第12話は、これまで以上に陰謀が渦巻いて、息をのむような展開だったわね。チョン・ナンジョンの恐ろしさが、いよいよ本領発揮って感じ。さっそく、波乱の12話を振り返ってみましょう!

仕組まれた自殺と暴かれる陰謀

物語は、典獄署(チョノクソ)で商人のイ・ミョンウが首を吊って死んでいるのが見つかるところから始まるの。一見、自殺に見せかけられていたけど、私たちのオクニョはそれを見逃さなかったわ。

オクニョは、イ・ミョンウが左利きなのに縄の結び目が右利き用であること、そして毒を飲まされた痕跡があることから、これが巧妙に仕組まれた殺人事件だと見抜くのよ。さすが、鋭い観察眼!

でも、典獄署の主簿(チュブ)は自分の保身のために、この事実を隠蔽しようとするの。面倒なことになるのはごめんだってわけね。そして、この事件の裏で糸を引いていたのが、やっぱりあのチョン・ナンジョン!彼女は部下に命じて検視官を抱き込み、事件を「自殺」として処理させちゃうの。

彼女の狙いは、死んだイ・ミョンウを逆賊の首謀者に仕立て上げること。そうやって大きな事件を作り出すことで、王妃様の同情を買い、典獄署に収監されている夫のユン・ウォニョンを釈放させるための、恐ろしい計画だったのよ。死人に口なしとは、まさにこのことね…。

テウォンの秘密と母を狙う毒

一方、オクニョはユン・テウォンにイ・ミョンウの死を知らせるわ。テウォンはイ・ミョンウと紙の取引をするところだったけど、契約前だったのが不幸中の幸いだったみたい。

でも、本当の危機はもっと身近なところに迫っていたの。オクニョは、テウォンの母親(ユン・ウォニョンの正妻)の体調が優れないことを心配していたんだけど、その原因が侍女のミョンソンが食事に少しずつ毒を盛っていたことだと突き止めるのよ! しかもその毒は、銀の匙では検知できない特殊なもの。オクニョは典獄署にいる元宮廷医の知識を借りて、この毒殺計画を暴くの。

そして、ミョンソンの背後にいるのがチョン・ナンジョンだと確信したテウォンは、オクニョに衝撃の事実を打ち明けるわ。

「私は…ユン・ウォニョン様の庶子だ」

テウォンの実の母親は、チョン・ナンジョンの策略によって追い出され、薬も手に入らないまま病気で亡くなっていたの。今の母親は、そんな彼を実の子のように育ててくれた恩人。だからこそ、チョン・ナンジョンの非道な行いが許せないのね。

解放された巨悪と迫る魔の手

チョン・ナンジョンは、計画通りに都中に逆賊の貼り紙をばらまき、社会不安を煽ることに成功するわ。この自作自演の騒動を収められるのはユン・ウォニョンしかいないと判断した文定(ムンジョン)王后は、ついに彼の釈放を命じるの。

自由の身になったユン・ウォニョンは、待ってましたとばかりに逆賊狩りを開始。もちろん、首謀者は死んだイ・ミョンウに仕立て上げられているわ。そして、その魔の手はユン・テウォンにも…。

イ・ミョンウと会っていたというだけで、テウォンは逆賊の共犯者として捕らえられてしまうの! これは明らかに、チョン・ナンジョンとユン・ウォニョンが、目の上のたんこぶであるテウォンを排除するための罠。

オクニョは、このすべてがでっち上げだと確信。愛するテウォンを救うため、彼女はかつて自分が助けた元高官に会いに行き、文定(ムンジョン)王后への謁見を求めることを決意するのだったわ。

『オクニョ 運命の女(ひと)』第12話の感想

今回は、チョン・ナンジョンの底知れない悪意と策略家としての一面が際立つ回でした。自分の夫を助けるためなら、無関係な人間を殺して逆賊に仕立て上げることさえ厭わない。その冷徹さには、ただただ圧倒されます。彼女の行動は、物語全体に暗い影を落とし、今後の展開への不穏な空気感を高めています。一方で、オクニョとテウォンの絆がより一層深まった回でもありました。テウォンが自身の辛い過去を打ち明け、オクニョが彼の母を救おうと奔走する姿は、二人の信頼関係の強さを物語っています。悪が勢いを増す中で、二人がどう立ち向かっていくのか、その行方が強く心に残りました。

つづく