今回は、手に汗握る展開が続く『オクニョ 運命の女(ひと)』第14話のあらすじとネタバレをお届けします。悲しみと怒り、そして新たな決意が交錯する、見逃せない回でしたね!
たった一つの証言、そして永遠の別れ
前回、ユン・ウォニョンの正室(テウォンが母と慕う奥様)に毒を盛ったことを白状した下女のミョンソン。オクニョとテウォンは、彼女を役人の前に連れて行き、黒幕であるチョン・ナンジョンの悪事を暴こうとします。しかし、ミョンソンが「私に毒を渡したのは…」と口を開いた瞬間、どこからか飛んできた矢に胸を射抜かれ、命を落としてしまいました。あと一歩のところで、唯一の証拠を消されてしまったのです。
刺客を追ったオクニョでしたが、惜しくも取り逃がしてしまいます。頼みの綱だった役人にも「推測だけでは動けない」と突き放され、テウォンは怒りと無力感に打ちひしがれます。
そんな中、テウォンのもとに父ユン・ウォニョンが会いたがっているという伝言が届きますが、テウォンは冷たく拒絶します。
テウォンの悲しみと復讐の誓い
弱っていたテウォンの母は、ついに帰らぬ人となってしまいました。愛する母を失い、悲しみに暮れるテウォン。しかし、彼の仲間たちは黙っていません。寂しくないようにと、大勢の人を呼び、食事を振る舞い、泣き女を雇って、盛大な葬儀を執り行います。仲間たちの温かい心遣いが、胸に沁みるシーンでした。
その葬儀の場に、なんとユン・ウォニョンが現れます。テウォンは父に対し、怒りを爆発させました。
「母上は毒殺されたのです!殺したのはチョン・ナンジョンだ!」
そして、法が裁けないのなら、この手で必ず復讐を遂げると、父の前で固く誓うのでした。
悪女の野望、ついに成就
ユン・ウォニョンは、テウォンの言葉が気になりチョン・ナンジョンを問い詰めますが、彼女は「天に誓ってやっていない」としらを切ります。
その一方で、チョン・ナンジョンは着々と次なる野望を進めていました。文定(ムンジョン)王后に「正室が亡くなった今、私が側室のままでは嫁ぐ娘が可哀想だ」と涙ながらに訴え、ついに正妻の地位である「外命婦(ウェミョンブ)の貞敬夫人(チョンギョンブイン)」の称号を手に入れます。長年の夢が叶い、歓喜に沸くチョン・ナンジョン。彼女の悪女としての勢いは、もはや誰にも止められないかのようです。
典獄署の危機とオクニョの決意
一方、典獄署(チョノクソ)では、国中の深刻な凶作の影響で、囚人たちへの食糧の配給が3ヶ月間も停止されるという、とんでもない事態が発生します。このままでは囚人たちが飢え死にしてしまう。
「もう、ただやられているだけではいられない」
そう決意したオクニョは、驚くべき計画を立てます。それは、民が飢えているにもかかわらず米を腐らせるほど蓄えているチョン・ナンジョンの米倉から、米を奪い取ることでした。オクニョは、詐欺師のチョン・ウチや師匠のイ・ジハム、そしてテウォンに協力を求め、巨大な権力に立ち向かう準備を始めるのです。
衝撃の事実!師の孫は、なんと…
そんな中、オクニョの養父チ・チョンドゥクが、ずっと探し続けていたオクニョの師、パク・テスの孫の行方を突き止めます。
その孫の名は、ソン・ジホン。
彼は現在、捕盗庁(ポドチョン)の従事官(チョンサガン)であり、そしてなんと…ユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンの娘、ユン・シネの婚約者だったのです!
恩師の孫が、よりによって最大の敵の娘婿になるという皮肉な運命。この衝撃の事実を知ったオクニョは、すぐさまソン・ジホンのもとへ向かうのでした。
『オクニョ 運命の女(ひと)』第14話の感想
今回は、物語が大きく動いた回でした。テウォンが母を失うという悲劇は非常に胸が痛みましたが、彼を支える仲間たちの絆の強さには救われる思いがしました。一方で、チョン・ナンジョンが念願の正妻の地位を手に入れ、その権勢が頂点に達したことで、主人公たちとの対立構造はより一層鮮明になりました。
これまで受け身の姿勢が多かったオクニョが、典獄署の危機を前にして「自ら動く」ことを決意した姿は、彼女の成長を感じさせる重要な転換点です。ただ待つのではなく、巨大な権力相手に大胆な策を仕掛けようとする姿には、今後の展開への期待が高まります。そして最後に明かされた、ソン・ジホンの正体。恩師の孫が敵の懐にいるという事実は、この先の物語に複雑で深みのある影響を与えていくことでしょう。
つづく