いやあ、『オクニョ 運命の女(ひと)』第13話、今回も息つく暇もありませんでしたね!チョン・ナンジョンの恐ろしさが際立つ一方で、オクニョとテウォンの絆の強さ、そして意外な人物の決断に胸が熱くなる回でした。早速、詳しく振り返っていきましょう!

逆賊の汚名と非情な拷問

物語は、チョン・ナンジョンの策略によって逆賊の濡れ衣を着せられたユン・テウォンが、捕盗庁(ポドチョン)で壮絶な拷問を受けるシーンから始まります。尋問するのは、なんとチョン・ナンジョンの娘婿になるソン・ジホン。テウォンは血を流しながらも、「お前が聞いているのはお前の声じゃない、チョン・ナンジョンの声だ」「チョン・ナンジョンの犬に成り下がってまで出世したいか」と気丈に言い放ちますが、拷問はさらに激しくなります。

その頃、オクニョはテウォンを救うため、以前「力になる」と言ってくれた内禁衛(ネグミ)のキ・チュンスに助けを求めます。この謀反騒動がチョン・ナンジョンのでっち上げであること、その証拠もあると訴えますが、キ・チュンスは「憶測に過ぎない」と冷たく突き放し、文定(ムンジョン)王后への取り次ぎを拒否。頼みの綱が絶たれ、オクニョは途方に暮れてしまいます。

二つの事件が交錯する

一方、オクニョはテウォンから頼まれていた、彼の母代わりであるユン・ウォニョンの正妻の見舞いに行きます。そこで、正妻に仕える侍女のミョンソンが何者かに襲われる場面に遭遇!間一髪で助け出したオクニョは、これが口封じのための犯行だと直感します。そう、ミョンソンこそが、正妻の食事に毒を盛るよう命じられていた実行犯だったのです。オクニョはミョンソンを典獄署(チョノクソ)の地下牢に匿い、黒幕の名を明かすよう説得を試みます。

父の決断、そして涙の再会

テウォンが絶体絶命の状況にある中、事態を大きく動かしたのは意外な人物でした。典獄署から釈放されたコン・ジェミョン商団の頭が、なんと宿敵であるはずのユン・ウォニョンの元を訪れたのです。そして、衝撃の事実を告げます。

「今、捕らえられているユン・テウォンは、大監(テガム)の息子です」

この一言に、ユン・ウォニョンは凍りつきます。かつて自分が捨てた息子が、自分の愛人であるチョン・ナンジョンの手によって殺されようとしている。彼はすぐさまチョン・ナンジョンの元へ行き、テウォンを釈放するよう激しく迫ります。

ナンジョンは「あいつは私の邪魔ばかりしてきた。母の仇だと言って私に石を投げたこともある!」と猛烈に抵抗しますが、ウォニョンの怒りは収まりません。「私がユン・ウォニョンだぞ!」と権力を誇示し、ついにナンジョンをねじ伏せ、テウォンは釈放されることになったのです。

拷問でボロボロになりながらも、なんとか生きて戻ってきたテウォン。オクニョとの再会シーンは、言葉少なながらもお互いを深く思いやる気持ちが伝わってきて、涙なしには見られませんでした。

新たな悲劇の幕開け

テウォンは助かったものの、もう一つの事件はまだ解決していません。オクニョは師であるイ・ジハムの助言を得て、チョン・ナンジョンの影響が及ばないであろう司憲府(サホンブ)の役人キム・テジョンに接触。ミョンソンを証人として引き合わせ、毒殺未遂の真相を暴こうとします。

キム・テジョンを前に、ついに覚悟を決めたミョンソンが口を開きます。「私に毒を盛るよう命じたのは…」

その瞬間、どこからか矢が放たれ、ミョンソンの胸に突き刺さるのです!目の前で証人が倒れ、オクニョの悲痛な叫びが響き渡る…という、あまりにも衝撃的なラストで13話は幕を閉じました。

『オクニョ 運命の女(ひと)』第13話の感想

今回は、権力闘争の非情さと、その中で光る人間ドラマが濃密に描かれた回でした。特に印象的だったのは、これまで悪の権化として描かれてきたユン・ウォニョンの人間的な一面です。あれほど冷酷な彼が、捨てたはずの息子のためにチョン・ナンジョンと激しく対立する姿は、まさに「血は水よりも濃し」を体現しており、物語に深みを与えていました。彼の行動が、今後の権力構造にどのような影響を与えるのか、目が離せません。

また、オクニョとテウォンの絆もより一層強固になったように感じます。互いの身を案じ、自分のことは二の次にする姿には心打たれます。しかし、ようやく一つの危機を乗り越えたと思った矢先に訪れた、あまりにも残酷な結末。悪の根は深く、一筋縄ではいかないことを改めて突きつけられました。この絶望的な状況から、オクニョたちがどう立ち向かっていくのか、固唾をのんで見守りたいと思います。

つづく