師であるパク・テス殺害という、身に覚えのない罪を着せられ、追われる身となってしまったオクニョ。彼女の口を封じようと、ユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンの非道な追っ手が迫ります。しかし、オクニョは一人ではありませんでした。彼女を助けようと、多くの仲間たちが命がけで奔走します。息もつかせぬ展開が続く第10話、その詳細なあらすじとネタバレをお届けします!
逃亡、そして束の間の安らぎ
捕盗庁(ポドチョン)の追っ手から、間一髪のところでオクニョを救い出したのは、商人のユン・テウォンでした。彼はオクニョを、自分が「母上」と慕う女性の屋敷にかくまいます。
その女性は、ユン・ウォニョンの正室キム氏でした。チョン・ナンジョンの策略により不遇の暮らしを強いられていましたが、心優しく、事情を知らぬままオクニョを温かく迎え入れます。
「まるで本当の母親のようだ…」
オクニョはキム氏の優しさに触れ、束の間の安らぎを得るのでした。テウォンもまた、オクニョを見つめる眼差しに特別な感情を宿していることを、キム氏は見抜いていました。
しかし、そんな穏やかな時間も長くは続きません。屋敷の下女が、街に貼り出されたオクニョの人相書きに気づき、チョン・ナンジョン側に密告してしまったのです。
仲間たちの受難と、新たな敵の影
一方、オクニョの養父チ・チョンドゥクと、スリのチョンドンは、オクニョの行方を知っていると疑われ、捕盗庁に捕らえられてしまいます。彼らは、捕盗庁従事官ソン・ジホンによる厳しい拷問を受けますが、「オクニョの居場所は知らない」と、固く口を閉ざし続けます。仲間を売るくらいなら死んだほうがましだという、彼らの義理堅さが胸を打ちます。
その頃、権力者のユン・ウォニョンは、新しい妓生(キーセン)イ・ソジョンに夢中になっていました。しかし、これもまた、ユン・ウォニョンを意のままに操ろうとするチョン・ナンジョンの策略。彼女は、自分以外の女に夫が心を移すことを決して許さず、その嫉妬深さと執念深さを見せつけます。
ついに黒幕と直接対決!
オクニョの隠れ家を突き止めた捕盗庁の兵たちが、キム氏の屋敷になだれ込みます。オクニョは武術で応戦しますが、多勢に無勢。ついに捕らえられ、絶体絶命かと思われたその瞬間でした。
「その罪人は、王命により我らが引き取る!」
現れたのは、王直属の秘密警察である体探人(チェタミン)を率いる長官、キ・チュンスでした。彼は、王の母である文定(ムンジョン)王后の命令であるとして、オクニョの身柄を確保します。
そして、オクニョはついに、この国の最高権力者である文定(ムンジョン)王后の前に引き出されるのです。
「恐れることはない。真実をありのままに話せばよい」
キ・チュンスの言葉に後押しされ、オクニョはパク・テスとの出会いから、彼が殺害された事件の真相まで、すべてを語り始めます。
「すべては、ユン・ウォニョン様の仕組んだ罠でした」
オクニョがそう告げた時、血相を変えたユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンが部屋に駆け込んできました。「そのような戯言を信じてはなりませぬ!」と叫ぶ二人。
ついに、オクニョとすべての元凶である二人が、文定(ムンジョン)王后の前で直接対決の時を迎えたのです。果たして、オクニョの声は王后に届くのでしょうか。
『オクニョ 運命の女(ひと)』第10話の感想
今回は、絶望的な状況に置かれたオクニョと、彼女を支えようとする人々の強い絆が心に残る回でした。特に、養父チ・チョンドゥクが拷問に耐えながらもオクニョを守ろうとする姿や、ユン・テウォンの献身的な優しさには、胸が熱くなりました。彼らの存在が、ただの復讐劇ではない、人間ドラマとしての深みを与えています。
一方で、ユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンの、権力のためなら手段を選ばない非道さと醜悪さが際立ち、物語の対立構造が一層鮮明になりました。
そして何より、ラストの文定(ムンジョン)王后の前での直接対決シーンは圧巻でした。オクニョが勇気を振り絞って真実を語る姿と、それを必死で揉み消そうとするユン・ウォニョンたちの姿が交錯し、強い緊張感を生み出していました。この対決が、今後の物語を大きく動かしていくことになるでしょう。
つづく