兄以上に慕う歌い手のリャンウム。ギルチェのために全てを捨てようとするジャンヒョンに嫉妬と絶望を感じた彼は、ついにギルチェ本人に衝撃の事実を告げます。ジャンヒョンが背中に負った大きな傷は、かつて江華島(カンファド)で、ギルチェを清の兵士から守るためにできたものだと。これまでジャンヒョンがどれだけ自分を命がけで守ってくれていたかを知ったギルチェは、ただ泣き崩れるしかありませんでした。

そしてもう一人、清の皇女がジャンヒョンの前に現れます。ギルチェを朝鮮に帰せ。さもなくば、解放した朝鮮人捕虜たちを罰すると。ギルチェに危害を加えるならお前を殺すと激昂するジャンヒョンに対し、皇女は冷たく言い放ちます。彼女を救う唯一の方法は、朝鮮に送り返すことよと…。

やっと心を通わせ始めた二人に、あまりにも残酷な選択が突きつけられたところで、15話は幕を閉じました。

『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』第15話の感想

今回のエピソードは、ジャンヒョンの仮病というコミカルな要素をスパイスにしながらも、その裏にあるギルチェへの深く切実な愛情を描き出した、非常に見応えのある回でした。愛する人を失いたくない一心で嘘をつき続けるジャンヒョンの姿は、滑稽でありながらも胸が締め付けられます。一方で、彼のそばにいることを選び、献身的に支える中で、ギルチェが初めて自分の本当の気持ちに気づき、素直になっていく過程が丁寧に描かれていた点も印象的です。農作業を通じて再び輝きを取り戻す彼女の強さには、心から応援したくなりました。

しかし、このドラマは束の間の幸せを許してはくれません。リャンウムの悲痛な嫉妬と、清の皇女という絶対的な権力者の介入により、二人の未来には再び暗雲が立ち込めます。特に、リャンウムが明かした過去の真実は、ギルチェだけでなく視聴者の心にも深く突き刺さりました。甘いラブシーンと、息をのむようなシリアスな展開のバランスが絶妙で、物語の深みを一層増していると感じます。

つづく