いやはや、第3話はとんでもない展開になりましたね!平和だったヌングン里に、ついに戦争の暗い影が忍び寄ってきました。恋模様も一筋縄ではいかず、登場人物たちの感情が激しくぶつかり合う、見ごたえ十分な回でした。
さっそく、波乱万丈の第3話の世界に飛び込んでみましょう!
嵐の前の静けさ、そして…
清の侵攻の知らせは、ソンチュ様の還暦祝いの宴の真っ只中に届きました。王様が南漢山城(ナマンサンソン)に閉じ込められたという衝撃的なニュースに、村は一瞬にしてパニックに陥ります。
そんな中、我らがイ・ジャンヒョン(ナムグン・ミン)は、どこ吹く風。戦争が始まったから逃げるとあっさり宣言し、周りを唖然とさせます。幼い頃、雨の中で父に会えず泣いていた辛い記憶がフラッシュバックするシーンもあり、彼の複雑な過去が少しずつ見えてきましたね。
なぜ民が王を救う?チャンヒョンの正論とギルチェの暴走
王の勅命が下り、村の若者たちに義兵として参戦せよとのお達しが。ナム・ヨンジュン(イ・ハクジュ)が熱く参加を呼びかける中、ジャンヒョンは民を見捨てて逃げた王を、なぜ我々が命を懸けて救わなければならない?と痛烈な一言。この言葉に、村人たちもざわめきます。彼の言葉は一見冷酷ですが、真理を突いていて、ぐうの音も出ません。
一方、ユ・ギルチェ(アン・ウンジン)は、想い人であるヨンジュンを戦に行かせたくない一心で、とんでもない行動に出ます!まずは、野蛮な敵兵の恐ろしさを吹き込んでヨンジュンの戦意を削ごうとしますが、彼は臆病者として生きるより、誇り高く死ぬと聞く耳を持ちません。
さらにギルチェは、親友のキョン・ウネ(イ・ダイン)にヨンジュンを止めるよう説得しますが、なんと二人は出征前に祝言を挙げると言い出す始末!さあ、大変です!
追い詰められたギルチェは、送別会で自分に気のあるスンヨクにプロポーズさせ、ヨンジュンの嫉妬を煽るという最終手段に!しかし、これも大失敗。ヨンジュンとウネはでは、一緒にダブル祝言をとまさかの提案。ギルチェの計画はことごとく裏目に出てしまいます。
策士チャンヒョンの暗躍と、すれ違う想い
ギルチェの窮地を救ったのは、意外にもジャンヒョンでした。彼は学者たちに武器や防具の提供を約束する代わりに、出征前の祝言を認めないよう説得。この作戦は見事に成功し、祝言は阻止されました。
しかし、ヨンジュンとウネの想いは変わりません。二人が口づけを交わすのを見てしまったギルチェ。それでも祝言は挙げないのだからと自分に言い聞かせる姿は、切なかったですね。
その後、ギルチェはスンヨクに戦場でヨンジュン様を守ってと約束させます。その会話を立ち聞きしていたジャンヒョンは、彼女を挑発。俺が戦に行ったら、口づけくらいはしてくれるか?と。怒って彼を叩くギルチェに、ジャンヒョンは蛮族が村に攻めてきた時も、その気概で立ち向かえと言い残し、護身用の刀を渡すのでした。不器用ながらも、彼なりの優しさと心配が伝わってきます。
それぞれの旅立ち、そして忍び寄る危機
そして、出征の日。義兵たちを見送る村人たちの前に、なんと武装したジャンヒョン、リャンウム、クジャムの3人が馬に乗って現れます!ギルチェは私に気を引きたくて参戦するのね!と得意満面。
しかし、ジャンヒョンはいや、逃げるんだ。道中で敵に会うと怖いから、武装しているだけと、またもや煙に巻くような発言。最後まで本心が読めません!
そんな中、ウネはジャンヒョンに、ギルチェの本当の気持ちに気づいていることを伝えます。危機が迫った時、人は頼れる相手、想いを寄せる相手に目を向けるものだと。そして、清の侵攻の知らせを聞いた時、ギルチェが見つめていたのは…ジャンヒョンだったのです。ウネはジャンヒョンに必ず生きて帰ってきてください。ギルチェと待っていますと告げるのでした。
ウネの言葉と、自分の侍女ジョンジョンの証言から、ギルチェの視線の先にいたのが自分だったかもしれないと気づくジャンヒョン。しかし、リャンウムはヨンジュン様を見ていましたよと嘘をつきます。この嘘が、今後の展開にどう影響していくのでしょうか。
その頃、ヨンジュン率いる義兵たちは、目的地に到着し狼煙を上げますが、すぐに清の軍の奇襲に遭い、ヨンジュンは頭を打たれ意識を失ってしまいます。さらに、侵略者の中には略奪目的のモンゴル兵もいるという不穏な情報も…。
平穏な日常は完全に崩れ去り、登場人物たちは過酷な運命の渦に飲み込まれていきました。
『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』第3話の感想
戦の勃発という大きなうねりの中で、登場人物一人ひとりの人間性が色濃く描き出された回でした。特に印象的だったのは、ジャンヒョンの行動原理です。彼は一見、利己的で冷笑的に見えますが、その実、誰よりも現実を冷静に見ています。王が民を捨てたという彼の言葉は、この物語の核心を突くテーマの一つになるでしょう。一方で、ギルチェの恋するがゆえの猪突猛進な行動は、危なっかしくも愛おしく感じられます。彼女の未熟さが、これから過酷な時代を生き抜く中でどう変化していくのか、見守りたくなりました。恋愛模様の甘さだけでなく、戦争の理不尽さや、それぞれの正義がぶつかり合う重厚な人間ドラマとしての深みが増し、物語の世界にさらに引き込まれました。
つづく